第68回 「ソフリエ」増殖中、女性力をもっと活用して
閉塞感をこじあけた「なでしこジャパン」の快挙
終了3分前の澤選手の「どうやったんだろう? ミラクルシュート」や、守護神海堀GKの吹っ飛びセーブのスカッとした爽やかさに感動。リプレイを見ているうちに「何だろう、この涙…」、体の芯から熱いものがあふれてきたのです。「3・11」以来、いろいろな言い訳をしながら振り返り振り返りして生きてきた自分が情けなく、誰に対してというわけではないけど申し訳なく、どこかいじらしくて…。
そうか、もっと単純なことだったんだ。迷わずにこれと思った一本道を走ればいい。諦めずにつき進めばいつか夢かなうんですねぇ。
そうか、もっと単純なことだったんだ。迷わずにこれと思った一本道を走ればいい。諦めずにつき進めばいつか夢かなうんですねぇ。
画像の威力というのはすごいもので、あの「なでしこガールズ」のはじけるような笑顔がそれを証明してくれました。多くの日本人は閉塞感でいっぱいの扉の一つを少しでもこじ開けられたんじゃないでしょうか。
女性閣僚ゼロを異常と思わない男社会に喝っ!
しかしながら同じサッカー日本代表なのに、男子と女子でずいぶんと差をつけてくれるもんです。優勝の報奨金が150万円(男子の3%)と聞いたとき、ゼロが一つ違うんじゃないかと思ったくらい。移動の飛行機はエコノミークラスだというし、ベテラン選手にして5百万円足らずの年収。バイトをして最低限の生活費を稼いでいる選手もいると聞けば、男女共同参画基本法から12年、社会のベーシックなところはあまり変わっていないのねぇ。「大和撫子」の聡明さがこんなに世界中から評価されているというのになぜに表舞台に立てないかと言えば、経済力や発言力における男女の格差が縮まらないからでしょう。
古い体質といわれた自民党にとって代わって民主党が政権をとったとき、これで政治に「しなやかな女性の視点や活力」が入ると期待したヒトも多かったはず。ところが蓮舫さんを追い出して菅内閣の女性閣僚は目下ゼロ!なのに政府もメディアも13年ぶりのこの異常事態に危機感を持っていない(らしい)。それでますます女性たちは現状に危機感を持っています。この政府で大丈夫なのか?国は復興できるのか?と。
いま衆院解散したら、この女性票がどこに流れるのかわかりませんよ。停滞している復興の起案、実行にもっともっと女性の識者をいれなくちゃ、「クオーター制」を法制化して女性の発言の場を確保しなくちゃと、みんな真剣に考えだしているような気がします。
まずサッカー協会から「クオーター制」を導入し、せめて25%の予算を女子サッカーにまわしたらいかがですか?
いま衆院解散したら、この女性票がどこに流れるのかわかりませんよ。停滞している復興の起案、実行にもっともっと女性の識者をいれなくちゃ、「クオーター制」を法制化して女性の発言の場を確保しなくちゃと、みんな真剣に考えだしているような気がします。
まずサッカー協会から「クオーター制」を導入し、せめて25%の予算を女子サッカーにまわしたらいかがですか?
ソフリエの増殖は大歓迎
造語だけど、子育てを主体的にやるパパを「イクメン」、補助的に孫育てに貢献するジイジを(ワインのソムリエにひっかけて)「ソフリエ」と呼ぶそうです。あるNPOが祖父母向けの「子育て講座」を開催し、修了生には「ソフリエ」認定を渡したのが起源だとか。
「ワーキング・パパ&ママと祖父母のコミュニケーションをはかり、すれ違いをなくす」というのが表看板ですが、実は「家事・子育ては女性陣に丸投げ」だったために、育児スキルがチョー初心者の熟年男性向けの必修授業であります。
国際電話のつながりも悪くて、わが子の誕生も親の危篤も翌日に知らされたなんて海外駐在員がゾロゾロ。国内でも「おまえが産むわけじゃなかろう」の上司の一喝で出張にとびまわり、赤ちゃんとの初対面が妻が里帰り出産から戻った3か月後なんていう猛者もいて、ギンギラギンに競争社会を走りぬけたのが我ら団塊の世代でした。
気がついたら中学生だったなんて、「女房をおちょくる気か!」と怒られつつもけっこう真面目に子どもとの距離感に悩んでいたモーレツ社員たちも、いまや定年退職で在宅中。「お父さん、ちょっとお願い」と玄関先に孫を置いていく自己チュー娘にアタフタ。頼りの綱の古女房はサークルだ、ボランティアだ、パートだ、老人介護だと不在がちで、頼れず。あげくは「あなたのほうがヒマでしょ」と突き放されれば、ここは自立するしかない。「何事も実践より学習」という頭でっかちの受験世代ですから、子育てもお勉強しちゃう。(女性は逆で、「習うより慣れろ」でしたけどネ)
「ワーキング・パパ&ママと祖父母のコミュニケーションをはかり、すれ違いをなくす」というのが表看板ですが、実は「家事・子育ては女性陣に丸投げ」だったために、育児スキルがチョー初心者の熟年男性向けの必修授業であります。
国際電話のつながりも悪くて、わが子の誕生も親の危篤も翌日に知らされたなんて海外駐在員がゾロゾロ。国内でも「おまえが産むわけじゃなかろう」の上司の一喝で出張にとびまわり、赤ちゃんとの初対面が妻が里帰り出産から戻った3か月後なんていう猛者もいて、ギンギラギンに競争社会を走りぬけたのが我ら団塊の世代でした。
気がついたら中学生だったなんて、「女房をおちょくる気か!」と怒られつつもけっこう真面目に子どもとの距離感に悩んでいたモーレツ社員たちも、いまや定年退職で在宅中。「お父さん、ちょっとお願い」と玄関先に孫を置いていく自己チュー娘にアタフタ。頼りの綱の古女房はサークルだ、ボランティアだ、パートだ、老人介護だと不在がちで、頼れず。あげくは「あなたのほうがヒマでしょ」と突き放されれば、ここは自立するしかない。「何事も実践より学習」という頭でっかちの受験世代ですから、子育てもお勉強しちゃう。(女性は逆で、「習うより慣れろ」でしたけどネ)
いずれにせよソフリエの増殖は大歓迎です。それでバアバの子守時間を半分でも負担してくれれば、熟年女性のパワーはもっと充実することでしょう。豊かな経験を総結集して、なでしこジャパン並みに「あきらめない」で走って走る。迷走する日本の復興の原動力は案外、そんな身近のボトムアップにあるのかもしれません。
次回は、8月12日更新予定です。
次回は、8月12日更新予定です。
(2011年7月22日)
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