第7回 団塊の世代の婚活
結婚して一人前の大人扱いされた時代
先回は団塊ジュニアの非婚増加の話でしたから、今回は団塊の世代の結婚についてのお話。この世代の共通項は「結婚は通過儀礼で、既婚者でないと社会的に信用されない、適齢期を過ぎると選択の余地が少ない」と短絡的に「思いこまされていた」フシがあることでしょう。男女ともに「婚活期間」は成人後4〜9年ぐらいですからのんびりはできません。
「身近に手ごろな相手がいれば即、ゲット」「売れ残りにならないうちに」バタバタとゴールインしちゃったんですね。それでも親が主導の見合い結婚より恋愛っぽかったから納得したんじゃないかナ。社会全体が「男は働いて家族を養ってナンボ」「女は家事、育児をしてナンボ」の価値観でしたから、とりあえず結婚しなければ何も始まらなかったわけです。
団塊の世代の青春期はまた、欧米の恋愛映画全盛期でした。ただし映倫はセックス・シーンをばっさりカットしてくれましたから、真似できたのはナンパとプロポーズのやり方ぐらい。それらを駆使して「恋愛結婚」したもののメッキはすぐにはげ、思い描いた「平等なパートナーシップ」はなかなか実現しませんでした。一度家庭に入った女性の社会参加は厳しく、少数派の非婚女性たちが社会で活躍するのを見て「こんなはずじゃなかった」と専業主婦に焦りと不完全燃焼感が生まれたのでしょう。
母親は「自分と違う(アップグレードな、男と同じような)生き方をしなさいね」という裏メッセージを娘(だけ)に伝え、この期待にこたえた結果が現代の非婚傾向と違いますか?
「身近に手ごろな相手がいれば即、ゲット」「売れ残りにならないうちに」バタバタとゴールインしちゃったんですね。それでも親が主導の見合い結婚より恋愛っぽかったから納得したんじゃないかナ。社会全体が「男は働いて家族を養ってナンボ」「女は家事、育児をしてナンボ」の価値観でしたから、とりあえず結婚しなければ何も始まらなかったわけです。
団塊の世代の青春期はまた、欧米の恋愛映画全盛期でした。ただし映倫はセックス・シーンをばっさりカットしてくれましたから、真似できたのはナンパとプロポーズのやり方ぐらい。それらを駆使して「恋愛結婚」したもののメッキはすぐにはげ、思い描いた「平等なパートナーシップ」はなかなか実現しませんでした。一度家庭に入った女性の社会参加は厳しく、少数派の非婚女性たちが社会で活躍するのを見て「こんなはずじゃなかった」と専業主婦に焦りと不完全燃焼感が生まれたのでしょう。
母親は「自分と違う(アップグレードな、男と同じような)生き方をしなさいね」という裏メッセージを娘(だけ)に伝え、この期待にこたえた結果が現代の非婚傾向と違いますか?
これから20代の婚活が急増する予感
今の30代が物心ついたときは、世の中は軽薄短小のバブル景気。イケイケ気分ですから、バブル崩壊時も就職氷河期も、「食えない」ほどのビンボーは味わっていません。だから、いくら「100年に1度の経済不況」と言われてもピンときていないノーテンキぶりです。「こんな不景気はいっときのことで、いまにいい時代がくる」と根拠なく信じちゃっている。息子も娘も「そのうちに」と言い訳しながら自由きままなパラサイト・シングルを続行するでしょう。
団塊の世代も、退職金や貯金、収入がある間はまだ子どもたちを抱え込めます。でも「朝シャン」なる奇習をみとめ、グルメ志向を植えつけ、ケータイの使い放題を見逃した親たちです。いまさらジュニア世代の浪費癖に「もったいない」を連呼したところでどうなるものでもなし。親子で金欠状態になるのは時間の問題。その前になんとかしましょうよ。
私の予測では、このあと20代女性たち(この世代は物心がついたときはバブル崩壊後の不況下だったから、現実的で目先がきく)がいっせいに「早めの婚活」を開始すると思います。狙い目は経済力のある30〜40代男。本来なら今30代の女性たちのお相手と目される男性たちを、若さをウリにしてごっそりとゲット、続々と「永久就職」していくと思います。
団塊の世代も、退職金や貯金、収入がある間はまだ子どもたちを抱え込めます。でも「朝シャン」なる奇習をみとめ、グルメ志向を植えつけ、ケータイの使い放題を見逃した親たちです。いまさらジュニア世代の浪費癖に「もったいない」を連呼したところでどうなるものでもなし。親子で金欠状態になるのは時間の問題。その前になんとかしましょうよ。
私の予測では、このあと20代女性たち(この世代は物心がついたときはバブル崩壊後の不況下だったから、現実的で目先がきく)がいっせいに「早めの婚活」を開始すると思います。狙い目は経済力のある30〜40代男。本来なら今30代の女性たちのお相手と目される男性たちを、若さをウリにしてごっそりとゲット、続々と「永久就職」していくと思います。
確信犯的に独身を貫く気でなかったら、「こんなはずじゃなかった」と母子二代で慌てないためにも、この際世代を超えてじっくりと話し合ってみましょう。もしかしたら、単なる母親のグチを「重大なメッセージ」としてとらえてしまった行き違いかもしれません。
「ゆがんだ結婚」のイメージばかりでなく、あんな楽しいことも、こんなおもしろいことも、とても有益なこともあったと話してください。まず母親が自分の人生に肯定的にならないと、夢見る夢子ちゃんの「婚活」は進展しません。
(2009年1月13日)
- 宮本まき子先生へのお問い合わせはホームページから
- http://homepage3.nifty.com/makiko-miyamoto/