第47回「残猛暑、お見舞い申し上げます」
素麺つゆ難民が嘆く「空気が読めない」面々
「そのうち涼しくなるだろう」と思いつつ、関東地方は来る日も来る日もフライパンの上で炒められていたような夏でありました。そして9月も第二週に入ったというのに、まだ体温より高い外気に悲鳴をあげております。
大通りに人っ子ひとり歩いていないSF映画のワンシーンのような昼下がり。スーパーへ買い物に行ったら、昨日まで素麺つゆが並んでいた棚に「鍋つゆ」各種がドーンと積みあがっておりました。店員に「こんな暑さでお鍋なんてする人いないわよ。それより素麺つゆはどこ?」と尋ねると、「季節商品なのですべて返品しました」とのこと。嘘でしょ?!素麺はゆで時間が3分と火の気を使う時間が極端に少ない料理で、コンロ回りは44度にもなるという夏場のキッチンの「お助けメニュー」だったのよン。今が一番売れる「季節商品」じゃないの。
大通りに人っ子ひとり歩いていないSF映画のワンシーンのような昼下がり。スーパーへ買い物に行ったら、昨日まで素麺つゆが並んでいた棚に「鍋つゆ」各種がドーンと積みあがっておりました。店員に「こんな暑さでお鍋なんてする人いないわよ。それより素麺つゆはどこ?」と尋ねると、「季節商品なのですべて返品しました」とのこと。嘘でしょ?!素麺はゆで時間が3分と火の気を使う時間が極端に少ない料理で、コンロ回りは44度にもなるという夏場のキッチンの「お助けメニュー」だったのよン。今が一番売れる「季節商品」じゃないの。
そういえば朝のラジオ体操は夏休みの風物詩ですが、団塊の世代が信奉する「運動と勉強は涼しい午前中に」の標語をあざ笑うような熱波で、都市部では朝6時台ですでに28〜30度が続き、年配の世話役がまずダウン。子どもの熱中症を危惧して中止にするか、録音テープを使って一時間繰り上げようかという案も出たほどでした。民主代表選も相手のけなし合いより、国民の健康を守るための「サマータイム」の実施でも論戦したほうが、一般大衆の賛同を得やすいのと違いますか?
「夏」に関しては素直に「昔はよかった」と懐かしい
団塊の世代が3人集まれば、「昔の夏はよかった、過ごしやすかった」の大合唱が始まったのも、今年の夏の特徴。「あの頃、クーラーのある家なんて少なかったのに、受験勉強も家の手伝いもよくしたね」というのは記憶違いではありません。「日本で一番暑い町」を競っている熊谷市でさえ、35℃以上の猛暑日は1960年代の8月で平均2日でした。いわんや、私の育った三浦半島は緑も多く、海風が吹いて朝夕は涼しく、30℃を越えるとニュースになったほどです。
進学校だった高校は元旦以外の364日は玄関が開いていましたから、夏休みでも生徒が勝手に登校してきて、風が吹き抜ける涼しい教室や図書館で自習します。わからない箇所がでてくると級友に質問したり、各教室をまわって「秀才」を見つけて教えを乞うたり、そこにいるメンバーで黒板を囲み、知恵を総動員。ほとんどTV番組の「高校生クイズ」のノリでした。暑さが増す午後になるとプールでひと泳ぎし(あのころは監視員抜きの自己責任、事故が起きても自分が悪いと自覚していた)、椅子を並べて午睡をとってから、夕方にもうひと勉強。仲間と遊んで語り合って、受験勉強もして、「安上がりでいい夏」でしたネ。
「昔はよかった」なんて年寄りくさいことは言わない主義だけど、「日本の夏」に関してだけは、昔は「過ごしやすかった、よかった」と懐かしく思います。
進学校だった高校は元旦以外の364日は玄関が開いていましたから、夏休みでも生徒が勝手に登校してきて、風が吹き抜ける涼しい教室や図書館で自習します。わからない箇所がでてくると級友に質問したり、各教室をまわって「秀才」を見つけて教えを乞うたり、そこにいるメンバーで黒板を囲み、知恵を総動員。ほとんどTV番組の「高校生クイズ」のノリでした。暑さが増す午後になるとプールでひと泳ぎし(あのころは監視員抜きの自己責任、事故が起きても自分が悪いと自覚していた)、椅子を並べて午睡をとってから、夕方にもうひと勉強。仲間と遊んで語り合って、受験勉強もして、「安上がりでいい夏」でしたネ。
「昔はよかった」なんて年寄りくさいことは言わない主義だけど、「日本の夏」に関してだけは、昔は「過ごしやすかった、よかった」と懐かしく思います。
それぞれの夏休みは「夏眠」が圧倒的多数
夏休みにタイに旅行した知人は「毎日スコールがあって東京より涼しかったわ」と嘘みたいな羨ましい話。(そうよ、夕立はどうした?雷神はどこでサボってるわけ?)と、クレームをつけたとたんに「すみませんね、ハイ、1か月ぶん」と集中豪雨がきちゃった。軽井沢に避暑に行った友人はエアコン無しの別荘がご自慢だったのに、「たまらん」と早々に東京に逃げ帰ってきました。温泉に保養に行った仲間は連日、黒い日傘をさして露天風呂に入っていたというし、ボランティア・オーナーで棚田の草取りに行くはずだった知人は「お米サン、ごめんなさい。不味くても食べるから」と今年はパスしたそうです。映画好きの友人はシネコンまでの道のりを考えると、「DVDが出てからでいいや」とあっさり諦めがついたとか。
というわけで、いまさら恋人をゲットする必要もない団塊の世代の仲間たちの今年の夏休みは、エアコンつけっぱなしの自宅でレンジでチンの食事をとりながら、カウチポテト(長椅子で寝てテレビを見る)で冬眠ならぬ「夏眠」をした人が圧倒的に多かったようです。日本の景気が低迷するはずです。電気代以外消費していないもん。
アタクシ? 10年習っているフラダンスのクム(師匠)が「ハワイの踊りは暑いときが似合う」と毎年9月初めに大規模なホイケ(発表舞踏会)を開催するおかげで、8月中は特訓の嵐。当然夏バテをして、ほうほうのていでリハーサル、本番をこなして、ただいまぶっ倒れております。頼むから、来年のホイケは他の季節にしてくらはい。
次回は、9月24日(金)掲載予定です。
というわけで、いまさら恋人をゲットする必要もない団塊の世代の仲間たちの今年の夏休みは、エアコンつけっぱなしの自宅でレンジでチンの食事をとりながら、カウチポテト(長椅子で寝てテレビを見る)で冬眠ならぬ「夏眠」をした人が圧倒的に多かったようです。日本の景気が低迷するはずです。電気代以外消費していないもん。
アタクシ? 10年習っているフラダンスのクム(師匠)が「ハワイの踊りは暑いときが似合う」と毎年9月初めに大規模なホイケ(発表舞踏会)を開催するおかげで、8月中は特訓の嵐。当然夏バテをして、ほうほうのていでリハーサル、本番をこなして、ただいまぶっ倒れております。頼むから、来年のホイケは他の季節にしてくらはい。
次回は、9月24日(金)掲載予定です。
(2010年9月10日)
- お知らせ
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宮本まき子先生の新刊本が、12月16日、PHP研究所より出版されました。
「自分も幸せになる「姑道」十カ条」
ご注文の際は、直接出版元にお問い合わせください。
※書店でのお取り扱いはありません
ご連絡先 : PHP研究所 通販普及課 マナビカ係 075-681-8818
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宮本まき子先生へのお問い合わせはホームページから
http://homepage3.nifty.com/makiko-miyamoto/