第65回 「あなた、この頃変わりましたか?」
今の時期しかチャンスがないから、ぜひ全国規模でやってほしいのが「東日本震災後に自分のライフスタイルや発想、視点が変わりましたか?」という、個人の意識調査です。「大海も初めの一滴から」で、ほんの小さな変化も積もり積もれば国情すら変える流れになるものです。とりあえず東北のお隣の関東で暮らすアタクシの周辺での変わりようをあげてみましょう。
ジャンクフードは本当に太るのね
その2) ヒールが消えた…あるフェミニスト運動家が「ハイヒールからぺったんこの靴にしたら、男性はずっとこんなに楽ちんだったのかとわかって怒り狂った」そうですが、あんなチンケな靴でやってらんないわというのが足元ハチャメチャになった被災直後の実感であります。
いつもパリッとしたスーツで出勤するご近所のミセス某は、地震当日5時間歩いて深夜に当地にたどりつき、そこから非常階段を30階あがって力尽きました。ブランド靴のハイヒールの細い踵は折れて行方不明。筋肉痛と足裏のマメでしばらくは再起不能だったとか。
ハイヒール姿はまだ男をたぶらかしてゲットする必要がある女性たちにまかせることにして、中高年以上にスニーカーの愛用者が増加中。チャラチャラ、ピラピラ、フリフリより、スニーカーにマッチして、「突然帰宅困難者になって着た切り雀をやってもOK」のチョー実用的な装いが求められています。長いこと欧米を追随してきた日本女性の「ファッション感覚、美意識」の転換期と言っても過言ではないでしょう。
いつもパリッとしたスーツで出勤するご近所のミセス某は、地震当日5時間歩いて深夜に当地にたどりつき、そこから非常階段を30階あがって力尽きました。ブランド靴のハイヒールの細い踵は折れて行方不明。筋肉痛と足裏のマメでしばらくは再起不能だったとか。
ハイヒール姿はまだ男をたぶらかしてゲットする必要がある女性たちにまかせることにして、中高年以上にスニーカーの愛用者が増加中。チャラチャラ、ピラピラ、フリフリより、スニーカーにマッチして、「突然帰宅困難者になって着た切り雀をやってもOK」のチョー実用的な装いが求められています。長いこと欧米を追随してきた日本女性の「ファッション感覚、美意識」の転換期と言っても過言ではないでしょう。
「父帰る」アロハシャツ着て…
その3) オジサンの体形…この夏、節電のために環境省ご推薦の「スーパークールビズ」なる服装がでました。ポロシャツ、アロハシャツ、Tシャツ、ジーンズ、サンダルまで、けっこう何でもアリ。こうなると「仕立てのいい背広」を鎧代わりにしてなんとか保っていた体形と顔がもろに前面に出てくる。隠しようがないから、オジサンは戦々恐々として、早朝ウオーキングなんか始めちゃって…。いいことですねぇ。
とりあえず、そのままグリーンに直行?といったゴルフウエアで出勤する人が多いようですが、アロハで色や柄を遊ぶようなおしゃれ心が芽生えれば、日本のオジサンたちはもう少し魅力的になるかもしれません。
とりあえず、そのままグリーンに直行?といったゴルフウエアで出勤する人が多いようですが、アロハで色や柄を遊ぶようなおしゃれ心が芽生えれば、日本のオジサンたちはもう少し魅力的になるかもしれません。
その4) 家庭回帰現象…「あの日以来、突然、物欲が消えた」という人もかなりいます。ヴィトンのバッグなんかもういらない、百円のマックのコーヒーでもありがたい、うまいと思える一種悟りの境地でしょう。金や物は自然災害の前ではナンボのものでもなかったけれど、家族の絆や思い出、人情を残せた人たちは強かった。そのことを東北の被災者に学んだ人ほど、「刹那的に金を使うのをやめた」のではありませんか?
同じ「おかえりなさい」と迎えられるなら、「一夜妻」の夜の蝶より多少難点はあっても妻子のほうが「貢ぎ甲斐」があるんじゃなかろうか。人間関係の長持ち度を比較したら、白熱電球とLED球ぐらいの差があると気づいちゃったんですねぇ。「当たり前がありがたい」と分かったパパたちは、今日もケーキを買って家に直帰し、おかげで水商売はあがったりです。
同じ「おかえりなさい」と迎えられるなら、「一夜妻」の夜の蝶より多少難点はあっても妻子のほうが「貢ぎ甲斐」があるんじゃなかろうか。人間関係の長持ち度を比較したら、白熱電球とLED球ぐらいの差があると気づいちゃったんですねぇ。「当たり前がありがたい」と分かったパパたちは、今日もケーキを買って家に直帰し、おかげで水商売はあがったりです。
使いこなせるか?棚ボタのアフター4
その5) 「アフター4」と長期休業…企業の節電目標達成の動きの早さには感心するばかり。いっそのこと、これら企業トップに国政をまかせたほうが、はるかに効率的で即効性のある政策が出てくるんじゃないかしらン。自主的なサマータイムによる「アフター4(4時の終業以降)の過ごし方」や、2週間にもおよぶ長期休業などが、働きバチのライフスタイルを変える転機になるかならぬか、未経験ゾーンだからこればかりはやってみないとわかりません。ただ、アタクシの周囲のオジサンもオバサンも「枝豆にビールで、エアコン消してテレビの野球観戦」か、「家族そろって夕飯を食べる」か、「一時間でも多く眠りたい」など、おそろしく平凡でささやかなことを望んでいる様子。いかにこれまでがキチキチの、タイトな暮らしぶりだったのか反省しなくちゃいけませんナ。
「復興援護局」で早急に被災者支援を
さて、ここからがアタクシの言いたいこと。千年に一度の災害を一部の国民の「運が悪かった」ですませてほしくない。
与党も野党もゴチャゴチャ足の引っ張り合いをする時間があったら、さっさと「復興援護局」を結成すべし。地方自治体に丸投げすることなく、私設秘書や多額の年金だけもらってヒマそうな国会議員OB、地元の後援者などを総動員して、被災者に密着して生活をバックアップする。日本赤十字社の口座に停滞している莫大な義援金を大盤振る舞いしましょう。
困ったときに先立つものはなんといっても「カネ」です。チマチマ勘定ばかりしていないで、バンバン払っていき、足りなくなったら、また募金を呼びかければよろしい。3・11以降の変化で、「自分の遊ぶ金が惜しいから義援金を出さない」なんてサイテーのことをぬかすバカは、年末までに絶滅種になっているはずですから。
次回は、6月24日更新予定です。
与党も野党もゴチャゴチャ足の引っ張り合いをする時間があったら、さっさと「復興援護局」を結成すべし。地方自治体に丸投げすることなく、私設秘書や多額の年金だけもらってヒマそうな国会議員OB、地元の後援者などを総動員して、被災者に密着して生活をバックアップする。日本赤十字社の口座に停滞している莫大な義援金を大盤振る舞いしましょう。
困ったときに先立つものはなんといっても「カネ」です。チマチマ勘定ばかりしていないで、バンバン払っていき、足りなくなったら、また募金を呼びかければよろしい。3・11以降の変化で、「自分の遊ぶ金が惜しいから義援金を出さない」なんてサイテーのことをぬかすバカは、年末までに絶滅種になっているはずですから。
次回は、6月24日更新予定です。
(2011年6月10日)
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