第9回 近過去の歴史を勉強すべし
団塊の世代は「昭和生まれの昭和知らず」
つくづくとこの国は、歴史の「検証、学習」をサボる「懲りない人々」が多く、「のど元過ぎれば熱さ忘れる」民族性なのだと思い知らされております。
でも、数年前のTV特集「映像の世紀」を見かえしていると、自分でも「知らなかったなぁ」という歴史上の事件や人間関係が、出てくること、出てくること。
ガンジーとネールの関係性がごちゃごちゃだったり、蒋介石と毛沢東がモト熱烈な同志だったとか、フルシチョフの失脚はケネディの死と関連するかもとか…すっぽり抜け落ちちゃっている。なぜかアタクシの時代の高校の歴史授業は、弥生時代から始まり、明治維新か大正で頓挫してましたからネ。
団塊の世代って、案外「昭和生まれの昭和知らず」と違いますか。
だから「日本史を中・高の必修科目にしよう」という運動には大賛成。ついでに「平成20年から昔へとさかのぼって教える教科書」をぜひ作っていただきたい。そうすれば子どもたちは現状の何たるかを知り、つい四半世紀前の「金に目がくらんだ国民的狂乱の後始末」も知って、近未来への心構えもできることでしょう。
バブル崩壊の教訓を作りそびれた後悔
一般庶民のアタクシが覚えているバブル景気は、「タクシーチケット」と「接待の領収書」という、いたってささやかなものであります。当時は駆け出しの物書きだったのに、出版社や広告業界はおおらかにも昼間の打ち合わせにタクシーチケットをくれました。地下鉄なら40分の距離を大渋滞で2時間かけて車酔いして帰ったりして…(アホラシ!)。
ともかく「商売は接待だ」が常識の時代で、どのお店も活気がありました。
銀座でばったり出会った同級生と急きょ電話をかけまくり、人数を集めてミニ同窓会をしたときも「営業が何人もいるから」と某大企業3社の接待費で領収書を3枚切ってもらい、会費はタダになったおいしい話。
聞けばゴルフやクラブでの接待、ノーパン、女体盛り(?)の乱痴気騒ぎや色仕掛けまで「なんでもアリ」をこなすのが辣腕営業マンの腕の見せ所。そのための接待費は天井知らずだったそうな。
とどのつまり自分の金ではなく、他人(会社)の金を使ったり、たかったりして国中が浮かれていただけのことで、個人の収入が激増したわけじゃなかったのに、ちょっとリッチになったように錯覚をしちゃったんですねぇ。今となっては、ため息と赤面の記憶であります。
「100年に一度の未曽有の大不況」は、失業者数もマイナスの経済成長率もまたたくうちに更新中。砂上の楼閣のような前回のバブル崩壊を、なんら教訓にしていないのに世界各国から「日本は一度経験済みだから」と一目おかれているのはなんともこそばゆいですネ。
あの時期を正確に記憶していらっしゃる団塊世代諸氏は、ぜひゲスト講師となって、(「女体盛り」の説明は省いて)高校や大学で教えていただきたいと思います。「歴史は繰り返す」のが世の大原則。老若男女を問わず、社会で学ぶ歴史は必須科目であります。
ともかく「商売は接待だ」が常識の時代で、どのお店も活気がありました。
銀座でばったり出会った同級生と急きょ電話をかけまくり、人数を集めてミニ同窓会をしたときも「営業が何人もいるから」と某大企業3社の接待費で領収書を3枚切ってもらい、会費はタダになったおいしい話。
聞けばゴルフやクラブでの接待、ノーパン、女体盛り(?)の乱痴気騒ぎや色仕掛けまで「なんでもアリ」をこなすのが辣腕営業マンの腕の見せ所。そのための接待費は天井知らずだったそうな。
とどのつまり自分の金ではなく、他人(会社)の金を使ったり、たかったりして国中が浮かれていただけのことで、個人の収入が激増したわけじゃなかったのに、ちょっとリッチになったように錯覚をしちゃったんですねぇ。今となっては、ため息と赤面の記憶であります。
「100年に一度の未曽有の大不況」は、失業者数もマイナスの経済成長率もまたたくうちに更新中。砂上の楼閣のような前回のバブル崩壊を、なんら教訓にしていないのに世界各国から「日本は一度経験済みだから」と一目おかれているのはなんともこそばゆいですネ。
あの時期を正確に記憶していらっしゃる団塊世代諸氏は、ぜひゲスト講師となって、(「女体盛り」の説明は省いて)高校や大学で教えていただきたいと思います。「歴史は繰り返す」のが世の大原則。老若男女を問わず、社会で学ぶ歴史は必須科目であります。
(2009年2月13日)
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- http://homepage3.nifty.com/makiko-miyamoto/