第6回 巷をみれば非婚がゴーロゴロ
待っていてもラチがあかぬと「婚活時代」の幕開け
「婚活」とは社会学者の山田昌弘氏による造語です。団塊世代は希望職種に資格試験がなければ学校の就職課が適当に探してくれましたから、面接はあっても何十社も回る就活(就職活動)はしませんでした。でもジュニア世代は90年代の就職氷河期以来、待っていてもラチがあかぬと「リクルート・スーツ」なる高校の制服のパクリ(日本にはデザイナーはおらんのかい!?)を着て駆けまわり、自助努力で仕事をみつけるのが普通になります。
それから15年遅れで、今度は「結婚相手探し」に同じような現象がおきました。かつて就職先は、住まいから福利厚生制度、はては花嫁・花婿候補まで職場に配置したり紹介して、生活ぐるみで面倒をみて会社に忠実な人材の囲い込みをしたものですが、もうそんな熱意も体力もないのでしょう。気がつけばあちらにもこちらにも少々若さ不足の非婚者がゴーロゴロ。2005年調べで未婚者は20代後半が男性の約7割と女性の6割、30代前半が男性の約5割と女性の3割。このままいけば4人に1人が生涯独身のままという推測。だから結婚したければプロポーズ・スーツでも着て自助努力で「婚活」しなさいということでしょう。
実はアタクシ、18〜19年ほど前に某カルチャーセンターで「結婚できない男女のための結婚講座」を主催しておりました。ちょうどバブル期が陰りだし、毎晩おもしろおかしく遊び暮らしていた男女がハッと現実に目覚めて「どうすべえ?」となっていた頃。個々の心情や悩みをアレコレとナビしてから「おらおら、頑張らんかい!」とお尻をけとばせば、それなりに解決していったものです。
受講生のタイプを大別すると 1)異性との交際が苦手 2)望みが高すぎてお月さまをとろうとしている 3)両親の古い結婚観にがんじがらめでズレている、等々。
1)の解決策は「イケメンも美人もカボチャと思え、ウケを狙うな、相手の心を聴け」のイメージ・トレーニング 2)は心理考察させて自分のまわりに作っちゃった高い塀を取りはらい、身近な異性の存在に気づかせる仕掛け 3)は発想のリフォーム。親は先に死ぬ、こだわってどうするかの思考改善 これでなんとかなっちゃったのだから、いま思えば男も女もわかりやすい時代でしたねぇ。
それから15年遅れで、今度は「結婚相手探し」に同じような現象がおきました。かつて就職先は、住まいから福利厚生制度、はては花嫁・花婿候補まで職場に配置したり紹介して、生活ぐるみで面倒をみて会社に忠実な人材の囲い込みをしたものですが、もうそんな熱意も体力もないのでしょう。気がつけばあちらにもこちらにも少々若さ不足の非婚者がゴーロゴロ。2005年調べで未婚者は20代後半が男性の約7割と女性の6割、30代前半が男性の約5割と女性の3割。このままいけば4人に1人が生涯独身のままという推測。だから結婚したければプロポーズ・スーツでも着て自助努力で「婚活」しなさいということでしょう。
実はアタクシ、18〜19年ほど前に某カルチャーセンターで「結婚できない男女のための結婚講座」を主催しておりました。ちょうどバブル期が陰りだし、毎晩おもしろおかしく遊び暮らしていた男女がハッと現実に目覚めて「どうすべえ?」となっていた頃。個々の心情や悩みをアレコレとナビしてから「おらおら、頑張らんかい!」とお尻をけとばせば、それなりに解決していったものです。
受講生のタイプを大別すると 1)異性との交際が苦手 2)望みが高すぎてお月さまをとろうとしている 3)両親の古い結婚観にがんじがらめでズレている、等々。
1)の解決策は「イケメンも美人もカボチャと思え、ウケを狙うな、相手の心を聴け」のイメージ・トレーニング 2)は心理考察させて自分のまわりに作っちゃった高い塀を取りはらい、身近な異性の存在に気づかせる仕掛け 3)は発想のリフォーム。親は先に死ぬ、こだわってどうするかの思考改善 これでなんとかなっちゃったのだから、いま思えば男も女もわかりやすい時代でしたねぇ。
団塊世代ママの深慮遠謀の結果か? 結婚しない娘たち
現代の「非婚」は、当時に比べると個人的事情というより「社会現象」のような気がします。一方でモーレツな働き方+金と余暇をマイペースで使えるライフスタイルから抜けられないグループと、他方で仕事、収入や将来性が不安定で共同生活ができないというグループ。生活レベルを落とせないの、社会的貧困のと、原因論は多々あれど、「手鍋下げても」の恋愛感情と根性があれば結婚相手が見つからないはずはありません。
若い人全般に恋愛と結婚は別物で、結婚生活を「手作り」するより、「よくできた既製品」を探す傾向がある、つまり面倒くさいのでしょう。数をこなせばきっと見つかると根拠もなく思いこんで、インターネットで探す人もいます。そして最大の懸念は団塊の世代の「母族」が団塊ジュニアの「娘族」に人生に不可欠なのは「結婚よりキャリア、亭主よりカネ」と焚きつけて育ててきたことではないかしらン。
若い人全般に恋愛と結婚は別物で、結婚生活を「手作り」するより、「よくできた既製品」を探す傾向がある、つまり面倒くさいのでしょう。数をこなせばきっと見つかると根拠もなく思いこんで、インターネットで探す人もいます。そして最大の懸念は団塊の世代の「母族」が団塊ジュニアの「娘族」に人生に不可欠なのは「結婚よりキャリア、亭主よりカネ」と焚きつけて育ててきたことではないかしらン。
母親にすれば30代の娘は「若い」から「出産は40代でもOK」とギリギリまで引き延ばしている様子。未婚のままなら自分らの老後の家庭内介護要員にできるかもと、深慮遠謀をめぐらせて婚活に不熱心なのがオソロシイ。
ホントのことを言ってしまえば、「複数の子どもが何人でも産める可能性がある若さ」は婚活の最大のウリ。データでも結婚相手に求める男性側の条件は「容姿、趣味、年齢」(女性が「収入、仕事の価値観、家事協力」)であります。どんなに外見が若く見えても、年齢制限はガラスの天井のごとくあるのですから、ジュニア世代は(母親の根拠もない「アラフォー賛美」は無視して)もっと焦らないかんのですよ。結婚する気があるなら「みつかる」ではなく「みつける」気迫を持ちましょうね。
(2008年12月26日)
- 宮本まき子先生へのお問い合わせはホームページから
- http://homepage3.nifty.com/makiko-miyamoto/