第14回 「婚活」&「離活」
婚活するなら「要求水準」と「プライド」の高さを下げよう
先日、ラジオのライブ・トーク番組に出たのですが、担当スタッフがみんなシングルとあって、話題は網をたぐっても引き戻しても「婚活」へ「婚活」へと流されっぱなしでした。
インタビュアーに「どうして私は結婚できないんでしょう?」と迫られても、まさか「そんなの知るか、あたしゃ占い師じゃないもん!」とオン・エア中に投げ出せないし…。
「個々の事情がありますからねぇ」「まだ本当の適齢期ではないのでは」「実家パラサイトの居心地の良さや仕事の充実感のほうが、結婚願望より大きいのでは」なんて一般論で煙に巻いても逃がしてくれそうにないし…。
やむを得ず、
「あのね、人間を30年も40年もやっていれば大勢の異性と出会ってるものですよ。中には相性のいいヒトもいたはず。でも哀しいかな、年を重ねるに従ってヒトは自分のまわりに『要求水準』や『プライド』という塀をこさえてですね、その高さをだんだん上げていくから、いいヒトが見えなくなるんです。あなたはおそらく頭上のお星様やお月さまばかり眺めて、ため息をついているとちゃいますか? 塀を崩すか、ちょっと抜け出してみるといいんじゃないでしょうか」
と自論を展開。
いつ現れるかわからない「理想の相手」に待ちぼうけするより、これまでの人生の出会いの中で、キラリと光ったヒトを見直すほうがずっと確実だし、近道ではないかと思うワケ。
インタビュアーに「どうして私は結婚できないんでしょう?」と迫られても、まさか「そんなの知るか、あたしゃ占い師じゃないもん!」とオン・エア中に投げ出せないし…。
「個々の事情がありますからねぇ」「まだ本当の適齢期ではないのでは」「実家パラサイトの居心地の良さや仕事の充実感のほうが、結婚願望より大きいのでは」なんて一般論で煙に巻いても逃がしてくれそうにないし…。
やむを得ず、
「あのね、人間を30年も40年もやっていれば大勢の異性と出会ってるものですよ。中には相性のいいヒトもいたはず。でも哀しいかな、年を重ねるに従ってヒトは自分のまわりに『要求水準』や『プライド』という塀をこさえてですね、その高さをだんだん上げていくから、いいヒトが見えなくなるんです。あなたはおそらく頭上のお星様やお月さまばかり眺めて、ため息をついているとちゃいますか? 塀を崩すか、ちょっと抜け出してみるといいんじゃないでしょうか」
と自論を展開。
いつ現れるかわからない「理想の相手」に待ちぼうけするより、これまでの人生の出会いの中で、キラリと光ったヒトを見直すほうがずっと確実だし、近道ではないかと思うワケ。
もし息子が、娘が、いや、ご自分が…と思い当たるときは、記憶のアルバムを開き、日々さりげなく触れあっている異性を思い浮かべて、これだと思う人にダメモトでプッシュしてみてはいかがかしらン。青い鳥は案外とすぐそばにいるものですよ。
最も「離活」しているのは「婚活世代」という煩雑さ
「婚活」の対極には「離活(離婚活動)」があります。東京近郊のNPOで離婚相談のボランティアをしている友人によると、最近では20代で結婚して数年目というカップルの離婚沙汰が急増中だとか。
共通しているのは年収の低さで、共働きでも年収400万、手取りで20万円前後が一般的。それでも購入意欲は旺盛で次々にローンを組むので、一方がリストラされたり仕事を辞めるとあっという間に生活破たんするらしい。
「不思議なのはね」と相談員の彼女、「バス代にも事欠くと言うわりには面談者のケータイは最新式だし、美容院の予約時間を気にしている。どうみても生活破綻したという悲壮感や切実感に乏しいのよ」
特に若妻たちは、祖母世代や母親世代の「添い遂げる」とか「手鍋下げても」といったオンナの意地や根性はほぼゼロ。「こんな甲斐性なしの厄病神はポイ捨て、次のステージに行くわ!」という超前向きタイプが多数派のようです。
現に第一生命経済研究所のデータによれば、離婚総数80%近くが34歳以下の妻で、その半数は同居期間が5年未満で乳幼児がいないという。いま子連れシングルママの60%が貧困状態にいると聞けば「子無し」のうちに駆け込み離婚を、と焦る気持ちも当然かもしれません。ステップアップのために転職する感覚で、身軽なうちに離婚活動をしているようにすら思えます。
(ちなみに50歳以上の「熟年離婚」は1000人あたり0.5〜2%程度、経済不況も手伝って、いまのところ年金世代の離婚率は超低値安定の模様)
つまり「離活」の増加はどの年代にも平均的にあるのではなく、20〜30代の狭い幅に集中している模様。身近に離活をみて婚活意欲をそがれる若者たちもいるらしく、本当に煩雑な世代ですねぇ、団塊ジュニアたちは。
共通しているのは年収の低さで、共働きでも年収400万、手取りで20万円前後が一般的。それでも購入意欲は旺盛で次々にローンを組むので、一方がリストラされたり仕事を辞めるとあっという間に生活破たんするらしい。
「不思議なのはね」と相談員の彼女、「バス代にも事欠くと言うわりには面談者のケータイは最新式だし、美容院の予約時間を気にしている。どうみても生活破綻したという悲壮感や切実感に乏しいのよ」
特に若妻たちは、祖母世代や母親世代の「添い遂げる」とか「手鍋下げても」といったオンナの意地や根性はほぼゼロ。「こんな甲斐性なしの厄病神はポイ捨て、次のステージに行くわ!」という超前向きタイプが多数派のようです。
現に第一生命経済研究所のデータによれば、離婚総数80%近くが34歳以下の妻で、その半数は同居期間が5年未満で乳幼児がいないという。いま子連れシングルママの60%が貧困状態にいると聞けば「子無し」のうちに駆け込み離婚を、と焦る気持ちも当然かもしれません。ステップアップのために転職する感覚で、身軽なうちに離婚活動をしているようにすら思えます。
(ちなみに50歳以上の「熟年離婚」は1000人あたり0.5〜2%程度、経済不況も手伝って、いまのところ年金世代の離婚率は超低値安定の模様)
つまり「離活」の増加はどの年代にも平均的にあるのではなく、20〜30代の狭い幅に集中している模様。身近に離活をみて婚活意欲をそがれる若者たちもいるらしく、本当に煩雑な世代ですねぇ、団塊ジュニアたちは。
閑話休題、「国を背負う」男たち
ちょっと前の話ですが、WBCで大型電化機器量販店のテレビにくぎ付けだった群衆諸君。「お仕事しなくて大丈夫ですか?」とのアナウンサーの質問に、
「選手たちは日の丸つけて、国を背負って戦ってるんですよ! つまり僕らの代表! 仕事なんかやっている場合じゃないでしょ、応援しなきゃ」
と答えた30代サラリーマン。妙に納得しましたが、彼、後日職場で叱られなかったかとちょっぴり心配。
マスターズ・ゴルフ最終日、片山晋呉氏は帽子とシャツの背中に小さな日の丸をつけてプレイ。「日本を背負っているつもりでがんばりました」と日本人最高位の4位をゲットしたときの弁。若武者石川遼君にはまだわからないだろうなぁ、この重さ。
「選手たちは日の丸つけて、国を背負って戦ってるんですよ! つまり僕らの代表! 仕事なんかやっている場合じゃないでしょ、応援しなきゃ」
と答えた30代サラリーマン。妙に納得しましたが、彼、後日職場で叱られなかったかとちょっぴり心配。
マスターズ・ゴルフ最終日、片山晋呉氏は帽子とシャツの背中に小さな日の丸をつけてプレイ。「日本を背負っているつもりでがんばりました」と日本人最高位の4位をゲットしたときの弁。若武者石川遼君にはまだわからないだろうなぁ、この重さ。
(2009年4月24日)
- 宮本まき子先生へのお問い合わせはホームページから
- http://homepage3.nifty.com/makiko-miyamoto/