第17回 セクハラに年齢制限はない
夫婦のプチDVはデートDVの延長線か?
「デートDV(交際相手間での暴力)」に関する講演依頼がありました。好きになった若者(とは限らないんだけど)同志が親密になるにつれて相手を支配しようとして心身を傷つける行為で、本質的には夫婦間のDV(家庭内暴力)と同じことだと言われています。
2006年の内閣府による調査では3人に1人の妻が夫から身体的、精神的、性的な暴力を受けた経験があり、10人に1人は繰り返し今でも受けているのが現状。二十代の未婚女性に限れば5人に1人がデートDVの被害者で、(他の調査では)目下交際中のカップルの3組に1組でデートDVが起きているという驚異的な数の多さであります。
一口に暴力と言っても殴る、ける、迫る、レイプ的な性行為、ポルノを無理やり見せる、避妊をしないなどから、金をせびる、借りた金を返さないまでいろいろ。次のような精神的暴力もDVの範疇です。
1)相手をバカにした言葉(バカ、デブなど)や、皮肉、嫌み、批判や否定的なことを日常的に言う
2)手紙やケータイのメールを勝手にチェックしたり、嫉妬する
3)すぐに不機嫌になって相手を無視する
4)なんでもひとりで勝手に決める
5)別れる、自殺する、秘密をばらすとおどす
「何、これ? 全部俺がやってきたことじゃん」とギョッとなさった団塊世代諸氏も多いことでしょう。この世代は恋人と言っても関係が深まる前に周囲から寄ってたかってゴールインさせられたり、見合い結婚が半数近くいました。だから結婚後に「俺が主役だ」とデートDVをやったのかもしれません。よってDV被害者のあなたの妻もこれに対抗して次のような行動をせざるを得なかったのでしょう。
1)聞こえないふりをする。犬が吠えていると思うことにする
2)インネンをつけられそうな手紙、メールはすぐに隠すか削除する
3)好きな人にこれをされたら最悪、心がボロボロになるから、夫を「嫌いな人」にするか、「透明人間」だと思うことにする
4)勝手に決められても同調しない。単身赴任OK、定年後の田舎暮らしも「おひとりでどうぞ」
5)日頃から「そうしてくれないかなぁ」と思っているから驚かない
古女房もいろいろ苦労してますのよン、それなりに…
2006年の内閣府による調査では3人に1人の妻が夫から身体的、精神的、性的な暴力を受けた経験があり、10人に1人は繰り返し今でも受けているのが現状。二十代の未婚女性に限れば5人に1人がデートDVの被害者で、(他の調査では)目下交際中のカップルの3組に1組でデートDVが起きているという驚異的な数の多さであります。
一口に暴力と言っても殴る、ける、迫る、レイプ的な性行為、ポルノを無理やり見せる、避妊をしないなどから、金をせびる、借りた金を返さないまでいろいろ。次のような精神的暴力もDVの範疇です。
1)相手をバカにした言葉(バカ、デブなど)や、皮肉、嫌み、批判や否定的なことを日常的に言う
2)手紙やケータイのメールを勝手にチェックしたり、嫉妬する
3)すぐに不機嫌になって相手を無視する
4)なんでもひとりで勝手に決める
5)別れる、自殺する、秘密をばらすとおどす
(大分県男女共同参画課・平成19年データ参照)
「何、これ? 全部俺がやってきたことじゃん」とギョッとなさった団塊世代諸氏も多いことでしょう。この世代は恋人と言っても関係が深まる前に周囲から寄ってたかってゴールインさせられたり、見合い結婚が半数近くいました。だから結婚後に「俺が主役だ」とデートDVをやったのかもしれません。よってDV被害者のあなたの妻もこれに対抗して次のような行動をせざるを得なかったのでしょう。
1)聞こえないふりをする。犬が吠えていると思うことにする
2)インネンをつけられそうな手紙、メールはすぐに隠すか削除する
3)好きな人にこれをされたら最悪、心がボロボロになるから、夫を「嫌いな人」にするか、「透明人間」だと思うことにする
4)勝手に決められても同調しない。単身赴任OK、定年後の田舎暮らしも「おひとりでどうぞ」
5)日頃から「そうしてくれないかなぁ」と思っているから驚かない
古女房もいろいろ苦労してますのよン、それなりに…
「裸が恥ずかしい年齢じゃないでしょ」と勝手に決めるな!
ところで見えにくいDVの一つが「セクハラ」です。それも団塊の世代以上の女性に対しては「もう女の部類に入ってないから…」という扱いの、むかっ腹のたつものであったりします。夫婦間ならプチDVですみますが、赤の他人に言われたくありません。
ちょうど一年前、関西の老舗某社が「60歳以上の生き生きした女性大集合!」と新聞で大々的に公募。アタクシも遊び心で応募し、(文頭にある写真を送ったせいか)書類選考パス。長寿や特技自慢、健康優良女、年齢不詳モデルタイプなど20人熟女が大阪に集まりました。
その「熟女コンテスト」の会場わきのビルの小さな研修室で説明があったあと、粗末なコンビニ弁当を出され、あげくはそこで和服や体操着に着替えろという通達。温泉じゃあるまいし、隣室で会議をやっている壁が薄い狭い部屋で、初対面の女性ばかり20人でパッパと脱いでブラとショーツの半裸になれるものじゃありません。
それに、隣のビルの窓から丸見えだ、と言うと初めて気がついたようにブラインドを下げる始末。「どうしてカーテン付きの臨時試着室や、少なくとも衝立を用意しなかったのか」と抗議したらかえって驚かれ、
ちょうど一年前、関西の老舗某社が「60歳以上の生き生きした女性大集合!」と新聞で大々的に公募。アタクシも遊び心で応募し、(文頭にある写真を送ったせいか)書類選考パス。長寿や特技自慢、健康優良女、年齢不詳モデルタイプなど20人熟女が大阪に集まりました。
その「熟女コンテスト」の会場わきのビルの小さな研修室で説明があったあと、粗末なコンビニ弁当を出され、あげくはそこで和服や体操着に着替えろという通達。温泉じゃあるまいし、隣室で会議をやっている壁が薄い狭い部屋で、初対面の女性ばかり20人でパッパと脱いでブラとショーツの半裸になれるものじゃありません。
それに、隣のビルの窓から丸見えだ、と言うと初めて気がついたようにブラインドを下げる始末。「どうしてカーテン付きの臨時試着室や、少なくとも衝立を用意しなかったのか」と抗議したらかえって驚かれ、
と、涼しい顔の若手社員たち(甘く見んなよ、ヒヨッコども。アラカンのヌードはふくよかでキレイでっせ)。
「何でそこで席を蹴って出てこなかったのよォ!」と帰京してから友人、知人に叱られること、責められること。新幹線代の支払いがまだだったからなんてとてもよう言えず、いまだに私の人生の痛恨の「やりそびれ」の一つであります。コンテストではメタボ値過剰で落選したけど、この会社ぐるみの「セクハラ」は生涯忘れるものですか。
加害者がそう思わなくても被害者が深く傷つけば、それは立派な暴力なのですよ。
(2009年6月12日)
- 宮本まき子先生へのお問い合わせはホームページから
- http://homepage3.nifty.com/makiko-miyamoto/