8月4日・5日の両日にわたり、第6回日本介護支援専門員協会全国大会が、青森県青森市において開催されました。
本大会のテーマは、近年話題に上ることが多い「医療と介護」の連携を強く意識して、「介護保険法改正による新たな展開! 利用者を支える医療・介護連携〜集まれ日本の支える力(地から)、届けようラッセラにのせて〜」です。
本大会のテーマは、近年話題に上ることが多い「医療と介護」の連携を強く意識して、「介護保険法改正による新たな展開! 利用者を支える医療・介護連携〜集まれ日本の支える力(地から)、届けようラッセラにのせて〜」です。
Vol.119 第6回 日本介護支援専門員協会全国大会in青森〜ねぶたの街に1000人が集う〜
東日本大震災で一度は中止に
本大会は、当初、昨年8月に開催される予定でしたが、昨年3月11日に発生した東日本大震災の復興支援が優先であることから、昨年度は中止され、本年度にあらためて開催することとなったものです。
大会前に行われた記者会見で、大会会長の木村隆次氏(日本介護支援専門員協会会長)は、準備に結局2年間かかったことを思い起こし「やっとここまで来たかという気持ち」と心情を述べました。
大会前に行われた記者会見で、大会会長の木村隆次氏(日本介護支援専門員協会会長)は、準備に結局2年間かかったことを思い起こし「やっとここまで来たかという気持ち」と心情を述べました。
医療・介護の連携の要はケアマネジャー
木村会長は冒頭のあいさつで「医療保険のトップマネジメントは医師。介護保険のトップマネジメントは介護支援専門員」と強調したうえで、医療・介護連携においては「医師と話ができる介護支援専門員と育てなければならない」と、人材育成に意欲をみせました。
初日に基調講演を行った日本医師会会長の横倉義武氏は、「介護は要介護認定の主治医意見書で始まり、死亡診断書で終わる」と、介護保険における医師の役割の重要性を強調しました。そのうえで、医師がケアカンファレンスやケアプランの作成に参加するなど、介護サービスに医師が積極的に関与すべきであると述べ、日本医師会として医療・介護連携に前向きな姿勢を示しました。
初日に基調講演を行った日本医師会会長の横倉義武氏は、「介護は要介護認定の主治医意見書で始まり、死亡診断書で終わる」と、介護保険における医師の役割の重要性を強調しました。そのうえで、医師がケアカンファレンスやケアプランの作成に参加するなど、介護サービスに医師が積極的に関与すべきであると述べ、日本医師会として医療・介護連携に前向きな姿勢を示しました。
同日のシンポジウム「利用者を支える医療・介護連携」には、さまざまな職能団体が参加しました。日本理学療法士協会会長の半田一登氏は、利用者の入院時から退院後の生活を見すえて情報共有をすべきと、連携体制の早期構築の重要性を強調しました。
日本看護協会常任理事の齋藤訓子氏は、「介護だけ、もしくは医療だけでは、利用者の生活は成り立たない」とし、職種によって違う多様な視点を活かした事例検討をすべきと述べました。
木村会長は、「さまざまな職能団体の考え方を聴く機会は今までになかった」と前置きし、「各職能団体がケアマネジャーとコラボレートしたいと考えている。それをケアマネジャーは受け止めて、それぞれの職能がもっている力を引き出す」ケアマネジメントを考え、地域での医療・介護連携を築くヒントとしてほしいと語りました。
日本看護協会常任理事の齋藤訓子氏は、「介護だけ、もしくは医療だけでは、利用者の生活は成り立たない」とし、職種によって違う多様な視点を活かした事例検討をすべきと述べました。
木村会長は、「さまざまな職能団体の考え方を聴く機会は今までになかった」と前置きし、「各職能団体がケアマネジャーとコラボレートしたいと考えている。それをケアマネジャーは受け止めて、それぞれの職能がもっている力を引き出す」ケアマネジメントを考え、地域での医療・介護連携を築くヒントとしてほしいと語りました。
東日本大震災の被災地からのレポート
2日目は、指定演題による東北ブロック介護支援専門員研究会と、一般演題による日本介護支援専門員協会の研究発表が行われました。
指定演題では「災害時における介護支援専門員の役割と今後のあり方」をテーマに、東北4県(青森、岩手、宮城、福島)と日本介護支援専門員協会の対応について、東日本大震災の当時の対応と現在の取り組み、そして今後発生しうる災害に対する対策について検討が行われました。
日頃からの地域との連携づくりをするとともに、「マニュアルは重要だがきちんと訓練をしておくことが必要」「施設への緊急入所など、避難所での生活が困難な在宅者を受け入れる地域のルールをつくっておくべき」などの意見が出ました。
また、岩手県介護支援専門員協会会長の神崎浩之氏は「全国からの応援を受け入れ、調整することにも疲弊してしまった。応援の受け方、いわゆる“受援”対策が必要だ」と課題を投げかけました。
指定演題では「災害時における介護支援専門員の役割と今後のあり方」をテーマに、東北4県(青森、岩手、宮城、福島)と日本介護支援専門員協会の対応について、東日本大震災の当時の対応と現在の取り組み、そして今後発生しうる災害に対する対策について検討が行われました。
日頃からの地域との連携づくりをするとともに、「マニュアルは重要だがきちんと訓練をしておくことが必要」「施設への緊急入所など、避難所での生活が困難な在宅者を受け入れる地域のルールをつくっておくべき」などの意見が出ました。
また、岩手県介護支援専門員協会会長の神崎浩之氏は「全国からの応援を受け入れ、調整することにも疲弊してしまった。応援の受け方、いわゆる“受援”対策が必要だ」と課題を投げかけました。
社会保障・税一体改革
厚生労働省からは、初日に老健局長の宮島俊彦氏が「介護保険法改正と社会保障・税一体改革の介護分野について」と題した基調講演を行い、2日目には保険局医療課長の鈴木康裕氏、老健局老人保健課長の宇都宮啓氏が、医療保険と介護保険を管轄する立場からそれぞれ記念講演を行いました。
大会には約1000人が参加し、盛況のうちに閉幕しました。
当日、青森市は東北三大祭り(夏)の一つ「ねぶた祭り」の最中でした。日本介護支援専門員協会も協賛を募り、小型のねぶたを運行したとのことです。
次回の第7回日本介護支援専門員協会全国大会は、2013年12月14日・15日に山梨県で開催される予定です。
当日、青森市は東北三大祭り(夏)の一つ「ねぶた祭り」の最中でした。日本介護支援専門員協会も協賛を募り、小型のねぶたを運行したとのことです。
次回の第7回日本介護支援専門員協会全国大会は、2013年12月14日・15日に山梨県で開催される予定です。