前回に引き続き、7月22日から24日までの3日間にわたり新潟・朱鷺メッセで開催された全国老人保健施設大会の模様をリポートします。
Vol.56 第20回介護老人保健施設新潟大会開かれる(後半)
老健の複合施設化を
2日目の午後に行われたシンポジウム「長寿社会は老健に何を求めるか」では、全老健の河合会長を座長に、
・厚生労働省老健局老人保健課 鈴木康裕課長
・日本医師会常任理事 三上裕司理事
・高齢社会をよくする女性の会 樋口恵子理事長
・日本介護支援専門員協会 木村隆次会長
・NHK解説委員 飯野奈津子さん
をシンポジストに迎え、今後の老健に必要なこと、求めたいことをそれぞれの立場で述べました。
鈴木課長は、老健は多様なニーズに応え、かつ経営的にも足腰を強くし、制度改正に伴うリスクを軽減するという意味で、病院などとの複合施設化が必要ではないかと述べました。また機能的にも、通い、ショート、訪問看護など、多機能化することなどを提案しました。
「転換型老健とのダブルスタンダードは解消の方向へ向かうのか」という河合会長の問いかけには、「現方式をしっかりみたうえで、平成24年の改定に向けて考えていきたい」と答えていました。
・厚生労働省老健局老人保健課 鈴木康裕課長
・日本医師会常任理事 三上裕司理事
・高齢社会をよくする女性の会 樋口恵子理事長
・日本介護支援専門員協会 木村隆次会長
・NHK解説委員 飯野奈津子さん
をシンポジストに迎え、今後の老健に必要なこと、求めたいことをそれぞれの立場で述べました。
鈴木課長は、老健は多様なニーズに応え、かつ経営的にも足腰を強くし、制度改正に伴うリスクを軽減するという意味で、病院などとの複合施設化が必要ではないかと述べました。また機能的にも、通い、ショート、訪問看護など、多機能化することなどを提案しました。
「転換型老健とのダブルスタンダードは解消の方向へ向かうのか」という河合会長の問いかけには、「現方式をしっかりみたうえで、平成24年の改定に向けて考えていきたい」と答えていました。
大介護時代に老健はリハビリを
ケアマネも在宅・施設を超えて
木村会長は、施設ケアマネジャーを常勤専従で50対1にしなければ業務ができないということについて、調査結果をまじえて指摘し、居宅や施設の枠を超え、一人のケアマネジャーが一人の利用者について、ずっとマネジメントしていくというのも一案であると提案しました。
地域の中核的存在に
飯野さんは、「国民は、本当は1つの施設ですべてができればいいと思っている。急性期をすぎると追い出され、行き場がないという人が今もとても多い」と述べました。
「高齢者になれば医療も介護も必要になり、ニーズも地域、個人の状況によりさまざま。老健はそうした多様化に応えられる人材の育成をし、多くのニーズを受け入れ、そして地域で受け入れられる中核的存在になってほしい」「老健と特養と病院の何が違うのか、利用者に納得して料金負担をしてもらえるようにしてほしい」と希望しました。
座長の河合会長からも、「情報の開示と納得は似て非なるもの。情報を開示して、説明して、説得して、そしてはじめて納得してもらうに至る。」と納得してもらうためのプロセスの大切さを再確認しました。
最後に、指定発言として医事評論家の水野肇氏は、「たまゆらのようなことがあってはならない。まずはお年寄りのことをなんでも診るようなドクターの存在が必要だ」と付け加えました。
「高齢者になれば医療も介護も必要になり、ニーズも地域、個人の状況によりさまざま。老健はそうした多様化に応えられる人材の育成をし、多くのニーズを受け入れ、そして地域で受け入れられる中核的存在になってほしい」「老健と特養と病院の何が違うのか、利用者に納得して料金負担をしてもらえるようにしてほしい」と希望しました。
座長の河合会長からも、「情報の開示と納得は似て非なるもの。情報を開示して、説明して、説得して、そしてはじめて納得してもらうに至る。」と納得してもらうためのプロセスの大切さを再確認しました。
最後に、指定発言として医事評論家の水野肇氏は、「たまゆらのようなことがあってはならない。まずはお年寄りのことをなんでも診るようなドクターの存在が必要だ」と付け加えました。
求められているのは「多機能性」
機能分化の中にあって、医師、ナース、コメディカル、介護スタッフというさまざまな職種が集まり、医療と介護、施設と在宅をまとめてつなぐ存在という意味では、老健は地域が必要としている多様なニーズを叶えるのに適した形態の一つと言えるのかもしれません。
転換期にある老健の役割を占ううえでも重要な全国大会。来年は11月10日〜12日に岡山で開催される予定です。