日本のみならず世界15か国491社・団体が出展する国際福祉機器展。今年で36回目を迎えた同展示会が9月29日から10月1日まで、東京・有明の東京国際展示場(東京ビッグサイト)で開催されました。
Vol.62 福祉機器のあり方を今一度問い直そう――第36回国際福祉機器展が開催
使い方一つで可能性を広げる
昨年秋の世界同時不況以降、企業は軒並み経費削減に努めていますが、経費削減はこうした展示会にも影響します。これは、昨年の出展企業・団体が530社だったことからもうかがえます。
とはいうものの、会場は多くの参加者で賑わいをみせていました。機器を使用する当事者をはじめ、福祉施設の職員や学生、一般の人など、福祉機器に関係の深い人からそうでない人まで、福祉機器しいては企業の姿勢の「現在」を垣間見ようという思いではないでしょうか。特に今年は、新型インフルエンザなど感染対策への関心が高く、関連するブースには多くの来場者が足を運んでいました。また近年は電動車いすや電動介護用ベッドにJIS規格が制定されるなど、利用者にとって安心・安全であるかどうかといった視点による福祉機器づくりが求められています。市場としては決して大きいとはいえない福祉機器に、こうしたリスクマネジメントの視点が求められることは、メーカーの採算面では厳しいものがありますが、それだけにかかわるメーカーには、リスクに対する意識の高さが必要です。
なお、次回は2010年9月29日から10月1日まで、同会場にて開催される予定です。