去る8月8日、生と死について考える「ちば・ケアフェスタ2010〜それぞれの生き方〜」が千葉県千葉市の千葉県労働者福祉センターで開催されました。県内のグループホーム、デイサービス、宅老所が中心となって行われましたが、介護という枠にとらわれず、およそ300人の来場者が「人が生きる」ことを考える1日となりました。
Vol.85 感動!感激!感謝!ちば・ケアフェスタ2010が開催
戦争を語る
終戦を迎えてから今年で65年が経ちました。戦争経験者は少なくなり、戦争体験を語り継いできた人々も高齢となりました。次の世代に戦争を伝えていくにはどうしたらいいのか、戦争の悲惨さを風化させないためには何ができるのか――。
そうした状況の今日、戦争経験者でないにもかかわらず、戦争を語る俳優が現われました。それが今回のゲスト、山田雅人さんです。山田さんは「戦火に散ったプロ野球選手」と題して、戦争という時代のなか、最後の最後まで夢を追いかけた野球選手の実話を話しました。薄暗い会場に響く山田さんの語りは、来場者の胸をしめつけるような強さと哀しさにあふれていました。
そうした状況の今日、戦争経験者でないにもかかわらず、戦争を語る俳優が現われました。それが今回のゲスト、山田雅人さんです。山田さんは「戦火に散ったプロ野球選手」と題して、戦争という時代のなか、最後の最後まで夢を追いかけた野球選手の実話を話しました。薄暗い会場に響く山田さんの語りは、来場者の胸をしめつけるような強さと哀しさにあふれていました。
タ○リのテレフォンショッキング
山田さんのしんみりとした語りが終わると、雰囲気は一変。笑いながら「生と死」について考える座談会です。参加者はタ○リにふんした司会(「井戸端げんき」の加藤さん)のほか、山田雅人さん、石井英寿さん(「いしいさん家」代表)、加藤幸雄さん(「がってん!となり組」代表)というメンバーです。「語りを始めたきっかけ、介護の仕事を始めたきっかけは?」「人生のターニングポイントは?」「生きる上で大切にしていることは?」といった話題で盛り上がりをみせました。
介護笑点
次は、各事業所の職員が壇上の座布団に座り、さまざまなお題に答える大喜利です。今話題の「謎かけ」問題では、「オシドリ夫婦とかけて、老人介護ととく」「その心は?」「どちらも最期まで寄り添わせていただきます」といったひねりの利いた謎かけも披露されました。
実践発表と当事者発表
実践発表と当事者発表では、宅老所ひぐらしの家と宅老所楽花での終末期介護に関する実践発表、がんと闘う闘病生活を笑顔で振り返る中川千都子さんの当事者発表が行われました。お年寄りの最期に寄り添ったことで考え、悩んだこと、自分の死に向き合ったことで笑顔が生まれてきたこと…。発表を聞いていると、生きること、死ぬこと、そして自分自身の命について考えさせられました。
フィナーレ
涙と笑いに包まれながら、生と死について考えさせられたイベントですが、最後は「いい湯だな」の替え唄、「いい介護だな」をみんなで歌ってお別れとなりました。
「ババンバ バンバンバン 笑ったね 歌ったね あなたの笑顔が目に浮かぶ ケアフェスタ ハハハン ケアフェスタ ハハハン 今日からみんなは 仲間だよ〜」
「ババンバ バンバンバン 笑ったね 歌ったね あなたの笑顔が目に浮かぶ ケアフェスタ ハハハン ケアフェスタ ハハハン 今日からみんなは 仲間だよ〜」
同フェスタは、普段の利用者に対するケアが想像できるような手づくり感あふれる、とても温かいものでした。主催者と参加者が一体となって、泣いたり笑ったりした会場の雰囲気は、小規模施設の家庭的な雰囲気とまさに同じ。「ただいま」と言いたくなるようなその空気を、来年も感じたいものです。