7月4日、日本ケアマネジメント学会の地区別シンポジウムが佐賀県佐賀市で開催されました。今回のキャッチ・アップでは、このシンポジウムをレポートします。
Vol.53 日本ケアマネジメント学会inさが
第1回佐賀県介護支援専門員協議会研究大会
参加者の期待が高い、一大イベントとしてのシンポジウム
7月4日、日本ケアマネジメント学会の地区別シンポジウムが佐賀県佐賀市で開催された。地区別シンポジウムとは、日本ケアマネジメント学会が年度に2〜3回の頻度で行っている事業で、基本は開催地のケアマネジャーの都道府県組織と共催するスタイルをとっている。学会の活動を広く普及・啓発する目的から、開催地は全国を視野に設定しており、今年度は佐賀県のほか、10月に北海道釧路市での開催を予定している。
当日の参加者は580名。地区別シンポジウムの参加規模としてはかなり大きい。大会を共催した佐賀県介護支援専門員協議会の会員(会員総数は約430名)が多くを占め、福岡県、長崎県、山口県など県外からは計69名が参加。学会、協議会の非会員も多く、また市町村職員や介護職員などケアマネジャー以外の職種もみられ、関心の高さがうかがえた。
開会前、数名に参加した理由を訊ねると、「あこがれの服部先生をひと目見たくて」「厚生労働省から報酬改定の話を聴きたい」「これだけ大きな大会はなかなかないので」など、一大イベントとしての期待を口にする声が上がった。
当日の参加者は580名。地区別シンポジウムの参加規模としてはかなり大きい。大会を共催した佐賀県介護支援専門員協議会の会員(会員総数は約430名)が多くを占め、福岡県、長崎県、山口県など県外からは計69名が参加。学会、協議会の非会員も多く、また市町村職員や介護職員などケアマネジャー以外の職種もみられ、関心の高さがうかがえた。
開会前、数名に参加した理由を訊ねると、「あこがれの服部先生をひと目見たくて」「厚生労働省から報酬改定の話を聴きたい」「これだけ大きな大会はなかなかないので」など、一大イベントとしての期待を口にする声が上がった。
参加者の満足感を意欲に結びつけるために
プログラムは、3つの特別講演・基調講演とシンポジウムで構成。はじめに、日本ケアマネジメント学会理事長の井形昭弘氏が「ケアマネジャーの真の役割と課題」として講演を行った。氏は、現在に至る高齢福祉施策の大局を俯瞰し、これからの高齢社会でケアマネジャーが担う役割の大きさを強調。4年生大学にケアマネジャー専攻コースを設置する私案も提唱した。
続いての講演は、厚生労働省老健局振興課課長補佐の菊池芳久氏による「介護保険制度の現状と介護報酬改定について」。氏は、現在の介護保険制度をとりまく情勢と報酬改定の経緯を具体的に解説。新介護報酬にまつわる現場の課題にはふれなかったが、制度がわかりやすくとらえられるよう、要点をしぼって整理した。
日本ケアマネジメント学会理事、立教大学教授の服部万里子氏は「これからの介護支援専門員に求められるもの」として、ケアマネジャーに必要な知識、情報をふんだんに盛り込んだ講演を行った。ケアマネジメントプロセス、事業所経営、最新の制度事情など、いずれも現場が欲する内容で、参加者へ力強くエールを送った。