3月末の社会福祉士国家試験の合格発表を受けて、4月から社会福祉士として働いている方も多いことでしょう。しかし、一人職場が多い職種ゆえ、この時期、仕事の進め方に悩んだり、仲間と話し合い、研修を受ける機会を探すこともあるのではないでしょうか。
そこで今回のキャッチアップでは、社会福祉士のキャリアアップの一助を担う職能団体「社団法人 日本社会福祉士会」の活動について、同会事務局長の小笹知彦さんにお話をうかがいました。
そこで今回のキャッチアップでは、社会福祉士のキャリアアップの一助を担う職能団体「社団法人 日本社会福祉士会」の活動について、同会事務局長の小笹知彦さんにお話をうかがいました。
Vol.47 社会福祉士会に入ろう!
職能団体に加入して、専門職としてのキャリアに磨きをかける
研修を通して、知識とスキルを担保する
1993年に任意団体として設立され、96年に法人格を取得した「社団法人 日本社会福祉士会」は、会員の個々の力量や質の担保のため、主に研修をとおして専門職としての仕事のバックアップに努めています。「3月末現在、およそ2万8000人の会員が登録しています(組織率27%)が、働く職場は高齢者施設をはじめ、病院や地域包括支援センター、社会福祉協議会、障害者施設、児童施設など多岐にわたります。そのため、社会福祉士会ではさまざまな研修会を実施しています」(小笹さん)。特に最近は、福祉系大学を卒業し社会福祉士としてすぐに現場で働く人が増えているため、社会福祉士としての倫理をしっかりと身につけるとともに、社会福祉士の共通基盤となる研修を重視して、全体の底上げを図っているとのことです。
「2000年の介護保険施行以後、社会福祉士の職域は拡大しています。しかしそのぶん、ジェネラリストとしての経験や知識が育ちにくい側面も否定できません。社会福祉士には連携・ネットワーク構築ができることが重要ですので、そうしたスキルが今後もより必要になることでしょう」(小笹さん)
「2000年の介護保険施行以後、社会福祉士の職域は拡大しています。しかしそのぶん、ジェネラリストとしての経験や知識が育ちにくい側面も否定できません。社会福祉士には連携・ネットワーク構築ができることが重要ですので、そうしたスキルが今後もより必要になることでしょう」(小笹さん)
仲間がいれば、仕事へのモチベーションも高まる
同会には、所属する会員などから職場での悩みなどが寄せられますが、こうした悩みの一つに、社会福祉士としての仕事ができないことが挙げられるといいます。「介護職であれば賃金の悩みなどが多いと思われますが、社会福祉士の場合はむしろ、本来のソーシャルワーク業務ができない職場環境が問題となっています」。
小笹さんの指摘どおり、社会福祉士の専門性に理解のない職場の場合、ともすれば「何でも屋」にさせられてしまう危険があります。職場で同じ仕事をしている人がいないことも多いので、だからこそ社会福祉士会の研修をはじめとしたさまざまな集まりで仲間を見つけ、そうした悩みを分かち合い、横の連携を築く必要があります。「研修を通して知り合った仲間とネットワークをつくり、それぞれの工夫や経験を共有することで、悩みや問題の解決への糸口も見つかるはずです。社会福祉士会は、そうした仲間づくりの場の提供を約束します」(小笹さん)。
小笹さんの指摘どおり、社会福祉士の専門性に理解のない職場の場合、ともすれば「何でも屋」にさせられてしまう危険があります。職場で同じ仕事をしている人がいないことも多いので、だからこそ社会福祉士会の研修をはじめとしたさまざまな集まりで仲間を見つけ、そうした悩みを分かち合い、横の連携を築く必要があります。「研修を通して知り合った仲間とネットワークをつくり、それぞれの工夫や経験を共有することで、悩みや問題の解決への糸口も見つかるはずです。社会福祉士会は、そうした仲間づくりの場の提供を約束します」(小笹さん)。
人と話し、人の話を聞く
「社会福祉士及び介護福祉士法」が改正され、社会福祉士の職務はよりいっそうの広がりをみせています。今後、社会福祉士を目指す人もさらに増えることでしょう。未来の社会福祉士に対して、小笹さんは次のような期待を寄せます。
「社会福祉士は対人援助職であるがゆえ、人が好きなことが必要だと思います。また、この仕事は大変ですが、最後には人に喜ばれることが多い仕事だと思います。やりがいがある仕事だと思いますし、自信をもって仕事を追求してほしいと思います」
働く場が広がりをみせても、“利用者支援”という目的は共通です。共通の目的に向かって、皆さんも日本社会福祉士会の仲間づくりに参加してみませんか?
社団法人日本社会福祉士会のホームページ「社会福祉士は対人援助職であるがゆえ、人が好きなことが必要だと思います。また、この仕事は大変ですが、最後には人に喜ばれることが多い仕事だと思います。やりがいがある仕事だと思いますし、自信をもって仕事を追求してほしいと思います」
働く場が広がりをみせても、“利用者支援”という目的は共通です。共通の目的に向かって、皆さんも日本社会福祉士会の仲間づくりに参加してみませんか?