「高齢者と障害者の自立をテーマ」に、9月24日から3日間、第35回国際福祉機器展H.C.R.2008が東京ビッグサイトにて開催されました。3日間通しての来場者は12万773人。参加企業・団体は15か国・1地域より530社・団体、22,000点を超える福祉機器・介護用品が総合展示されるとともに、わが国や欧米各国が直面している保健福祉に関わる課題を取り上げた国際シンポジウムやスキルアップ講座が連日開催されました。
Vol.26 第35回国際福祉機器展H.C.R.2008が開催
展示者と参加者の熱心なやりとり
日常生活のあらゆる場面で利用される福祉機器は、高齢者や障害のある方の自立と介護の軽減のために、その存在と有効性が高まっています。今回の展示会では新たな技術の導入や製品の改良が進み、福祉機器はさまざまなニーズに応えるかたちで質・量とも充実してきていることを実感できました。
また、福祉機器だけではなく、介護食やレクリエーションのための道具なども展示され、日頃、介護・福祉・リハビリテーション関連業務に携わる方をはじめ、介護・福祉・医療系の学生、実際に福祉用具を利用されている方などが、各ブースで商品の詳しい説明を受けたり、熱心に質問したり、デモ機を試したりする姿がみられました。
また、福祉機器だけではなく、介護食やレクリエーションのための道具なども展示され、日頃、介護・福祉・リハビリテーション関連業務に携わる方をはじめ、介護・福祉・医療系の学生、実際に福祉用具を利用されている方などが、各ブースで商品の詳しい説明を受けたり、熱心に質問したり、デモ機を試したりする姿がみられました。
高まる安心・安全志向
在宅でのケアに対するニーズの高まりを受け、福祉機器利用者が拡大し、操作性、堅牢性、デザイン性、さらには機器の安全・安心が問われるなか、利用者に正しい知識を得てもらうため、従来の「福祉機器 選び方・使い方」のコーナーが利用者・家族向けにリニューアルされ、はじめての方にもわかるよう、福祉機器の選び方や使い方を専門家がわかりやすく解説していました。
福祉施設役職員講座として開催された「老人ホーム、障害者施設の事故事例から学ぶ防止への取組み−いつ、どういう状況で事故は起きたか?」では、事故事例のデーターをもとに、いつ、どこで、何をしているときに、どのような事故が起きているかを分析するとともに、福祉施設で行われている事故防止の取り組みについて、施設長や研究者が発表しました。
老人ホーム、障害者施設では安全管理が最重要課題であるにもかかわらず、福祉の現場での人材不足が深刻化するなか、以前よりも事故が増えていることが指摘されるなど、福祉施設での事故防止に対する取り組みの重要性はいっそう高まっているといえるでしょう。
このほかにも「福祉機器に関わるJISマークについて−福祉用具JISマークの普及と製品安全」では、介護ベッド、電動車いすなど福祉機器の重大事故の発生を背景に「手動車いす」「電動車いす「在宅用電動介護用ベッド」のJISマーク表示が新たにスタートすることを受け、国の担当者がJISマーク表示の意義や目的について説明しました。
介護保険給付の場合、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員による機器選定、利用支援等の仕組みがありますが、高まる在宅ケアのニーズのなかで利用者の安全を確保するための仕組みを製造事業者、福祉専門職、行政が連携しつつ構築することが求められます。
福祉施設役職員講座として開催された「老人ホーム、障害者施設の事故事例から学ぶ防止への取組み−いつ、どういう状況で事故は起きたか?」では、事故事例のデーターをもとに、いつ、どこで、何をしているときに、どのような事故が起きているかを分析するとともに、福祉施設で行われている事故防止の取り組みについて、施設長や研究者が発表しました。
老人ホーム、障害者施設では安全管理が最重要課題であるにもかかわらず、福祉の現場での人材不足が深刻化するなか、以前よりも事故が増えていることが指摘されるなど、福祉施設での事故防止に対する取り組みの重要性はいっそう高まっているといえるでしょう。
このほかにも「福祉機器に関わるJISマークについて−福祉用具JISマークの普及と製品安全」では、介護ベッド、電動車いすなど福祉機器の重大事故の発生を背景に「手動車いす」「電動車いす「在宅用電動介護用ベッド」のJISマーク表示が新たにスタートすることを受け、国の担当者がJISマーク表示の意義や目的について説明しました。
介護保険給付の場合、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員による機器選定、利用支援等の仕組みがありますが、高まる在宅ケアのニーズのなかで利用者の安全を確保するための仕組みを製造事業者、福祉専門職、行政が連携しつつ構築することが求められます。
多彩な催し
昨年に引き続き設置された「子どもの広場」では、車いすや日常生活用品の他に学習機器やコミュニケーション機器などが総合展示され、親子が集える場としてにぎわっていました。
「簡単!おいしい!美しい!―高齢者の料理のつくり方」では、ホテルの料理長などの講師陣が「おいしく、簡単に、美しく」をテーマに、和食やフランス料理をベースにした朝昼晩の一日の献立を考え、レシピと調理のポイントを紹介しました。また、高齢者の栄養や咀嚼に関するアドバイスもありました。
このような利用者、家族向けの催しがある一方、国際シンポジウム「フランスの少子化政策の実情と課題」や特別企画「先端技術と福祉機器」など、専門家による最新・最先端の事例発表などの本展示会は、多岐にわたる催しがあり、福祉専門職にとって福祉機器にとどまらない情報収集の場として役に立つように思いました。
来年度の第36回国際福祉機器展 H.C.R.2009は、平成21年9月29日(火)〜10月1日(木)にかけて、東京ビッグサイトにて開催される予定です。最新の福祉機器に実際に触れながら、あらためてバリアフリーについて考えるよい機会となるのではないでしょうか。
「簡単!おいしい!美しい!―高齢者の料理のつくり方」では、ホテルの料理長などの講師陣が「おいしく、簡単に、美しく」をテーマに、和食やフランス料理をベースにした朝昼晩の一日の献立を考え、レシピと調理のポイントを紹介しました。また、高齢者の栄養や咀嚼に関するアドバイスもありました。
このような利用者、家族向けの催しがある一方、国際シンポジウム「フランスの少子化政策の実情と課題」や特別企画「先端技術と福祉機器」など、専門家による最新・最先端の事例発表などの本展示会は、多岐にわたる催しがあり、福祉専門職にとって福祉機器にとどまらない情報収集の場として役に立つように思いました。
来年度の第36回国際福祉機器展 H.C.R.2009は、平成21年9月29日(火)〜10月1日(木)にかけて、東京ビッグサイトにて開催される予定です。最新の福祉機器に実際に触れながら、あらためてバリアフリーについて考えるよい機会となるのではないでしょうか。