去る8月7日(木)、日本とインドネシア間の経済連携協定(EPA)により、日本で看護師、介護士の国家資格取得のために就労するインドネシア人看護師、介護士計205名(看護師104名、介護士101名)が来日しました。
Vol.20 インドネシア人看護師、介護士が来日
魅力薄い? 日本の看護、介護職場
EPAでは、2年間で1000人(看護師400名、介護士600名)の受け入れ枠が設定されていますが、EPA締結から選考まで間がなかったこと、インドネシアでは現在、介護に携わる国家資格がないことで、介護士を目指す者が看護学校卒業に限られてしまったことなどから、1年目としてはごく限られた人数となりました。
今回の受け入れについては、各メディアからさまざまな報道がなされているため、皆さんも関心が高いと思いますが、インドネシアの希望者の声は「日本で勉強したい」に加えて、「(金銭的なものなど)他国に比べて魅力が薄い」というものでした。特に介護士の場合、一度試験に不合格となれば帰国しなければなりません。この点は今後、検討する余地があるようですが、いずれにせよ、希望者にとってかなり高いハードルであることは否定できません。
今回の受け入れについては、各メディアからさまざまな報道がなされているため、皆さんも関心が高いと思いますが、インドネシアの希望者の声は「日本で勉強したい」に加えて、「(金銭的なものなど)他国に比べて魅力が薄い」というものでした。特に介護士の場合、一度試験に不合格となれば帰国しなければなりません。この点は今後、検討する余地があるようですが、いずれにせよ、希望者にとってかなり高いハードルであることは否定できません。
受け入れ機関としてのメリット
受け入れ機関となる医療法人、社会福祉法人などは全国で100か所になりますが、一人あたり最低でも60万円以上の費用がかかる上、試験合格への協力のためにさまざまなフォローも行っていく必要があります。今回受け入れを決めた法人は、ある程度のスケールメリットをもつ法人が多いと予想されますが、特にインドネシア人介護士は配置基準に含まれないため、今後さらなる受け入れ機関が爆発的に出てくるかどうかは懐疑的にならざるを得ません。
「幸いにも現在は人的な不足があるわけでもないため、今回の受け入れは先行投資としての意味合いが大きい」とある受け入れ機関は述べていますが、ETAありきの受け入れではなく、今後の介護人材をどう確保していくのか、その手段の一つとして外国人労働者を考えていかなれば、今回の受け入れを活かすことはできません。
「幸いにも現在は人的な不足があるわけでもないため、今回の受け入れは先行投資としての意味合いが大きい」とある受け入れ機関は述べていますが、ETAありきの受け入れではなく、今後の介護人材をどう確保していくのか、その手段の一つとして外国人労働者を考えていかなれば、今回の受け入れを活かすことはできません。