日本とインドネシア間の経済連携協定(ETA)が5月16日、日本の国会において承認され、今夏にはインドネシアから看護師および介護士を受け入れることになりました。
Vol.13 外国人介護士受け入れへ
その1 受け入れの概要と流れ
国家資格取得までの流れ
5月19日、厚生労働省から告示された「経済上の連携に関する日本国とインドネシア共和国との間の協定に基づく看護及び介護分野におけるインドネシア人看護師等の受入れの実施に関する指針」では、日本の看護師および介護福祉士の国家資格取得を前提として、インドネシア人を日本の病院・施設等で受け入れることに関する条件や流れが示されました。
看護師の国家試験が来年2月に行われることを鑑み、遅くとも7月末にはインドネシアから来日し、準備が必要です。同協定では2年間で1000人(看護師400人、介護士600人)という受け入れ枠が設定されています。
説明会は満員。関心の高さうかがわせる
受け入れを斡旋する国際厚生事業団(JICWELS)では5月22日と23日、東京と大阪にて、受け入れを希望する事業者に対する説明会を開催します。受け入れを希望する事業者は、5月19日から6月1日までに申し込み書類を提出する必要があります。
研修先の受け入れ体制については、介護福祉士の場合、「介護福祉士養成施設における実習施設と同等の体制の整備」「職員の配置基準を満たしていること」などに加え、「常勤の介護職員の40%が介護福祉士」「受け入れる研修生は配置基準に含まない」「日本人と同等の報酬を受ける」など、さまざまな条件が必要とされます。
東京の説明会は、急なセッティングにもかかわらず、会場の定員を大幅に上回る事業者が参加。関心の高さをうかがわせました。
東京の説明会は、急なセッティングにもかかわらず、会場の定員を大幅に上回る事業者が参加。関心の高さをうかがわせました。
8月上旬来日、来春介護現場へ
それでは実際に来日し、働くことになるインドネシア人はどのような人たちなのでしょうか。
現在インドネシアでは介護に関する公的な資格が存在しないため、今年度の希望者は同国の看護学校修了者および大学の看護学部卒業者となります。日本で働くことを希望し、受け入れ機関が決まった後、8月上旬には来日し、日本語研修(675時間)、日本の生活習慣・職場適応研修(140時間)、介護導入研修(40時間。いずれも標準)を6か月間かけて受講した後、来春には介護現場で働くことになります。その後、3年間の実務経験を経て、日本の介護福祉士国家試験を受講する予定です。
ちなみに日本語研修の675時間で履修できる範囲は、小学校3、4年生の読み書きレベルであろうということです。
これほど急な決定の背景には、同じく受け入れが決まっている看護師の存在があります。看護師の国家試験は毎年2月に行われますが、来年2月の試験に間に合わせるためには、その後6か月の研修(日本語研修、看護導入研修)を受けるため、遅くとも7月末には来日していなければなりません。看護師の国家試験は3回まで受験できるということなので、合格すれば看護師として病院などで勤務し、不合格の場合は看護助手として就労することになります。
現在インドネシアでは介護に関する公的な資格が存在しないため、今年度の希望者は同国の看護学校修了者および大学の看護学部卒業者となります。日本で働くことを希望し、受け入れ機関が決まった後、8月上旬には来日し、日本語研修(675時間)、日本の生活習慣・職場適応研修(140時間)、介護導入研修(40時間。いずれも標準)を6か月間かけて受講した後、来春には介護現場で働くことになります。その後、3年間の実務経験を経て、日本の介護福祉士国家試験を受講する予定です。
ちなみに日本語研修の675時間で履修できる範囲は、小学校3、4年生の読み書きレベルであろうということです。
これほど急な決定の背景には、同じく受け入れが決まっている看護師の存在があります。看護師の国家試験は毎年2月に行われますが、来年2月の試験に間に合わせるためには、その後6か月の研修(日本語研修、看護導入研修)を受けるため、遅くとも7月末には来日していなければなりません。看護師の国家試験は3回まで受験できるということなので、合格すれば看護師として病院などで勤務し、不合格の場合は看護助手として就労することになります。
(外国人介護士受け入れへ その2に続く)