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今月の特集　家庭介護者のホンネとサポート

第３回　介護者のためのこころのセルフケア

　今月のけあサポ'S EYEでは、介護者本人の悩みやケアについて考えていきます。
　第３回は、第１回・第２回とみてきた葛藤や問題をふまえ、どのようなこころのケアができるかをみていきましょう。

　４回にわたって、長く介護者自身のケアについて取り組んでいる「介護者サポートネットワークセンター・アラジン」の牧野史子代表にお話をうかがいました。

思いを分かち合える仲間を見つける

　介護に関して同じ悩みをもつ人、特に同性・同世代の知人を見つけましょう（次週のけあサポ'S EYEでは、見つけ方のヒントとして、アラジンの活動を紹介します）。
　いいアドバイスを求めて、というよりは、同じ立場の人と話すことで、「自分は一人ではない」「同じ思いをもっている人がいるのだ」ということを実感することが、こころのケアのきっかけになります。
　家族会や家族介護者支援団体など、さまざまなNPO団体が活動しています。自分に合う集まりを見つけ、話をしてみるのも一つの方法です。そうした情報はインターネットや関連する書籍、自治体の広報などで探すことができます。

なるべく早く情報収集をする

　住宅改修費をかしこく利用するには？
　信頼できる介護サービス事業者をどう選ぶ？
　もしもの時頼りになる専門医は？
　車いすをもっと使いやすいものにするには？
　力のいらない介護のしかたは？
　認知症の家族会はどんな感じの集まり？
　電車賃の介護割引制度はどう使う？

　…などなど、知っておくと役立つ情報を幅広く集めましょう。
　集めた情報は活用し、介護者同士で実感とともに交換・共有することで、生きた情報となります。

介護から離れる時間をもつ

　訪問介護やデイサービスを利用している時間帯などに、少しだけ自分のために時間を使ってみましょう。
　外出して遊びに行かないまでも、ゆっくり休養をとったり新聞を丹念に読んだりなど、小さなことから始めます。少しずつ、罪悪感や自分だけ楽しめないという気持ちを和らげていきましょう。

　次回のけあサポ'S EYEでは、家庭介護者のサポートや支援体制づくりに力を入れるアラジンの活動をご紹介します。

最終回　介護者のサポートや支援体制づくり～介護者サポートネットワークセンター・アラジンの取り組み

ご協力いただいた方

牧野史子（まきのふみこ）さん
千葉大学教育学部卒。小学校教員を経て、夫の転勤に伴い西宮市在住中に阪神大震災に遭い、仮設住宅高齢者を支援するさまざまな活動を展開する。2001年帰京し、“介護者の孤立”問題に取り組む組織「介護者サポートネットワークセンター・アラジン」を立ち上げる。以来、介護者を支援する地域のしくみづくりを提唱、実践している。

【アラジンをもっと知りたい人のために】

ＮＰＯ法人　介護者サポートネットワークセンター・アラジン
TEL　03-5368-1955（火曜～金曜11:00～18:00）
FAX　03-5368-1956　
ホームページ　http://www12.ocn.ne.jp/~arajin/
Eメール　arajin2001@minos.ocn.ne.jp