医療と介護をあわせたデイサービス「療養通所介護」
第1回 療養通所介護とは
日中ずっと居室にこもっているのではなく、他の人とも交流をもつことは、高齢者にとってもよい気分転換となります。また、家族にとっても、介護から離れる小休止(レスパイト)がもてることは、長い介護生活をおくるうえで大切です。
こうしたことを目的として、日中、自宅から出向き、思いおもいに過ごすことができるサービスが生まれました。それが通所介護(デイサービス)です。
しかし、末期がんや難病など、医療ニーズが高く、より多くの介護や見守りを必要とする人は、通所介護を利用することは困難です。そこで生まれたのが「療養通所介護」です。
このサービスは2006年4月に誕生しましたが、まだ数が少なく、知名度が低いのが現状です。そこで今回の特集では、「療養通所介護」を紹介するとともに、上手な利用方法などをお伝えします。
こうしたことを目的として、日中、自宅から出向き、思いおもいに過ごすことができるサービスが生まれました。それが通所介護(デイサービス)です。
しかし、末期がんや難病など、医療ニーズが高く、より多くの介護や見守りを必要とする人は、通所介護を利用することは困難です。そこで生まれたのが「療養通所介護」です。
このサービスは2006年4月に誕生しましたが、まだ数が少なく、知名度が低いのが現状です。そこで今回の特集では、「療養通所介護」を紹介するとともに、上手な利用方法などをお伝えします。
どういう人が利用するの?
「療養通所介護」と聞くと、耳慣れないサービスですが、実はみなさんがよく利用している「通所介護(デイサービス)」と同じ、介護保険サービスの1つです。では、通所介護とどこが違うのでしょうか。それは、利用する方(対象)が違います。
「療養通所介護」の対象者は、難病やがん末期の方、気管切開をしている方、留置カテーテルのある方など医療ニーズの高い要介護者で、常に看護師による観察が必要な方です。つまり、高齢者だけでなく、介護保険を利用できる40歳以上の方や、重度障害のある若者も定員枠内で利用しています。
このように医療ニーズの高い方が利用するサービスなので、管理者は訪問看護の経験がある看護師とし、ケアスタッフには専従の看護師が1人は必ず配置されます。また、職員1人あたりが関わる利用者の人数は1.5人と手厚い看護と介護が受けられます。1日の定員は8人以下と定められており、少人数できめ細かい対応をしてくれます。
「療養通所介護」の対象者は、難病やがん末期の方、気管切開をしている方、留置カテーテルのある方など医療ニーズの高い要介護者で、常に看護師による観察が必要な方です。つまり、高齢者だけでなく、介護保険を利用できる40歳以上の方や、重度障害のある若者も定員枠内で利用しています。
このように医療ニーズの高い方が利用するサービスなので、管理者は訪問看護の経験がある看護師とし、ケアスタッフには専従の看護師が1人は必ず配置されます。また、職員1人あたりが関わる利用者の人数は1.5人と手厚い看護と介護が受けられます。1日の定員は8人以下と定められており、少人数できめ細かい対応をしてくれます。
どんなことをするの?
医療ニーズの高い方のデイサービスというと、「通所リハビリテーション(デイケア)」を思いつく方もいらっしゃると思います。しかし、デイケアはその名のとおり、リハビリが目的で、集団で行う活動が中心です。一方、療養通所介護は個別対応(職員一人に対して1.5人)が基本です。それぞれの方のペースで、ほぼマンツーマンによる関わりになります。
さて、1日の流れは、通所介護と同様に朝の送迎から始まりますが、送迎も個別に行われます。なぜなら、例えば人工呼吸器を付けている方は、外出する前に看護師が迎えに来て健康状態をチェックして、携帯用の人工呼吸器に取り替えたり、吸引器などを準備したりするからです。車内でも看護師が付き添ってくれるので安心して移動できます。
施設に到着すると健康状態を観察したあと、個別に関節を動かすなどのリハビリを行ったり、食事や入浴などの日常のお世話をします。通所系サービスで個別介助を受けてお風呂に入れるのは、療養通所介護ならではだと思います。
利用者それぞれができる範囲で体を動かしたり、おしゃべりをしたり、楽しく時間を過ごします。看護師による長時間の観察やケアの時間を持つことで、本人の潜在能力を引き出したり、生活の質を高めることにつながります。(1日のレポートは3回目をご覧ください)。
皆さまも療養通所介護を利用したくなったのではないでしょうか。次回は療養通所介護を利用するにはどうしたらいいのか、上手な使い方も含めてご紹介します。
さて、1日の流れは、通所介護と同様に朝の送迎から始まりますが、送迎も個別に行われます。なぜなら、例えば人工呼吸器を付けている方は、外出する前に看護師が迎えに来て健康状態をチェックして、携帯用の人工呼吸器に取り替えたり、吸引器などを準備したりするからです。車内でも看護師が付き添ってくれるので安心して移動できます。
施設に到着すると健康状態を観察したあと、個別に関節を動かすなどのリハビリを行ったり、食事や入浴などの日常のお世話をします。通所系サービスで個別介助を受けてお風呂に入れるのは、療養通所介護ならではだと思います。
利用者それぞれができる範囲で体を動かしたり、おしゃべりをしたり、楽しく時間を過ごします。看護師による長時間の観察やケアの時間を持つことで、本人の潜在能力を引き出したり、生活の質を高めることにつながります。(1日のレポートは3回目をご覧ください)。
皆さまも療養通所介護を利用したくなったのではないでしょうか。次回は療養通所介護を利用するにはどうしたらいいのか、上手な使い方も含めてご紹介します。
お話を聞いた方
佐藤美穂子
(日本訪問看護振興財団常務理事)
参考図書
『始めてみませんか 療養通所介護事業』
(財)日本訪問看護振興財団
・4ページの「場所:8m2」は「6.4m2」に変更になりました。
・4ページの「定員:1日5人以下」は「8人」に変更になりました。