お年寄りの食事に「色」の力を!
――カラフルフーディングのすすめ
第4回 今日からできるカラフルフーディング
〜縁の下の力持ち、「白」のメッセージ〜
料理家・成瀬紀子さんに伺うカラフルフーディング。
最終回の今回は「白」がテーマです。
最終回の今回は「白」がテーマです。
白の特徴を食にいかす
白は他のどんな色と合わせても、その色や柄、素材感を引き立てます。洋服で考えると分かりやすいでしょうか。これは食の世界でも言えることです。
まず、食の世界における「白」の特徴をみてみましょう。
白い食材には何があるでしょうか? 思い浮かべてみてください。
何が思い浮かびますか?
糖質ならごはん、うどん、パン、大麦……。
タンパク質なら、鶏肉、白身魚、しらす、豆腐、おから、花豆、乳製品、卵白……。
野菜なら、じゃがいも、山芋、かぶ、大根、玉ねぎ、長ネギ、白菜……。
くだものなら、りんご、なし、バナナ……、といったところでしょうか。
では次に、それらの味の共通点を探して下さい。
今までにこの質問を、栄養士さんや調理師さんにしてみたところ、「甘みがある」「優しい味」「やわらかな味」という意見があがりました。また、「いろいろな食材と合わせやすい」「他の食材と合わせると味に深みやうまみを添える」と素材との相性についてイメージされた方もいらっしゃいました。
そうしたイメージ通り、白い食材は、どんな色の野菜の色と合わせても、その色を崩ささないだけでなく、組み合わせた素材の味がひきたつように、甘み、うまみ、奥行きをもたせます。「白」は、ほかの色をひきたてる色。言ってみれば他人の魅力を引き出そうと裏手にまわる、縁の下の力持ちのような役割をするのです。
この特徴をいかせば、ソフト食、離乳食から、幼児食、一般職にまで応用することができるのです。また、色あざやかな料理のバリエーションを広げるヒントにもなるでしょう。
まず、食の世界における「白」の特徴をみてみましょう。
白い食材には何があるでしょうか? 思い浮かべてみてください。
何が思い浮かびますか?
糖質ならごはん、うどん、パン、大麦……。
タンパク質なら、鶏肉、白身魚、しらす、豆腐、おから、花豆、乳製品、卵白……。
野菜なら、じゃがいも、山芋、かぶ、大根、玉ねぎ、長ネギ、白菜……。
くだものなら、りんご、なし、バナナ……、といったところでしょうか。
では次に、それらの味の共通点を探して下さい。
今までにこの質問を、栄養士さんや調理師さんにしてみたところ、「甘みがある」「優しい味」「やわらかな味」という意見があがりました。また、「いろいろな食材と合わせやすい」「他の食材と合わせると味に深みやうまみを添える」と素材との相性についてイメージされた方もいらっしゃいました。
そうしたイメージ通り、白い食材は、どんな色の野菜の色と合わせても、その色を崩ささないだけでなく、組み合わせた素材の味がひきたつように、甘み、うまみ、奥行きをもたせます。「白」は、ほかの色をひきたてる色。言ってみれば他人の魅力を引き出そうと裏手にまわる、縁の下の力持ちのような役割をするのです。
この特徴をいかせば、ソフト食、離乳食から、幼児食、一般職にまで応用することができるのです。また、色あざやかな料理のバリエーションを広げるヒントにもなるでしょう。
白の食材で料理バリエーションを増やす
●白い食材+色の食材
胃腸の弱い方にはとかく白い素材ばかり使うので、食事の色が単調になってしまうと病院の栄養士さんがおっしゃっていたことがあります。そんなとき、白い食材に色の食材でカラーリングすれば、食卓を明るく演出することができます。
例えば、りんごのコンポート。捨ててしまう赤い皮と一緒に煮込むことで、淡いピンク色のコンポートの出来上がりです。くだものでジュースやゼリーを作ってもよいでしょう。バナナジュースやいちごミルクジュースもそうですが、このようなバリエーションもできるのです。
りんご(白)+にんじん(オレンジ色)→オレンジ色のジュース
なし(白)+キウイフルーツ(緑)→緑色のジュース
胃腸の弱い方にはとかく白い素材ばかり使うので、食事の色が単調になってしまうと病院の栄養士さんがおっしゃっていたことがあります。そんなとき、白い食材に色の食材でカラーリングすれば、食卓を明るく演出することができます。
例えば、りんごのコンポート。捨ててしまう赤い皮と一緒に煮込むことで、淡いピンク色のコンポートの出来上がりです。くだものでジュースやゼリーを作ってもよいでしょう。バナナジュースやいちごミルクジュースもそうですが、このようなバリエーションもできるのです。
りんご(白)+にんじん(オレンジ色)→オレンジ色のジュース
なし(白)+キウイフルーツ(緑)→緑色のジュース
●白の料理+色の食材
ご飯にいろいろな具材を混ぜることによって、色のあるおにぎりができるように、白い料理に色の食材を加えることで、料理のバリエーションを広げることができます。
例えば、白が定番のポテトサラダも、ベースに色の食材を加えることで、1つの色が強調されてイメージの違ったものなります。コーンとチーズ入れて、黄色いポテトサラダ。水気をしぼったにんじんのすりおろし、カレー粉を入れて、オレンジのポテトサラダ。ゆずコショウ、塩と油を入れたお湯でさっと茹でたワケギを入れて、グリーンのポテトサラダ……。
同様に、かぶや大根の甘酢漬けも、季節に合った食材で彩ると目先が変わって喜ばれます。春にはかぶ茎や葉の塩ゆでをちらし、夏にはしそを添え、秋は黄色や紫の菊花や柿を混ぜ、冬はにんじんと共に…。
ご飯にいろいろな具材を混ぜることによって、色のあるおにぎりができるように、白い料理に色の食材を加えることで、料理のバリエーションを広げることができます。
例えば、白が定番のポテトサラダも、ベースに色の食材を加えることで、1つの色が強調されてイメージの違ったものなります。コーンとチーズ入れて、黄色いポテトサラダ。水気をしぼったにんじんのすりおろし、カレー粉を入れて、オレンジのポテトサラダ。ゆずコショウ、塩と油を入れたお湯でさっと茹でたワケギを入れて、グリーンのポテトサラダ……。
同様に、かぶや大根の甘酢漬けも、季節に合った食材で彩ると目先が変わって喜ばれます。春にはかぶ茎や葉の塩ゆでをちらし、夏にはしそを添え、秋は黄色や紫の菊花や柿を混ぜ、冬はにんじんと共に…。
色はコミュニケーションを深め、食の楽しみを広げくれる道具です。
素材の色をいかした料理を作ろうとすると、食材に優しくなれるようにも思います。
まずは作り手のあなたが、料理をしながら色を楽しむことから始めてみてはいかがでしょうか?
※写真は『おいしい色レシピ』(新紀元社)、『カラフルマタニティーレシピ』(赤ちゃんとママ社)より
素材の色をいかした料理を作ろうとすると、食材に優しくなれるようにも思います。
まずは作り手のあなたが、料理をしながら色を楽しむことから始めてみてはいかがでしょうか?
※写真は『おいしい色レシピ』(新紀元社)、『カラフルマタニティーレシピ』(赤ちゃんとママ社)より
ご協力いただいた方
■成瀬紀子さん
(有)カラーパワーズ・デザイン
カラフルフーディングコーディネーター 料理家 栄養士
オーストラリア滞在中に、ゲルソン療法に従った調理を任された経験などから、野菜本来のおいしさ、食の大切さについて体験し、これが現在の活動の原点となる。以後、料理指導、赤ちゃんから大人までのレシピ開発、執筆、企画、雑誌、講演、ワークショップ講師、取材などを手がける。著書に『おいしい色レシピ』(新紀元社)『カラフルマタニティーレシピ』(赤ちゃんとママ社)など。
カラフルフーディングWebサイト http://colorfulfooding.jp/