お年寄りの食事に「色」の力を!
――カラフルフーディングのすすめ
第2回 今日からできるカラフルフーディング
〜「赤」と「緑」を上手に使い分ける〜
料理家・成瀬紀子さんに伺うカラフルフーディング。
今回からは、すぐに使える実践テクニックを紹介します。
今回からは、すぐに使える実践テクニックを紹介します。
赤と緑のもたらす印象
さっそくですが、みなさんにご質問です。
あなたはこの2枚の写真からどんな印象を受けるでしょうか?
あなたはこの2枚の写真からどんな印象を受けるでしょうか?
私はこの質問を、栄養士さん、調理師さん、一般の方とで少なくても500人以上に質問をさせていただいきましたが、面白いことに、年代、性別、天候、季節、時間帯、生活環境、家族形態、嗜好、体調によってまったく受ける印象が違うのです。
いくつか、私が実際にいただいたご意見をご紹介してみましょう。
50〜60代の食のセミナーに参加された方の場合、男性に人気だったのが「赤」。印象を伺うと、「赤」イコールお肉や味のしっかりついたもの、おいしく贅沢感があり華やかなものとのこと。元気な男性は、ぱっと目をひく豪華でかつ自分の好みのものをおいしくいただきたいとの願望が強いようですね。「赤」にご自分の食欲を重ねられたことは、健康の証とも言えると思います。味のない野菜、すなわち「緑」でお腹をふくらませたくないとのご意見もありました。
一方、女性に圧倒的な人気だったのは「緑」。「緑」に、健康、栄養、野菜、ビタミンというメッセージを重ねてたようです。「緑」は肉やこってりと重い食事のイメージ、ボリュームのありそう、と敬遠したとのこと。健康志向で食に関心が高い女性ならではのご意見でした。
いくつか、私が実際にいただいたご意見をご紹介してみましょう。
50〜60代の食のセミナーに参加された方の場合、男性に人気だったのが「赤」。印象を伺うと、「赤」イコールお肉や味のしっかりついたもの、おいしく贅沢感があり華やかなものとのこと。元気な男性は、ぱっと目をひく豪華でかつ自分の好みのものをおいしくいただきたいとの願望が強いようですね。「赤」にご自分の食欲を重ねられたことは、健康の証とも言えると思います。味のない野菜、すなわち「緑」でお腹をふくらませたくないとのご意見もありました。
一方、女性に圧倒的な人気だったのは「緑」。「緑」に、健康、栄養、野菜、ビタミンというメッセージを重ねてたようです。「緑」は肉やこってりと重い食事のイメージ、ボリュームのありそう、と敬遠したとのこと。健康志向で食に関心が高い女性ならではのご意見でした。
意見をまとめてみると次のキーワードが出てきます。
「赤」は豪華、華やか、ボリュームがある、贅沢感、元気になりそう、こってりとした味つけ、重そう、くどそう。
「緑」は、健康的、野菜の象徴色、栄養がありそう、ビタミンたっぷり、あっさり感、軽い感じ、物足りない。
これらをふまえると、色の効果的な使い方がみえてきます。
対象者の状態や食べるシチュエーションを考えて、色を使い分けることがポイントです。
「赤」は豪華、華やか、ボリュームがある、贅沢感、元気になりそう、こってりとした味つけ、重そう、くどそう。
「緑」は、健康的、野菜の象徴色、栄養がありそう、ビタミンたっぷり、あっさり感、軽い感じ、物足りない。
これらをふまえると、色の効果的な使い方がみえてきます。
対象者の状態や食べるシチュエーションを考えて、色を使い分けることがポイントです。
実践テクニック1
食にとても興味があり、食事を心待ちにしている方や、食べたいのに食事制限がある方にとっては赤の食材を効果的に入れると、見た目からも喜ばれるでしょう。まっ赤な一品に励ましのメッセージをそえれば、体だけでなく心にも響く食事となるでしょう。
一方、食の細い女性や、身体的に食欲がわかず食べることに抵抗がある方にとっては、赤にボリューム感やこってり感をイメージさせてしまい、見た目で完食をあきらめてしまうことも。あっさり感のイメージをかきたたせるためには、あざやかな黄色や緑を強調した食事がおすすめです。
一方、食の細い女性や、身体的に食欲がわかず食べることに抵抗がある方にとっては、赤にボリューム感やこってり感をイメージさせてしまい、見た目で完食をあきらめてしまうことも。あっさり感のイメージをかきたたせるためには、あざやかな黄色や緑を強調した食事がおすすめです。
実践テクニック2
ピーマンなど赤と緑の食材をシチュエーションによって使い分けることもできます。
赤ピーマンは、イベント食に。ビッフェや華やかな食事に。
緑のピーマンは、普段の食事に。
赤ピーマンは、イベント食に。ビッフェや華やかな食事に。
緑のピーマンは、普段の食事に。
実践テクニック3
和食は赤い食材が少ないので、赤や朱の食器を取り入れて華やかさを演出ましょう。黒塗りに赤ふちのお重や、ワンポイントに赤の入った陶器もよいでしょう。毎日使う汁碗やお箸に取り入れるのもおすすめです。
赤一色の陶磁器の皿は、料理を引き立たせないのでおすすめしません。
次回は、黄色、オレンジのカラフルフーディング実践テクニックをお伝えします。
赤一色の陶磁器の皿は、料理を引き立たせないのでおすすめしません。
次回は、黄色、オレンジのカラフルフーディング実践テクニックをお伝えします。
ご協力いただいた方
■成瀬紀子さん
(有)カラーパワーズ・デザイン
カラフルフーディングコーディネーター 料理家 栄養士
オーストラリア滞在中に、ゲルソン療法に従った調理を任された経験などから、野菜本来のおいしさ、食の大切さについて体験し、これが現在の活動の原点となる。以後、料理指導、赤ちゃんから大人までのレシピ開発、執筆、企画、雑誌、講演、ワークショップ講師、取材などを手がける。著書に『おいしい色レシピ』(新紀元社)『カラフルマタニティーレシピ』(赤ちゃんとママ社)など。
カラフルフーディングWebサイト http://colorfulfooding.jp/