ドキュメンタリー映画『ただいま それぞれの居場所』からみる“介護”
第1回 映画「ただいま それぞれの居場所」とは
介護保険制度導入から10年――介護福祉の“いま”を見つめるドキュメンタリー映画『ただいま それぞれの居場所』が公開されます。今回の特集では、この映画を通して「介護」をみつめ直したいと思います。第1回目は、映画の紹介です。
新しい介護のかたち。理想とジレンマ。
そして・・・動きはじめた若い人たち。
2000年4月1日の介護保険制度開始以降、介護サービスの数は急激に増えました。しかしその一方で、“制度”の枠組から漏れてしまう人たち、その人にとって本当に必要なサービスを受けることができない人たちも多くいる、という現実があります。そうしたなか、画一的な介護サービスの在り方にジレンマを感じ、自ら理想とする介護を実現するため、新たに施設・事業所を立ち上げた若い人たちがいます。
ドキュメンタリー映画『ただいま それぞれの居場所』は、4つの施設・事業所を追いかけました。設立から23年になる民間福祉施設「元気な亀さん」(埼玉県・坂戸市)。そして20代、30代の若い人たちが、介護保険制度導入以降に立ち上げた「井戸端げんき」(千葉県・木更津市)、「いしいさん家」(千葉県・千葉市)、「優人」(京都府・城陽市)。
どの施設・事業所のスタッフも、みなさんとても個性的です。テレビや新聞では、人手不足や低賃金などの問題ばかりが取り上げられがちな介護の現場ですが、映画は、利用者やその家族と深くかかわることを望み日夜奮闘する彼らのいきいきとした表情をとらえます。もちろん、彼らの悩みや悲しみ、悪戦苦闘する姿もありのままに。
本作を作りあげたのは、介護保険制度が始まる以前に「元気な亀さん」を舞台にした2本のドキュメンタリー映画『よいお年を』(1996年)、『青葉のころ よいお年を2』を手がけた映画スタッフたち。いくつもの人生の最後の季節、生と死のあわいに向き合い続ける日々が、それぞれの哲学を育んでいく――そんな介護の現場を、カメラをとおして見つめていきます。
ドキュメンタリー映画『ただいま それぞれの居場所』は、4つの施設・事業所を追いかけました。設立から23年になる民間福祉施設「元気な亀さん」(埼玉県・坂戸市)。そして20代、30代の若い人たちが、介護保険制度導入以降に立ち上げた「井戸端げんき」(千葉県・木更津市)、「いしいさん家」(千葉県・千葉市)、「優人」(京都府・城陽市)。
どの施設・事業所のスタッフも、みなさんとても個性的です。テレビや新聞では、人手不足や低賃金などの問題ばかりが取り上げられがちな介護の現場ですが、映画は、利用者やその家族と深くかかわることを望み日夜奮闘する彼らのいきいきとした表情をとらえます。もちろん、彼らの悩みや悲しみ、悪戦苦闘する姿もありのままに。
本作を作りあげたのは、介護保険制度が始まる以前に「元気な亀さん」を舞台にした2本のドキュメンタリー映画『よいお年を』(1996年)、『青葉のころ よいお年を2』を手がけた映画スタッフたち。いくつもの人生の最後の季節、生と死のあわいに向き合い続ける日々が、それぞれの哲学を育んでいく――そんな介護の現場を、カメラをとおして見つめていきます。
ようやく見つけた、それぞれの居場所。
いっしょに見つめてみませんか?
映画に登場する施設・事業所のスタッフに負けず劣らず個性的なのが、利用者のみなさんです。仕事を引退した事を忘れて出かけてしまうおじいさん。夢と現実の区別がつかずにスタッフを叩くおばあさん。少し怒りっぽいけれど、子供を前にするとめっぽう優しい元小学校の校長先生。ときに一筋縄ではいかない人たちが、ここでは「普通」に生活しています。「一律に決められた“やらされる介護”はしたくない、一人一人に相応しい介護を見つけていきたい」そう語ってくれたのは、「元気な亀さん」の園長・瀧本信吉さんでした。
制度とシステム、医療と介護、家族と社会。その挟間をさまよい続け、ようやく見つけた場所。「ただいま」と言って帰っていくことのできる、それぞれの居場所。
そこにはきっと、老いも若きも隔てなく、私たちにとって、大切な何かがあるはずです。
制度とシステム、医療と介護、家族と社会。その挟間をさまよい続け、ようやく見つけた場所。「ただいま」と言って帰っていくことのできる、それぞれの居場所。
そこにはきっと、老いも若きも隔てなく、私たちにとって、大切な何かがあるはずです。
『ただいま それぞれの居場所』は4月17日(土)より、ポレポレ東中野ほか全国順次公開です。
次回は、大宮監督へのインタビューを紹介します。映画に対する思い、介護に対する思いを伺いました。
【協力・情報提供】
『ただいま それぞれの居場所』上映委員会
詳しい映画情報を知りたい方はhttp://www.tadaima2010.com/まで
次回は、大宮監督へのインタビューを紹介します。映画に対する思い、介護に対する思いを伺いました。
【協力・情報提供】
『ただいま それぞれの居場所』上映委員会
詳しい映画情報を知りたい方はhttp://www.tadaima2010.com/まで