もっと知りたい!訪問診療のこと
第1回 訪問診療って何ですか?
患者さんの家にお医者さんが定期的に診療に来てくれる。それが訪問診療です。
今月のけあサポ’sEYEでは、東京都大田区で訪問診療を専門に行う「たかせクリニック」の高瀬義昌院長にご協力いただき、訪問診療に関する素朴な疑問に答えていただきました。高瀬先生に密着取材し、先生の楽しい診療の様子もレポートします!
今月のけあサポ’sEYEでは、東京都大田区で訪問診療を専門に行う「たかせクリニック」の高瀬義昌院長にご協力いただき、訪問診療に関する素朴な疑問に答えていただきました。高瀬先生に密着取材し、先生の楽しい診療の様子もレポートします!
訪問診療とは
定期的にお医者さんが自宅に診療に来てくれる訪問診療。「往診」とは何が違うのか疑問に思う方もいると思いますが、患者さんからの要請で行う往診とは、一線を画するものがあります。
身体の具合が悪くなった時に診療に来てもらい、治療をして終わりというのが往診です。一方で、一人の患者さんに対して計画を立てて定期的に訪問することで、よくある疾患や病気を早期発見する機能をもつのが訪問診療です。
身体の具合が悪くなった時に診療に来てもらい、治療をして終わりというのが往診です。一方で、一人の患者さんに対して計画を立てて定期的に訪問することで、よくある疾患や病気を早期発見する機能をもつのが訪問診療です。
訪問診療は誰が利用するの?
皆さんは、体調が悪くなって病院に行き、何時間も待たされたという経験はありませんか?何時間も待って、診察はたったの数分というのはよくあることです。若かったり、重篤な疾患を持っていなければ待つことができますが、気軽に外出できないような疾患を抱えていたり、精神的な障害をもっていたり、認知症がある場合は何時間も待つことは困難です。
そのため、家族介護者のなかには「母を病院に連れて行きたいけど、家の外に出るとパニックになる」「寝たきりの夫を自分1人で病院に連れて行くことができない」「妻が認知症で、待合室にいると暴れ出す」といった問題に直面している方がいるのではないでしょうか。そんな時に利用していただきたいのが、訪問診療です。
そのため、家族介護者のなかには「母を病院に連れて行きたいけど、家の外に出るとパニックになる」「寝たきりの夫を自分1人で病院に連れて行くことができない」「妻が認知症で、待合室にいると暴れ出す」といった問題に直面している方がいるのではないでしょうか。そんな時に利用していただきたいのが、訪問診療です。
【Q】誰でも訪問診療を受けられますか? 【A】基本的には、75歳以上で寝たきりや認知症の方で、病院に行くことができない方であれば受けられます。他に、障害児・者も対象になります。 |
【Q】是非、訪問診療をお願いしたいです。申し込むにはどうすればいいですか? 【A】家族介護者が家族の訪問診療を希望する場合は、まず近隣の地域包括支援センターに相談してください。その家庭の状況に応じて、最適な訪問診療医を紹介してくれます。 |
訪問診療は医療保険
訪問診療は医療保険が適用されますので、入院・通院の時と同じ負担割合になります(1割負担か3割負担)。
【Q】診療費はどれくらいになりますか? 【A】たかせクリニックの場合は診療費がおおむね1回3〜4万円(保険なし)ですので、1割負担の方は1回3000〜4000円で、3割負担の方は1回9000〜1万2000円になります。これは、診療や治療の内容によって異なる場合があります。 |
【Q】診療は何回でも利用できるのですか? 【A】患者さんの状態にもよりますが、基本的には月に2回〜4回の利用になります。それ以上の訪問が必要な場合は、提携している訪問看護ステーションの訪問看護師が伺います。急変したなどの緊急の場合は、医師もかけつけます。 |
家族介護者にとって、大きな助けとなる訪問診療。特に、訪問診療医は認知症について精通している方が多く、病院で診てもらうよりも、環境的にも精神的にも安心できるのではないでしょうか。
また、お医者さんに来てもらうことで、病院に行くまでの時間や病院での待ち時間に費やしていた時間を有効に活用することができます。その分、食事やお風呂の介助をしたり、家族に寄り添う時間を増やすことができるのです。
在宅で介護を続けるために、訪問診療の利用を考えてみてはいかがでしょうか。
第1回目は、訪問診療を利用するに至るまでに、家族が疑問に思うことに焦点を当ててお伝えしました。
次回は、訪問診療の利用を決めてから、家族が疑問に思うことにお答えします。
また、お医者さんに来てもらうことで、病院に行くまでの時間や病院での待ち時間に費やしていた時間を有効に活用することができます。その分、食事やお風呂の介助をしたり、家族に寄り添う時間を増やすことができるのです。
在宅で介護を続けるために、訪問診療の利用を考えてみてはいかがでしょうか。
第1回目は、訪問診療を利用するに至るまでに、家族が疑問に思うことに焦点を当ててお伝えしました。
次回は、訪問診療の利用を決めてから、家族が疑問に思うことにお答えします。
ご協力いただいた方
高瀬義昌先生
(たかせクリニック院長)