今月の特集 Murakami magicでハッピー介護食をつくろう!
第1回 とっても大切な「食事」の話
今月の「けあサポ'S EYE」では、簡単ヘルシー料理でおなじみの料理研究家・村上祥子さんの著書『Murakami magicでハッピー介護食』(中央法規)を参考に、簡単でおいしい介護食をつくるコツをご紹介します。
第1回目は、「食べること」の意義をみていきましょう。
第1回目は、「食べること」の意義をみていきましょう。
誤嚥は怖い。だけど…
介護が必要なおとしよりの場合、かむ・飲み込む力(摂食・嚥下機能)が衰えてくると、食事の際、ちょっとしたことでむせたり、喉につまったりします(誤嚥)。
その様子を見て、介護する側としては怖くなってしまうのも当然のことです。
そのため、なるべく誤嚥しないような、ゼリー状のもの、トロリとしたもの、かたちの残っていないものなどを多用することになります。結果的に必要以上に柔らかく・食べ物の形状をなくしてしまう場合も少なくありません。
食べる力がまだまだ十分残っているのに、このような形状のものばかり食べ続けると、機能というのは低下していくこともあるのです。
その様子を見て、介護する側としては怖くなってしまうのも当然のことです。
そのため、なるべく誤嚥しないような、ゼリー状のもの、トロリとしたもの、かたちの残っていないものなどを多用することになります。結果的に必要以上に柔らかく・食べ物の形状をなくしてしまう場合も少なくありません。
食べる力がまだまだ十分残っているのに、このような形状のものばかり食べ続けると、機能というのは低下していくこともあるのです。
おとしよりのかむ・飲み込む力を知ろう
気になる場合は、かかりつけの医師や看護師(できれば口腔ケアに詳しい専門職がベスト)に、「最近、よくむせるようになってきたのだけど…」など相談してみてください。
専門職は器質的・機能的におとしよりの状態がどう変化しているかを調べてくれます。
また、日頃からの観察も大切です。どのようなものを食べたときにむせるか、逆に何なら最後まで食べられるかを記録します。
いろいろな角度からおとしよりの食べる力を把握して、その人の好きなもの、食べやすい形状などを知っておくのも一つです。
専門職は器質的・機能的におとしよりの状態がどう変化しているかを調べてくれます。
また、日頃からの観察も大切です。どのようなものを食べたときにむせるか、逆に何なら最後まで食べられるかを記録します。
いろいろな角度からおとしよりの食べる力を把握して、その人の好きなもの、食べやすい形状などを知っておくのも一つです。
食事はいのちに直結する、大切な要素
それにしても、人間とは不思議なもので、好物の料理ならなんとか工夫をして食べようとします。それがきっかけで、笑顔になったり元気が出たりします。
そのうち、「昔よく行ったそば屋で、天ぷらそばをもう一度食べてみたいなぁ」なんて、気持ちを話してくれたりもします。
じゃあ、それを目標にリハビリに力を入れてみようかなど、いい連鎖が起きてくることもあります。
食事はいのちに直結する、大切な要素なのです。
そのうち、「昔よく行ったそば屋で、天ぷらそばをもう一度食べてみたいなぁ」なんて、気持ちを話してくれたりもします。
じゃあ、それを目標にリハビリに力を入れてみようかなど、いい連鎖が起きてくることもあります。
食事はいのちに直結する、大切な要素なのです。
食べ力(たべぢから)をつけよう
『Murakami magicでハッピー介護食』の著者、村上祥子さんのお父さまの場合もそうでした。介護が必要だったお父さまも、お刺身、トンカツ、ハンバーグ、焼きそばなど、好きなものなら食べることに意欲的だったそうです。
介護が必要な状態であっても、いきいきと過ごすためには、まず「ちゃんと食べて、ちゃんと生きようとする」ことです。村上さんはそれを、「食べ力」(たべぢから)と名付けました。子どもからおとしよりまで、どの世代にとっても大切なことです。
次回の「けあサポ'S EYE」では、具体的な介護食づくりのワンポイントをご紹介します。
介護が必要な状態であっても、いきいきと過ごすためには、まず「ちゃんと食べて、ちゃんと生きようとする」ことです。村上さんはそれを、「食べ力」(たべぢから)と名付けました。子どもからおとしよりまで、どの世代にとっても大切なことです。
次回の「けあサポ'S EYE」では、具体的な介護食づくりのワンポイントをご紹介します。
第2回 ハッピー介護食のワンポイントアドバイス
ご協力いただいた方
料理研究家。管理栄養士。県立福岡女子大学卒。東京と福岡でクッキングスタジオを主宰。3歳児から高齢者まで、多彩な料理教室を展開しながら、テレビ出演、出版、講演、商品開発と幅広く活躍。
空飛ぶ料理研究家 村上祥子のホームページ:
http://www.murakami-s.com/