今月の特集 Murakami magicでハッピー介護食をつくろう!
第2回 ハッピー介護食のワンポイントアドバイス
今月のけあサポ'S EYEでは、簡単ヘルシー料理でおなじみの料理研究家・村上祥子さんの著書『Murakami magicでハッピー介護食』(中央法規)を参考に、簡単でおいしい介護食をつくるコツをご紹介します。
第2回目は、ハッピー介護食をつくるためのワンポイントアドバイスです。
第2回目は、ハッピー介護食をつくるためのワンポイントアドバイスです。
介護食は離乳食ではありません
介護食と離乳食。どことなく同じようにとらえがちですが、実はまったく違うものなのです。
離乳食は授乳がベースにあって補助的な食事ですが、介護食は人生を歩んできた人のからだを養っていく食事です。前提として、「料理の味がよくわかっている」人に食べてもらう食事だということを覚えておきましょう。
離乳食は授乳がベースにあって補助的な食事ですが、介護食は人生を歩んできた人のからだを養っていく食事です。前提として、「料理の味がよくわかっている」人に食べてもらう食事だということを覚えておきましょう。
低栄養に気をつけて
かむ・飲み込む力が衰えてくるとなおさらですが、食が細くなった結果、体を養うのに十分な栄養が食事から摂れない場合があります。そうなるとますます体が弱ってしまうという悪循環におちいります。
だからこそ、食べる力を引き出し、十分な栄養がとれる食事作りが大切です。
だからこそ、食べる力を引き出し、十分な栄養がとれる食事作りが大切です。
慣れ親しんだ味と食材が決め手
特に塩分やカロリーなどに制限が必要な人でなければ、介護食でも慣れ親しんだシンプルな味つけにすることがポイントです。塩、砂糖、酢、しょうゆ、みそなど、基本の調味料を活用し、ふだんからよく食べてきた食材で調理しましょう。
下ごしらえにひと工夫
ひと手間かけることで、安全においしく食べられます。魚の皮、骨は丁寧に取り除きます。取りきれないような細い小骨がある場合は、細かく切り目を入れましょう。
肉はラップで包んでめん棒で叩くなど、線維を断ち切りやわらかく下ごしらえします。
野菜をやわらかく茹でるには、重曹水(水200gに対し、重曹1g)で茹でます。野菜の色もきれいに茹であがります。
肉はラップで包んでめん棒で叩くなど、線維を断ち切りやわらかく下ごしらえします。
野菜をやわらかく茹でるには、重曹水(水200gに対し、重曹1g)で茹でます。野菜の色もきれいに茹であがります。
食塊をつくりやすい食材を加える
口の中でホロホロ崩れてしまうと、飲み込みづらくなってしまいます。そのため、口の中で料理がほどよくまとまり、食塊が作れるように「はんぺん」「やまいも(すり下ろしたもの)」を加えたり、「じゃがいも」「かぼちゃ」で和えたりすると、まとまりやすくなります。
汁物には片栗粉やとろみ調整剤を活用
誤嚥しやすいものの筆頭に、スープやみそ汁のように汁物があげられます。汁自体を片栗粉であん仕立てにしたり、ごはんや小麦粉などのようにとろみが出る食材を加えるのも一つの方法です。
次回の「けあサポ'S EYE」では、『Murakami magicでハッピー介護食』のレシピをいくつか紹介します。
次回の「けあサポ'S EYE」では、『Murakami magicでハッピー介護食』のレシピをいくつか紹介します。
第3回 ハッピー介護食をつくってみました!
ご協力いただいた方
料理研究家。管理栄養士。県立福岡女子大学卒。東京と福岡でクッキングスタジオを主宰。3歳児から高齢者まで、多彩な料理教室を展開しながら、テレビ出演、出版、講演、商品開発と幅広く活躍。
空飛ぶ料理研究家 村上祥子のホームページ:
http://www.murakami-s.com/