今月の特集
「長寿医療制度」ってなに?
第3回 それで、何が変わるの?
後期高齢者医療制度(長寿医療制度)によって、これまでと変わった点はたくさんあります。しかし、自分の立場でみたときに、何がどう変わったのかが気になるところです。第3回では、家庭介護者のみなさんにとって負担が減るか(メリット)、それとも負担が増えるか(デメリット)、という視点で少し具体的に制度の変更点をまとめていきます。
メリット
■高額医療・高額介護合算制度
医療保険と介護保険のサービスを両方利用していて自己負担が重い方の場合、負担が軽減されることになります。これまでは、医療と介護の費用は別々に計算していましたが、今後は医療と介護の費用を世帯単位で合算し、自己負担の上限を超えた分については費用が戻ってきます。ただし、世帯員間で医療保険の種類が違うと合算できないので注意が必要です。
■保険証が1枚になる
75歳以上の高齢者は、老人保健制度と、国民健康保険や厚生年金保険などの被用者保険にも加入していました。つまり、健康保険証と医療受給者証の2枚を持って行く必要がありましたが、一枚にまとめられました。
■高齢者向けの医療の充実
自宅で生活を続けられるよう、必要に応じて看護師や歯科医が自宅に来てくれるサービスが充実します(訪問看護、訪問歯科診療など)。
■かかりつけの医者(高齢者担当医)による支援
糖尿病や認知症などの慢性疾患のある方に対して、かかりつけの医者(高齢者担当医)を本人の希望で決められます。薬や検査の重複を防ぎ、入院や退院のサポートや福祉サービスとの連携が充実する効果があります。
もちろんですが、高齢者担当医を決めなくても構いませんし、決めた後でもどの病院にかかっても構いません。
■保険料の格差が縮まる
都道府県ごとに保険料の格差がありますが、5倍から2倍程度まで縮まりました(都市部は高く、地方は安い傾向がある)。
医療保険と介護保険のサービスを両方利用していて自己負担が重い方の場合、負担が軽減されることになります。これまでは、医療と介護の費用は別々に計算していましたが、今後は医療と介護の費用を世帯単位で合算し、自己負担の上限を超えた分については費用が戻ってきます。ただし、世帯員間で医療保険の種類が違うと合算できないので注意が必要です。
■保険証が1枚になる
75歳以上の高齢者は、老人保健制度と、国民健康保険や厚生年金保険などの被用者保険にも加入していました。つまり、健康保険証と医療受給者証の2枚を持って行く必要がありましたが、一枚にまとめられました。
■高齢者向けの医療の充実
自宅で生活を続けられるよう、必要に応じて看護師や歯科医が自宅に来てくれるサービスが充実します(訪問看護、訪問歯科診療など)。
■かかりつけの医者(高齢者担当医)による支援
糖尿病や認知症などの慢性疾患のある方に対して、かかりつけの医者(高齢者担当医)を本人の希望で決められます。薬や検査の重複を防ぎ、入院や退院のサポートや福祉サービスとの連携が充実する効果があります。
もちろんですが、高齢者担当医を決めなくても構いませんし、決めた後でもどの病院にかかっても構いません。
■保険料の格差が縮まる
都道府県ごとに保険料の格差がありますが、5倍から2倍程度まで縮まりました(都市部は高く、地方は安い傾向がある)。
デメリット
■これまで、健康保険加入者に扶養されている高齢者については、保険料は免除となっていました。しかし今後は、75歳以上は一律で後期高齢者医療制度に加入し、保険料を支払う必要があります。
■反対に、健康保険に加入している世帯主が75歳になると後期高齢者医療制度に入るため、扶養家族も健康保険を脱退し、国民健康保険に入らなければならなくなります。
■75歳以上の9割以上は無職ですので、多くの世帯では、介護保険料とあわせると大きな負担になります。
■保険料を1年間滞納すると、保険証の返還が求められます。
■高齢者を対象とした基本健診が廃止されました。
■前期高齢者(70〜74歳)の医療費が、2009年4月以降に2割負担となります。
■反対に、健康保険に加入している世帯主が75歳になると後期高齢者医療制度に入るため、扶養家族も健康保険を脱退し、国民健康保険に入らなければならなくなります。
■75歳以上の9割以上は無職ですので、多くの世帯では、介護保険料とあわせると大きな負担になります。
■保険料を1年間滞納すると、保険証の返還が求められます。
■高齢者を対象とした基本健診が廃止されました。
■前期高齢者(70〜74歳)の医療費が、2009年4月以降に2割負担となります。
その他の変更点
■保険の運営が市町村単位から都道府県(広域連合)単位になりました。
■75歳以上の方には、1人1枚、新たに保険証が交付されます。2年に一度更新します。
■保険料が年金から天引きされます(一部の方をのぞく)。本人としては、振り込みの手間がなくなります。また、行政としては保険料を集めるためのコストを省くことができます。一方で「ねんきん特別便」の問題のように、自動引き落としに対する世論の不信感・不快感があることも確かです。
後期高齢者医療制度は新しい制度ですので、メリット・デメリットがあることは確かです。できれば不安が生じないように、事前に知っておくことをお薦めします。
第4回では、結局どのくらい負担が変わるのかをまとめていきます。
■75歳以上の方には、1人1枚、新たに保険証が交付されます。2年に一度更新します。
■保険料が年金から天引きされます(一部の方をのぞく)。本人としては、振り込みの手間がなくなります。また、行政としては保険料を集めるためのコストを省くことができます。一方で「ねんきん特別便」の問題のように、自動引き落としに対する世論の不信感・不快感があることも確かです。
後期高齢者医療制度は新しい制度ですので、メリット・デメリットがあることは確かです。できれば不安が生じないように、事前に知っておくことをお薦めします。
第4回では、結局どのくらい負担が変わるのかをまとめていきます。
最終回 お金(保険料)のこと