今月の特集 介護保険で住宅改修!
第3回 介護保険の住宅改修で何ができるの?
介護保険の住宅改修では6つの改修ができます
介護保険の住宅改修では、何でもできるというわけではありません。
「厚生労働大臣が定める居宅介護住宅改修費等の支給に係る住宅改修の種類」「居宅介護住宅改修費及び居宅支援住宅改修費の支給について」という通知に定められた、次の6つの改修を行うことができます。
「厚生労働大臣が定める居宅介護住宅改修費等の支給に係る住宅改修の種類」「居宅介護住宅改修費及び居宅支援住宅改修費の支給について」という通知に定められた、次の6つの改修を行うことができます。
(2)段差の解消
(3)床材等の変更
(4)扉の取り替え
(5)便器の取替え
(6)付帯工事
図 住宅改修の対象となる種類
種 類 |
内 容 | |
---|---|---|
1 | 手すりの取り付け | 玄関で靴を履くとき、トイレで座ったり立ったりするとき、ちょっとつかまるところがあると便利ですね。介護保険の住宅改修では、廊下、便所、浴室、玄関、玄関から道路までの通路等に、転倒予防もしくは移動または移乗動作に資することを目的に、手すりを設置することができます。 |
2 | 段差の解消 | お年寄りは、歩幅が狭く、すり足で歩くことから小さな段差でも危険です。介護保険では、居室、廊下、便所、浴室、玄関等の各室間の床の段差を解消するための住宅改修ができます。具体的には、敷居を低くする工事、スロープを設置する工事、浴室の床のかさを上げる工事などがあげれます。 |
3 | 床または通路面の材料の変更 | お風呂の床は若者でもうっかりすると滑ることがありますが、お年寄りならなおさらです。浴室においては滑りにくいものへの変更、居室においては畳からビニール系床材等への変更、廊下においては木から滑べりにくい素材などへの変更ができます。 |
4 | 引き戸等への扉の取替え | 開き戸を引き戸やアコーディオンカーテン等に取り替える扉全体の取替えのほか、開けやすいドアノブへの変更、戸車の設置等も含まれます。 |
5 | 洋式便器への取替え | 和式の便器はしゃがんだり立ったりすることから用をたすのが大変です。そのため和式から洋式の便器に取り替えることができます。ただし、すでに洋式の便器からウォシュレット等にしたいなどの理由で便器を変更することはできません。 |
6 | 付帯工事 | (1)から(5)の工事を行う上で必要になる工事(たとえば和式から洋式トイレへ変更する際に生じる配水管の工事など)。 |
お金はいくらもらえるの?
介護保険の住宅改修では、要支援の人も、要介護1から5の人も共通に、20万円(消費税込)まで支給の対象になります。20万円のうち、その1割にあたる2万円を自己負担します。限度内であれば、1回で使うこともできますし、何回かに分けて使うこともできます(例1)。
住宅改修の費用は、原則として一生に1回、1人につき20万円が支給限度額になりますが、次の場合は再度支給されます。
1.要支援・要介護認定区分が3段階以上あがったとき(たとえば、要介護1の人が4になったとき。)
2.転居した場合
また、この支給限度額は1人につき20万円なので、同一住居内に要介護者が2人いる場合は、それぞれに20万円ずつ使うことができます。
なお、住宅改修の費用は全額立て替えた後に、9割が償還される仕組みですので、先に費用をもらうことはできません。
住宅改修の費用は、原則として一生に1回、1人につき20万円が支給限度額になりますが、次の場合は再度支給されます。
1.要支援・要介護認定区分が3段階以上あがったとき(たとえば、要介護1の人が4になったとき。)
2.転居した場合
また、この支給限度額は1人につき20万円なので、同一住居内に要介護者が2人いる場合は、それぞれに20万円ずつ使うことができます。
なお、住宅改修の費用は全額立て替えた後に、9割が償還される仕組みですので、先に費用をもらうことはできません。
例1 玄関に手すりを付け、翌年トイレに手すりをつける
*合計で6万円使用しているため、あと14万円まで支給の対象になる。
例2 トイレを和式から洋式に変更する
*保険給付限度額20万円までは、介護保険で改修できるが、それ以上の部分については自己負担となる。
なお、費用に関しては市区町村独自の助成もあるので、利用できる制度があるか各市区町村に問い合わせてみましょう。
次回は、住宅改修の実際について、東京都高齢者住宅改修アドバイザーの荒川不二夫さんにお話をうかがいます。
なお、費用に関しては市区町村独自の助成もあるので、利用できる制度があるか各市区町村に問い合わせてみましょう。
次回は、住宅改修の実際について、東京都高齢者住宅改修アドバイザーの荒川不二夫さんにお話をうかがいます。
最終回 住宅改修の実際