今月の特集 ヘルパーさんをもっと知ろう!
第1回 ヘルパーさんの1日に密着
ヘルパーさんは何をする人?
ご家庭でおとしよりを介護するみなさんにとって、もっとも身近な介護の専門職、ホームヘルパーさん(以下、「ヘルパーさん」)。お宅を訪れ、1時間くらいの間に手際よく掃除や洗濯などをし、おとしよりの身支度をととのえ、料理を作る。…そして、笑顔で「また来ます」と言い残して去っていく姿は、スーパーマンのように頼もしいものです。
でも、そんな働く姿は何度も見ているのに、「お手伝いさんとヘルパーさんの違いって何」と聞かれると…? はっきり違いを述べるのは、ちょっと難しいのではないでしょうか。
今回のけあサポ'S EYEでは、東京都中野区の訪問介護事業所「葉っぱのフレディ・ヘルパーセンター」に全面的にご協力いただき、4回にわたってヘルパーさんの仕事を大解剖します。
第1回はヘルパー吉田澄江さんの一日に密着し、ヘルパーの仕事の実際をみてみましょう。
でも、そんな働く姿は何度も見ているのに、「お手伝いさんとヘルパーさんの違いって何」と聞かれると…? はっきり違いを述べるのは、ちょっと難しいのではないでしょうか。
今回のけあサポ'S EYEでは、東京都中野区の訪問介護事業所「葉っぱのフレディ・ヘルパーセンター」に全面的にご協力いただき、4回にわたってヘルパーさんの仕事を大解剖します。
第1回はヘルパー吉田澄江さんの一日に密着し、ヘルパーの仕事の実際をみてみましょう。
待つ姿勢を大切に
さあ、始めましょう!
朝8時、明るい声とともに、利用者Yさんと同居の長女がいる居間に向かう吉田さん。まずは表情やご様子をみて健康状態を把握しつつ、Yさんとあいさつを交わします。
さぁ、今日の仕事の本格始動です。
内容の濃い2時間
Yさんが10時にデイサービスに出かけるまでの、2時間の滞在時間で行うことは少なくありません。食事介助に服薬介助、口腔ケアに整容の手助け、排泄介助に洗濯など。時間配分をしっかり頭に入れながらも、あわただしいサービスにならないこと、ばたばたしないこと、Yさんときちんと向き合ってお話しすることは忘れません。
この日もYさんと昨晩の巨人戦について談笑しながら、靴下カバーをさっと履き、手洗い・除菌を洗面所で行うと同時に洗濯機をスイッチオン。
居間に戻ると、片麻痺のあるYさんがスプーンを口に運ぶ様子を見守りながら、薬の用意、口腔ケアの用意を進めます。
そうこうするうちにYさんの次女が車で到着、吉田さんとバトンタッチしてYさんをデイサービスに送ってゆかれました。
この日もYさんと昨晩の巨人戦について談笑しながら、靴下カバーをさっと履き、手洗い・除菌を洗面所で行うと同時に洗濯機をスイッチオン。
居間に戻ると、片麻痺のあるYさんがスプーンを口に運ぶ様子を見守りながら、薬の用意、口腔ケアの用意を進めます。
そうこうするうちにYさんの次女が車で到着、吉田さんとバトンタッチしてYさんをデイサービスに送ってゆかれました。
待つ姿勢
退院直後は要介護5だったYさんですが、いまではかなり回復されました。Yさんやご家族のがんばりとともに、ヘルパー吉田さんの「待つ姿勢」も光ります。Yさんのペースに合わせて、動く。待つ。この「あうんの呼吸」ができるのも、Yさんの身体状況や生活パターンを熟知したプロならではの技術でしょう。
利用者と家族、そして専門職をつなぐ記録
ピザにシリアルに牛乳8本
今度はひとり暮らしのCさんのために、病院での薬の受け取り、クリーニングの依頼、そして1週間分の食料の買い出しです。
たしかな生活スタイルをお持ちのアメリカ人のCさんは、買い物についてもご自分のこだわりがあります。たとえば、冷凍ピザなら小さいサイズのものが2枚箱に入ったものでなくてはダメ。牛肉はすき焼き用の薄切り肉ではなく、串焼きになるようなブロック肉を…。
受け取った山のような買い物リストを、吉田さんはCさんとともに読み合わせをしてから出発。いつものスーパーマーケットで、一つももらすことなく買いそろえました。
薬の受け取りやクリーニングも、規定時間内になんとか終えることができました。
記録は欠かさず
また「安心手帳」にCさんの今日の様子やサービスを書き記し、他のヘルパ―や医師・看護師などとの連携に役立てます。手帳はご家庭に置いておきますので、ご本人やご家族が書き込んでもくれます。
こうした文字による申し送りが、安定的なサービスの質につながるのです。
会話がごちそう
語らいの時間を大切に
自費によるホームヘルプサービスを利用して、この日は15分ほどお散歩に出かけました。
「クレマチスが見頃ですね」「もうすぐバラが咲きますね」と吉田さんが話しかけると、Kさんの表情もほころびます。
思い出話に花を咲かせるうちに、からだもほぐれてきました。
名コックに早がわり
そうして帰宅後は、吉田さんの腕の見せどころ、夕食づくり。この日はお宅にある材料で、何を作ろうかとKさんとご相談です。ご希望を伺い、オムレツとポテトサラダ、長芋の和え物、焼きなすなど数品とデザートを、1時間弱の間にこしらえました。
ちょうどつくり終えた頃、都下に住む娘さんが泊まりにいらっしゃいました。Kさんも、心なしかほっとされたご様子。
記録にKさん自身のサインをいただき、娘さんに申し送りをしたら、ちょうど午後5時です。
こうして、吉田さんのヘルパーとしての一日が終わりました。
次回は、葉っぱのフレディ・ヘルパーセンターの代表片山蘭子さんに、ヘルパーの専門性についてお話をうかがいます。
第2回 ヘルパーさんの専門性
- 葉っぱのフレディ・ヘルパーセンターをもっと知りたい人のために
-
〒164-0003 東京都中野区東中野5-1-1 ユニゾンモール3F
TEL 03-3361-2297
FAX 03-3361-2299
ホームページ http://www.happa.co.jp
Eメール info@happa.co.jp