今月の特集
マイケアプランをつくってみよう
第2回 マイケアプランのための頭の整理術
前回は、マイケアプランとは何か? ケアプランを自分でつくることにはどんな意味があるのか? などについてご説明しました。
今回は一歩進んで、ケアプランをつくるために必要なことを整理していきます。
マイケアプラン作成の流れ
マイケアプラン作成〜サービス開始の流れは以下の図のようになります。
ケアプラン作成のためにすべきこと
ケアプランを作成するためには、アセスメント(その人の状態を理解し、その人に必要な支援を考えたり、将来の行動を予測したり、支援の成果を調べる)が前提となります。これは自己作成の場合でもケアマネジャーが作成する場合でも同じです。
これまでどんな生活であったか、これからどんな生活を送りたいかをアセスメントするのです。この結果をもとにケアプランは立てられます。長い時間をともに過ごしてきた家族だからこそ、高齢者に深く寄り添うことができ、ニーズに沿ったプランが立てられるのではないでしょうか。
その整理のポイントをご紹介します。
これまでどんな生活であったか、これからどんな生活を送りたいかをアセスメントするのです。この結果をもとにケアプランは立てられます。長い時間をともに過ごしてきた家族だからこそ、高齢者に深く寄り添うことができ、ニーズに沿ったプランが立てられるのではないでしょうか。
その整理のポイントをご紹介します。
(1)介護保険に関する基本情報(シート1)
まず介護保険に関する情報を書き出します。現在の状況、要介護度がどのように変化してきたかなどを、「介護保険証」を見ながら書き写してください。
(2)自分を振り返る(シート2)
<整理項目>
人生の出来事 身体のこと 人との交流 性格 趣味・好きなこと 自分でできること・できないこと
人生の出来事 身体のこと 人との交流 性格 趣味・好きなこと 自分でできること・できないこと
→どんな性格なのか、これまでどんな人生で、どんな人と交流してきたか、どんな趣味があり、自力でできることは何か。高齢者を中心に据えて、その人のこれまで〜今について整理します。
(3)わが家の「暮らし」を考える(シート3)
<整理項目>
こんな風に暮らしたい こんなことをやってみたい こんな風にかかわりたい こんな風にかかわれる 家族構成 暮らしている家の間取り 近隣関係 わが家流「暮らし」「介護」についての考え・方針
こんな風に暮らしたい こんなことをやってみたい こんな風にかかわりたい こんな風にかかわれる 家族構成 暮らしている家の間取り 近隣関係 わが家流「暮らし」「介護」についての考え・方針
→高齢者はどのように暮らしたいか、どんなことをやりたいか。それを支える家族はどのようにかかわりたいか、あるいはどのようにかかわれるか。(2)と同様、高齢者を中心に据えながら、高齢者・家族双方の視点から整理します。さらに、家族構成や家の間取り、近所づきあい等についても総合的に整理していきます。家族みなで話し合うことが大切でしょう。これからの暮らしを考える時にとても重要な作業です。
(4)自分らしい生活を考える(シート4)
<整理項目>
どうしたいか・どうなりたいか そのために支障となること 解決の方法(担い手やサービス内容、サービス事業者名、頻度、期間)
どうしたいか・どうなりたいか そのために支障となること 解決の方法(担い手やサービス内容、サービス事業者名、頻度、期間)
→(1)〜(3)までの整理ができたら、具体的にどうなりたいか、何をしたいか、そのために支障となること、解決する方法、具体的な介護サービスなどを考えます。その時、介護保険サービスだけでなく、家族、近隣、地域ボランティアなども視野に入れて、柔軟な頭で考えることが大切です。家庭内での話し合いのほか、専門家などの助言も参考に整理していきましょう。
(5)サービス利用時の一週間の過ごし方を考える
具体的なサービス案が決まったら、それらを組み入れた時に高齢者がどんな生活を送るか、1週間の平均的な過ごし方を考え、朝から夜までの時間を軸に、1日ごとに記入していきます。実際の生活をイメージして、自分らしい暮らしが送れそうか考えてください。もしも無理そうなところがあれば、もう一度(4)に戻って検討します。
大切なのは、ケアプランは一人で考えるのではなく、家族あるいは関係者も含めて皆で考えるということです。一人で考えていては、どうしても狭い視点に偏ってしまいます。多くのアイデアを出し合って、高齢者がその人らしく生活できるよう考えていきましょう。
第3回 サービス開始後のポイント