今月の特集 介護を支えるロボット
第3回 日常活動や介護を支援するロボット(マイスプーン)
スイッチを入れ、グレーのジョイスティックを自分のあご先で軽く「ちょん」と前に押し出します。スプーンとフォークがついた白いアームが、軽い駆動音を立てて、ゆっくりと動きはじめます。指定した重箱の中の料理を器用につかみ、口元の食べやすいところまで運んでくれます。
このロボットがあれば、手を使わずとも、自分一人で食事ができるようになるのです。
今週は、障害のある方の生活の一部を支えるロボットとして、食事支援ロボット「マイスプーン」を紹介します。2002年から「セコムしてますか?」のキャッチフレーズでおなじみのセコム株式会社で発売されています。
一般の方でも購入・レンタルできるマイスプーンは、実用的な福祉ロボットの先駆けといえます。今では、海外に輸出されており、オランダなどでも販売されるほど、国内外から高い評価を得ています。
ちなみに、昨年の経済産業省「今年のロボット大賞」では、先週ご紹介した「パロ」と共に入賞しています。マイスプーンは審査員特別賞を受賞しました。
食事支援ロボット「マイスプーン」ってどんなロボット?
老若男女を問わず、毎日の食事が楽しみという人はとても多いと思います。しかし、何らかの障害で、腕が使えなくなり、自分で食べることが難しくなってしまったら…。
マイスプーンは、事故による頸髄損傷や、筋ジストロフィーなどの神経難病などによって、自分の腕を思うとおりに動かせない障害がある方のために開発されました。食事をお皿から口元まで自分で運べるように、まさに「片腕となって」食事介助をしてくれるロボットです。
障害のある方がメインユーザーであるため、より安全性を重視して設計されています。開発には10年あまりの長い時間をかけ、入念な検証、現場での試用を積み重ねた上で作り上げたそうです。
マイスプーンは、事故による頸髄損傷や、筋ジストロフィーなどの神経難病などによって、自分の腕を思うとおりに動かせない障害がある方のために開発されました。食事をお皿から口元まで自分で運べるように、まさに「片腕となって」食事介助をしてくれるロボットです。
障害のある方がメインユーザーであるため、より安全性を重視して設計されています。開発には10年あまりの長い時間をかけ、入念な検証、現場での試用を積み重ねた上で作り上げたそうです。
食事支援ロボット「マイスプーン」の使いかた
「マイスプーン」に食事が盛りつけられた食事専用トレイ(重箱)をセットされていれば、あご先のジョイスティック操作だけで食事をすることができます。
トレイの食べ物をフォークとスプーンでつかんで、適量を口元へ運びます。通常のご飯や惣菜のほか、全がゆや豆腐、きざみ食も運ぶことが可能です。
ただし、飲み込みに異常がある方や認知機能に障害がある方などは使用できないことがあるので注意が必要です。
トレイの食べ物をフォークとスプーンでつかんで、適量を口元へ運びます。通常のご飯や惣菜のほか、全がゆや豆腐、きざみ食も運ぶことが可能です。
ただし、飲み込みに異常がある方や認知機能に障害がある方などは使用できないことがあるので注意が必要です。
【操作の手順】
購入・レンタルを検討される方へ
マイスプーンは、標準的なAセットで399,000円(税別)で販売されています。
しかし、日本身体障害者団体連合会(http://www.nissinren.or.jp/)の「食事支援福祉機器助成事業」を利用すれば、販売価格の1割負担(約4万円)で購入できます。
ちなみに、日身連加盟団体の会員・非会員を問わず、障害者手帳を持っていれば、助成申請をすることが可能です。
しかし、日本身体障害者団体連合会(http://www.nissinren.or.jp/)の「食事支援福祉機器助成事業」を利用すれば、販売価格の1割負担(約4万円)で購入できます。
ちなみに、日身連加盟団体の会員・非会員を問わず、障害者手帳を持っていれば、助成申請をすることが可能です。
まとめ
医療・福祉の現場ニーズから生まれ、企業として、また研究者としての信念に磨かれた「マイスプーン」は、生活の中で自立を支えるロボットの成功例といえるでしょう。
最終回 介護を支えるロボットのこれから
- 食事支援ロボット「マイスプーン」についてのお問い合わせ先
-
セコム株式会社お客様サービスセンター
フリーダイヤル 0120−580−756
(年末年始を除く毎日、9:00〜20:00)
ホームページ:http://www.secom.co.jp/service/medical/myspoon.html