今月の特集 介助者にやさしいクルマ
第1回 高齢者にやさしいクルマってなに?
暖かい季節になって来ました。お花見やお散歩にもいい季節です。春の行楽シーズンを迎え、家族でお出かけを考えている方も多いのではないでしょうか。
そんなとき、家庭で介助をされている方にとって役立つのがクルマです。高齢者との旅行はもちろん、病院への送り迎えや買い物などでも便利な道具です。
しかし、介助が必要な高齢者と外出するとき、どんなクルマでもあれば便利、ということはなさそうです。例えば、天井が低くてクルマの乗り降りがしにくかったりすると、介助者も苦労することになり、結局外出することがおっくうになりかねません。
また、費用の問題もあります。家計のことを考えると、クルマは高い買い物ですし、できれば賢く選んで、少しでもムダな出費は抑えたいものです。
そこで今月は、介助者にとって使いやすいクルマについて特集します。その種類や選び方のポイント、費用面の豆知識などを5回に分けて紹介していきます。
4月の特集では、トヨタ自動車株式会社フリート営業・特装部の泰松潤さんとトヨタハートフルプラザ東京の川合友継さんに、日々の介助を楽に行ううえで、介助者が使いやすいクルマについて、アドバイザーの視点からお話を伺いました。
誰もが使いやすいクルマが増えています
老若男女や障害の有無を問わず、できるだけ多くの人が使いやすいように考えられたデザインのことをユニバーサルデザインといいます。取り扱いが簡単で、わかりやすく、安全かつ楽に使えることなどがその特長です。
ユニバーサルデザインは自動車のデザインにも取り入れられていて、地面と自動車の床の段差が少なく乗り降りがしやすい「低床車」や、日本語が併記されて見やすいコントロールパネル、乗り降りがしやすいように大きなドアや、リモコンで動く自動スライドドア、などがあります。これらは高齢者や障害のある方はもちろん、子ども連れや運転に不慣れな方などにとっても使いやすい工夫だと言えるでしょう。
ユニバーサルデザインは自動車のデザインにも取り入れられていて、地面と自動車の床の段差が少なく乗り降りがしやすい「低床車」や、日本語が併記されて見やすいコントロールパネル、乗り降りがしやすいように大きなドアや、リモコンで動く自動スライドドア、などがあります。これらは高齢者や障害のある方はもちろん、子ども連れや運転に不慣れな方などにとっても使いやすい工夫だと言えるでしょう。
福祉車両を知っていますか?
しかし、自分一人では自動車の乗り降りができない場合など、体の不自由な方などには、一般向けの自動車より福祉車両が便利です。福祉車両とは、体の不自由な方でも使いやすいように、さまざまな配慮や工夫がされている自動車のことです。
とはいえ、特殊な架装を施した福祉車両であっても、見た目は一般の自動車とほとんど変わりませんので、車いすマークや青いクローバーのステッカーが貼られていなければ、まず見分けがつきません。実は、テレビコマーシャルに出てくるようなミニバンやセダン、軽自動車など、多くの自動車に福祉車両が設定されています。ボディカラーや座席の色なども広く選べるようになってきています。
福祉車両は架装費がかかるため、普通の自動車よりも高くなってしまうことが難点ですが、一方、消費税が免除されるなどの優遇措置や様々な助成措置もあります。
とはいえ、特殊な架装を施した福祉車両であっても、見た目は一般の自動車とほとんど変わりませんので、車いすマークや青いクローバーのステッカーが貼られていなければ、まず見分けがつきません。実は、テレビコマーシャルに出てくるようなミニバンやセダン、軽自動車など、多くの自動車に福祉車両が設定されています。ボディカラーや座席の色なども広く選べるようになってきています。
福祉車両は架装費がかかるため、普通の自動車よりも高くなってしまうことが難点ですが、一方、消費税が免除されるなどの優遇措置や様々な助成措置もあります。
日本の福祉車両
福祉車両は、それほどなじみのあるものではありません。1960年代から福祉車両への架装は行われていましたが、一般の方に普及し始めたのは、介護保険法や交通バリアフリー法が誕生した2000年頃からです。高齢者向けデイサービスの送迎車やバスなどで、車いすのまま乗れる自動車を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
2006年には日本では4万1389台の福祉車両が販売され、業務用以外の家庭でも広く使われています。自動車業界全体の規模からするとまだこれからですが、今後の普及が予想されています。
来週は、福祉車両の種類と選び方について紹介していきます。
2006年には日本では4万1389台の福祉車両が販売され、業務用以外の家庭でも広く使われています。自動車業界全体の規模からするとまだこれからですが、今後の普及が予想されています。
来週は、福祉車両の種類と選び方について紹介していきます。
第2回 介助者のための福祉車両