衣服の工夫をしてみよう!
第1回 もっと衣服に目を向けてみませんか?
皆さんは高齢者にどんな服を選んでいますか?
介助のしやすさを優先していませんか?
もちろん、着やすい(着せやすい)ということは、お互いにとっての負担を軽減させます。
しかし、それだけでなく、本人が好きな衣服を着られるよう工夫することも、大切なケアの1つだといえるでしょう。
介助のしやすさを優先していませんか?
もちろん、着やすい(着せやすい)ということは、お互いにとっての負担を軽減させます。
しかし、それだけでなく、本人が好きな衣服を着られるよう工夫することも、大切なケアの1つだといえるでしょう。
後回しにされがちな「衣」
人が生活していく上で欠かせないのが「衣食住」です。このうち、「食」は生きるために最低限必要なものであり、「住」も住む場所がなければ生活できません。
これらに比べて、後回しにされがちなのが「衣」ではないでしょうか。もちろん衣服も生きるために必要不可欠なものではありますが、生命に直結するという視点から、どうしても優先順位は下がりがちです。
特に、高齢になり介護が必要な状態になると、それはより顕著になり、本人の思いよりも「着ることができればよい」「介助しやすい服がいい」というように介護者優先の考え方になりがちです。
これらに比べて、後回しにされがちなのが「衣」ではないでしょうか。もちろん衣服も生きるために必要不可欠なものではありますが、生命に直結するという視点から、どうしても優先順位は下がりがちです。
特に、高齢になり介護が必要な状態になると、それはより顕著になり、本人の思いよりも「着ることができればよい」「介助しやすい服がいい」というように介護者優先の考え方になりがちです。
衣服が充実すれば、気持ちは前向きになる
一般的に、介護を受けている人は、周囲に対して、申し訳ないという気持ちや贅沢は言えないという遠慮の気持ちをもつことが多いようです。
しかし、人にはそれぞれ好きな色、デザイン、素材などがあります。それは要介護の状態になっても変わりません。そして、好きな衣服は気持ちを明るくし、前向きにします。「おしゃれ」はしないまでも、身だしなみが整っているだけで、気持ちはずいぶんと変わるものなのです。
介助のしやすさだけに目を向けるのではなく、お気に入りの衣服を着てもらうなど、本人の気持ちに寄り添うことが大切ではないでしょうか。
しかし、人にはそれぞれ好きな色、デザイン、素材などがあります。それは要介護の状態になっても変わりません。そして、好きな衣服は気持ちを明るくし、前向きにします。「おしゃれ」はしないまでも、身だしなみが整っているだけで、気持ちはずいぶんと変わるものなのです。
介助のしやすさだけに目を向けるのではなく、お気に入りの衣服を着てもらうなど、本人の気持ちに寄り添うことが大切ではないでしょうか。
ちょっとした工夫でも生活が変わる
たとえば、新しい衣服を買う時、介護者が店に出向いて、介護者の視点で買うことがよくあると思います。しかしそれでは、本人には選択肢がなく、自らの意思がまったく反映されません。
そこで、本人が選べるように、いくつかの商品を選んで買ってみてはいかがでしょうか。その中で気に入ったものを選ぶというようにすれば、「与えられたもの」よりも満足度は高まるでしょう。なお、店に返品の可能性があること事前に伝えておけば、残った商品は問題なく返品することができます。
また、長年着慣れたお気に入りの衣服があるものの、体型が変化したり、体に麻痺があって着づらくなってしまうことも考えられます。そんな時は、衣服のリフォームショップを利用することも1つの方法です。(大型)スーパーなどにはリフォームショップが入っているところがあるので、それらをチェックし、有効に利用してみましょう。
そこで、本人が選べるように、いくつかの商品を選んで買ってみてはいかがでしょうか。その中で気に入ったものを選ぶというようにすれば、「与えられたもの」よりも満足度は高まるでしょう。なお、店に返品の可能性があること事前に伝えておけば、残った商品は問題なく返品することができます。
また、長年着慣れたお気に入りの衣服があるものの、体型が変化したり、体に麻痺があって着づらくなってしまうことも考えられます。そんな時は、衣服のリフォームショップを利用することも1つの方法です。(大型)スーパーなどにはリフォームショップが入っているところがあるので、それらをチェックし、有効に利用してみましょう。
まずはできることから
そうはいっても、なかなか衣服まで手をかけられないという人もいるかもしれません。ならば、まずは今もっている衣服の清潔を保つことから始めてみませんか。身だしなみの第一歩は清潔な服装から始まります。
しっかりと洗濯することはもちろん、もし汚れたらしっかりと汚れを取る、ほころんでいるところがないか、ウエストのゴムはゆるんでいないかを見る、食事中にナプキンをつけるのであれば少しでもおしゃれなものを使う、といったことに気を配ってみましょう。
しっかりと洗濯することはもちろん、もし汚れたらしっかりと汚れを取る、ほころんでいるところがないか、ウエストのゴムはゆるんでいないかを見る、食事中にナプキンをつけるのであれば少しでもおしゃれなものを使う、といったことに気を配ってみましょう。
ご協力いただいた方
渡辺聰子さん 山野美容芸術短期大学、高齢者・障がい者衣服研究家