今月の特集 知っていますか? レビー小体型認知症
最終回 みんなで考え、知識を広めていこう〜レビー小体型認知症に関するさまざまな活動〜
正しく診断が行われるようになってきた昨今、全認知症の20%はレビー小体型認知症であることが判明し、今やアルツハイマー病、脳血管性認知症とともに、「3大認知症」と言われるようになりました。しかし、まだまだこの病気を知らない人は多く、誤診や間違ったケアにより苦しんでいるご本人や家族、介護者は少なくありません。
その一方で、昨年には家族会や研究会が設立され、市民向けのイベントが催されるなど、確実にレビー小体型認知症の知識の普及啓発や研究は進められています。そこで今回は、レビー小体型認知症に関するさまざまな活動を紹介します。
その一方で、昨年には家族会や研究会が設立され、市民向けのイベントが催されるなど、確実にレビー小体型認知症の知識の普及啓発や研究は進められています。そこで今回は、レビー小体型認知症に関するさまざまな活動を紹介します。
レビー小体型認知症の家族を支える会
「パーキンソン病だと思って治療していたのですが、薬を飲んだら幻視や幻覚が出てきて、かえって状態が悪くなり、手がつけられない状態になりました。でも、最近、レビー小体型認知症だということがわかり、病気やケアについていろいろ学ばせていただくとともに、自分の精神的なケアにもつながるかと思い、今日は参加しました。よろしくお願いします」
レビー小体型認知症の家族を支える会の交流会での一場面。参加者はご家族が中心ですが、ご本人や介護施設の職員もいます。
「夜間に家中を歩き回り、大声を出すこともあります。どうしたらいいでしょうか?」
「アリセプトと抑肝散を併用していますが、大丈夫でしょうか?」
「パズルとか脳トレは、効果があるのですか?」
レビー小体型認知症の家族を支える会の交流会での一場面。参加者はご家族が中心ですが、ご本人や介護施設の職員もいます。
「夜間に家中を歩き回り、大声を出すこともあります。どうしたらいいでしょうか?」
「アリセプトと抑肝散を併用していますが、大丈夫でしょうか?」
「パズルとか脳トレは、効果があるのですか?」
「レビー小体型認知症は症状が多彩で個人差が大きい病気です。こうしたらいいという答えはありませんが、いろいろな人のやりとりを聞いて、それぞれが答えを持ち帰ってくれれば」と、家族会会長の宮田真由美さんはいいます。宮田さんは、父親をレビー小体型認知症の介護の末に看取った経験をもちます。当時は知識がなく、どうケアをしていいかもわからず、父親も、そして宮田さん自身も辛い思いをしたことが、会が発足するきっかけになったそうです。「レビー小体型認知症について関心をもってもらい、全国に正しい知識とケアを広めていきたい」と熱く語る姿が印象的でした。
2008年11月に発足した「レビー小体型認知症の家族を支える会」は、日本で初めて「レビー小体型認知症」に焦点を当てて発足した家族会で、ご家族の交流や情報交換を行うこと、レビー小体型認知症という病気について理解を広めることを目的にしています。交流会は、毎月第3木曜日の17時から18時に、メディカルケアコートクリニック(横浜市青葉区荏田西3-23-25)で、参加費無料で開催されています。興味がある方は事前に電話の上、ご参加ください。電話045-914-7087
2008年11月に発足した「レビー小体型認知症の家族を支える会」は、日本で初めて「レビー小体型認知症」に焦点を当てて発足した家族会で、ご家族の交流や情報交換を行うこと、レビー小体型認知症という病気について理解を広めることを目的にしています。交流会は、毎月第3木曜日の17時から18時に、メディカルケアコートクリニック(横浜市青葉区荏田西3-23-25)で、参加費無料で開催されています。興味がある方は事前に電話の上、ご参加ください。電話045-914-7087
レビー小体型認知症研究会
なお、午後の研究会に先立ち、同じ会場で午前中には家族会の総会も開かれました。研究会と家族会が協調してレビー小体型認知症の医療や福祉の向上に努力していきたいと小阪先生は願っています。
夢の架け橋
レビー小体型認知症を一般の方にも知ってもらいたい! そのような思いで、去る9月9日(水)、神奈川県民ホールにて認知症講座「夢の架け橋」というイベントが開催されました。第1部「レビー小体型認知症を知っていますか?」と題した講演では、専門家が病気やケアについてわかりやすく説明し、第2部には演歌歌手の橋幸夫さんのコンサートが開かれました。当日の入場者数は1500人。レビー小体型認知症を知り、支えていこうとする心の架け橋がまた1つ広がっていくようなイベントになりました。なお、講演は、順次全国で予定されています(下記をご覧ください)。
以上、レビー小体型認知症について4回にわたり紹介してきました。3大認知症といわれながらも、まだまだこの病気のことを知らない医師や介護者も少なくありません。ぜひ、この記事を読まれたお一人おひとりが、この病気のことを口にし、広めていってください。まずは知ることから、すべてがはじまるのですから。
- もっと詳しく知りたい方へ
-
○家族会に参加してみませんか
家族の交流や情報交換を目的に、月に1回家族会を開催しています。
日時:毎月第3週目・木曜日 17:00〜18:00
場所:メディカルケアコートクリニック(横浜市青葉区荏田西3−23−25)
参加費:無料
-
○引用・参考図書
小阪憲司著、レビー小体型認知症家族を支える会編集
『知っていますか? レビー小体型認知症』 メディカ出版 -
※家族会の参加方法、本の購入は、下記へお問い合わせください。
レビー小体型認知症家族を支える会 TEL:045-914-7087
http://www.dlbf.jp