今月の特集 脳卒中とケア
最終回 脳卒中の予防
脳卒中は再発を起こしやすい病気です。約3割の方は3年以内に再発していると言われています。脳卒中は生活習慣病が大きなリスクとなって起こりやすい病気ですが、生活習慣病はなかなか治りにくいため、日頃の健康管理が重要と言えます。
脳卒中の危険因子
脳卒中の主な原因は動脈硬化です。この動脈硬化を引き起こすのが、糖尿病や高血圧、不整脈などといった生活習慣病です。メタボリックシンドロームも同様ですが、これらの危険因子を減らすように生活改善を行うことが、予防には大切です。
脳卒中の危険因子
・高血圧
・糖尿病
・不整脈
・喫煙
・お酒の飲み過ぎ
・脂質異常症(高脂血症)
・肥満
・運動不足
【生活習慣以外のもの】
・加齢
・遺伝
・体質
・ストレス
生活の改善
食事、運動の両面から改善していくことが大切です。
食事では、栄養バランスの偏りをなくし、脂肪の過剰摂取を抑えることです。野菜中心に腹八分目が基本です。また、減塩も高血圧を予防するためには重要です。1日8g以下に抑えるようにしましょう。
運動では、歩行やジョギング、水泳などの有酸素運動を行い、効果的なエネルギー消費をすることが大切です。
食事では、栄養バランスの偏りをなくし、脂肪の過剰摂取を抑えることです。野菜中心に腹八分目が基本です。また、減塩も高血圧を予防するためには重要です。1日8g以下に抑えるようにしましょう。
運動では、歩行やジョギング、水泳などの有酸素運動を行い、効果的なエネルギー消費をすることが大切です。
脳ドック
脳の病気を早期発見するために行います。脳の内部を撮影するCTやMRIなどの検査機器を使用すると、小さな変化も発見することができ、血管の変化や、動脈瘤、「隠れ脳梗塞」といわれる自覚症状がまだ現れていないような梗塞も発見できます。
40歳以上で高血圧があり、これまで家族に脳卒中になった方がいる場合は、一度検査を受けてみることをおすすめします。
40歳以上で高血圧があり、これまで家族に脳卒中になった方がいる場合は、一度検査を受けてみることをおすすめします。
再発の予防
普段から体重や血圧を測定し、コントロールをしておくと体調の変化を早く見つけることができます。
水分の補給もしっかり行います。特に入浴後は水分を十分とりましょう。入浴時には湯温を熱くし過ぎないことも大切です。
そして何よりも再発予防につながることは、生きがいを持って生活することです。心を若々しく保ち、くよくよ悩まず、趣味を持ち、充実した毎日を楽しく明るく過ごすと良いでしょう。
脳卒中についてもっと知りたい人のために
中央法規、2007年、¥3,360(税込)
本書は、脳卒中とはどのような病気か、検査や治療の内容、後遺症と専門職による援助・リハビリ、家庭での日常生活の送り方や介護の仕方、活用できる社会資源などについてわかりやすく網羅した、脳卒中の百科事典です。