第58回 車いすの路上介助(2)〜視野と距離感の違い等による不安〜
読者の皆さん、こんにちは。
今回は前回の続きとして、車いすの路上介助について解説していきます。
今回は前回の続きとして、車いすの路上介助について解説していきます。
外出時の不安とは?
車いすを利用することで、買い物・散歩や通院など好きなように外出ができます。しかし外出の際は、自宅内よりもはるかに多くの通行人や乗用車などの対象物に遭遇することが考えられます。時にはこうした対象物が(被介助者の)不安感等につながる障害物に変わってしまうことがあるのです。
それはなぜか? 介助者と被介助者の感じる(考える)距離感等が違うからです。
それはなぜか? 介助者と被介助者の感じる(考える)距離感等が違うからです。
※第25回・26回・27回・57回を合わせてご覧ください
外出時に障害となり得る対象物
人(通行人)、自転車、オートバイ、乗用車、トラック、店先の歩道に出ている看板、電信柱、街の騒音、凸凹の道や段差、自然の強風 など
ビックリする瞬間
○通行人や自転車などと曲り角で遭遇する時
○目の前に迫ってくるように感じる乗用車や自転車
○車いすの横を通り過ぎる障害物 など
視野と距離感の違い(第25回26回参照)
被介助者の目線は介助者より低い位置にあります。また、介助者よりも少し手前にいるわけですから、対象物(障害物)に早く気づきます。そのため、介助者がまだ(対象物に)ぶつからないと考えていても、被介助者は“ぶつかりそう!”と感じるのです。さらに、目線が低いことから、対象物が目に飛び込んでくるような感覚を持つこともあるのです。
びっくりや不安を回避する方法(介助者の注意点)
○曲り角を曲がる時、その手前で“左(右)に曲がる!”ことを伝えましょう。
○歩道の傾斜(車寄せ)にハンドルを取られないように気をつけましょう(第27回参照)。
○凸凹(砂利)道などの通行は、車いすの前輪を上げて、後輪だけで走行するような介助を取り入れましょう。※少しの力とコツが必要です。
以上のような点に気をつけて介助することで、安心して好きな外出を楽しむことができるでしょう。
撮影協力:
○まんてん堂ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○沼田 由美(まんてん堂すま飛松 ホーム長)
○藤原 直子 (株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○徳永奈津子(まんてん堂すま飛松/神戸市須磨区)
○まんてん堂ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○沼田 由美(まんてん堂すま飛松 ホーム長)
○藤原 直子 (株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○徳永奈津子(まんてん堂すま飛松/神戸市須磨区)