第25回 車いすの介助(4)〜介助者と被介助者の感じる距離感等の違い〜
読者のみなさん、こんにちは。連載も2年目を迎えました。
今回は、車いす介助の4回目として、介助者と被介助者が感じる(考える)障害物等との距離感の違い等について解説します。
今回は、車いす介助の4回目として、介助者と被介助者が感じる(考える)障害物等との距離感の違い等について解説します。
障害物との距離感
下の写真を参考に考えます。
介助者および被介助者と(写真左の)人(や障害物)までの距離を、以下のような条件と考えます。
(1)介助者から左に立つ人までの距離を150cmとします。
(2)被介助者の顔の位置から左に立つ人までの距離を100cmとします。
(3)被介助者の足元(つま先)から左に立つ人までの距離を30cmとします。
では、被介助者は左に立つ人(や障害物)まで、あとどのぐらいでぶつかると感じるでしょうか?
正解は(3)の約30cmです。被介助者は人とすれ違う、物にぶつかりそうといった感覚を足元で感じているのです。
当然のこと、介助者はぶつかること等を回避するよう介助しています。人や障害物にぶつかる手前で止まるなどの措置を講じますが、被介助者からすれば障害物等が直前まで迫ってきて、「やっと止まった!」的な感覚を抱くことが多いのです。こうした感覚の違いがどうしても生じてしまうのです。
目線の低さ
目線が低いと、障害物が目の前に迫ってくるような感覚を持ちます。
例えば、食卓のテーブルや椅子、自転車や車のボンネットなど、普段歩いている時には気にならない身近な物に、圧迫感や怖いという感覚を抱くことがあるのです。
例えば、食卓のテーブルや椅子、自転車や車のボンネットなど、普段歩いている時には気にならない身近な物に、圧迫感や怖いという感覚を抱くことがあるのです。
介助者は、足元などが見えないために起こるけが等と合わせ、距離感の違いや目線の低さを頭に入れておく必要があります。
次回は、こうした距離感の違い等を踏まえた上での介助方法(注意点)を解説します。
撮影協力:
○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○社会福祉法人 三桂会(神戸市垂水区)
次回は、こうした距離感の違い等を踏まえた上での介助方法(注意点)を解説します。
撮影協力:
○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○社会福祉法人 三桂会(神戸市垂水区)