第27回 車いすの介助(6)〜車いすの介助方法と注意点(2)〜
傾斜のある歩道等での介助方法
家の中には段差があり、車いすの走行(介助)が大変な時があります。また、外に出ればそれ以上に、道路はかまぼこ状に丸みを帯びていますし、歩道も平坦なところばかりではなく、多くの箇所が傾斜しています。
傾斜地で車いすをまっすぐ押すためには、かなりの力が必要です。そこで傾斜側に引きずられない介助方法をご紹介します。
傾斜地で車いすをまっすぐ押すためには、かなりの力が必要です。そこで傾斜側に引きずられない介助方法をご紹介します。
この状態で車いすを押すことで、傾斜に引っ張られる状態が緩和され、まっすぐ押すことができます。
ただし、介助者が腰痛などで前傾姿勢を取りづらいようでしたら、平地の部分を選び、走行介助することもよいでしょう。介助者にとって腰や腕に負担のかからない方法を取り入れてください。
狭い場所での介助(通行)時の注意点
まず、被介助者の両腕を肘置きの内側に入れるようにします。狭いので肘などをぶつけることを防ぐためです。介助者は、傾斜地の介助と同様に、介助者がやや前傾になり、ハンドルを持つ両手の片方を肘置きに乗せて走行することで、狭い空間でぶつからずに走行することができます。
凹凸のある場所での介助の注意点
車いすに乗っていると、たとえ平地であっても上半身が前に振られるような姿勢になったり、振動でお尻がずれてしまうことがあります。凹凸のある場所では、平地以上に座っている状態が安定しません。また振動が強く「車酔い」状態になり、気分が悪くなることが考えられます。こうした状態を少しでも抑えるための方法として2つ。
1つは、被介助者に車いすの肘置きをしっかりと握っていてもらう。もう1つは介助者が車いすの前輪を上げて後輪のみで走行することです。後者の方法は力の加減など難しい部分もあるので、肘置きを握ってもらうだけでも被介助者の座位は安定します。
撮影協力:
○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○社会福祉法人 三桂会(神戸市垂水区)
1つは、被介助者に車いすの肘置きをしっかりと握っていてもらう。もう1つは介助者が車いすの前輪を上げて後輪のみで走行することです。後者の方法は力の加減など難しい部分もあるので、肘置きを握ってもらうだけでも被介助者の座位は安定します。
撮影協力:
○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○社会福祉法人 三桂会(神戸市垂水区)