第31回 尿失禁の種類と紙おむつの選び方(2)〜機能性尿失禁〜
読者の皆さん、本格的な夏シーズンに入りましたね。
被介助者の中には、失禁が気になり水分を控えようとする人もいますが、脱水や頭痛などを引き起こすことがあるので、水分を摂るよう心がけましょう。
今回は機能性尿失禁について考えます。
被介助者の中には、失禁が気になり水分を控えようとする人もいますが、脱水や頭痛などを引き起こすことがあるので、水分を摂るよう心がけましょう。
今回は機能性尿失禁について考えます。
機能性尿失禁って?
我慢の限界を超えて漏れてしまう失禁です。
尿を溜めること、排尿することなどは基本的に問題がありません。身体機能の低下や生活環境の困難さが原因で漏れてしまうということです。中には、機能性尿失禁の状態にある被介助者が腹圧性尿失禁等の症状を併せもっているケースもあります。
尿を溜めること、排尿することなどは基本的に問題がありません。身体機能の低下や生活環境の困難さが原因で漏れてしまうということです。中には、機能性尿失禁の状態にある被介助者が腹圧性尿失禁等の症状を併せもっているケースもあります。
漏れにつながる動作
<身体機能等による問題>
寝具から一人で起きることができない、車いすを使用している、半身麻痺によりトイレまでの移動に時間がかかる、認知症状により場所がわからない など
<生活環境による問題>
車いすでは越えられない段差がある、「トイレに行きたい!」と言えない、「トイレに行きたい」と意思表示したが介助者が来るのが遅かった、トイレの表示(便所や御手洗など)がない・わからない、和室(床)からの立ち上がりが困難 など
寝具から一人で起きることができない、車いすを使用している、半身麻痺によりトイレまでの移動に時間がかかる、認知症状により場所がわからない など
<生活環境による問題>
車いすでは越えられない段差がある、「トイレに行きたい!」と言えない、「トイレに行きたい」と意思表示したが介助者が来るのが遅かった、トイレの表示(便所や御手洗など)がない・わからない、和室(床)からの立ち上がりが困難 など
漏れる量
1回分の尿が出ます(可能性があります)。
失禁による生活上の支障等(介護の視点)
身体機能の低下による失禁の場合は、被介助者の意識(尿意)がはっきりしていることもあり、我慢している時は、速やかにトイレに移動できないもどかしさ、イライラ感を抱くという人も多いです。認知症状による場合は、場所がわからず“ウロウロ”しているように介助者からは見えてしまいます。
紙おむつの選び方など
尿意に対して排泄できる状態であれば、紙おむつは不要にもなります。
・片手でも下ろしやすい紙おむつ(パンツ型)を使う
・紙おむつはパンツ型であればパット類を併用しない(下ろしやすさ)
・部屋にポータブルトイレの設置する
・ベッドにサイドレールや移動バーをつけて起き上がり等の動作を速やかにする
・ベッドサイド等に尿器類を置いておく
・介助者の介助が可能であれば、呼びボタンを被介助者の手の届く所に置いておく
(ホームセンターで売っています。病院のナースコールの簡易版です)
・廊下に手すりをつけて移動しやすくする
・トイレまでの経路やトイレの扉に表示(コピー用紙等に“トイレこっち”等、矢印やトイレ表記)をする
・引き戸の場合はスライド式の扉にかえる(住宅改修が必要ですから簡単な対応ではありません)
など
紙おむつが不要になったり軽減化されれば、被介助者の自立心やプライド保持等にもつながる可能性があり、結果として介助者の介助も楽になることも期待できます。
・片手でも下ろしやすい紙おむつ(パンツ型)を使う
・紙おむつはパンツ型であればパット類を併用しない(下ろしやすさ)
・部屋にポータブルトイレの設置する
・ベッドにサイドレールや移動バーをつけて起き上がり等の動作を速やかにする
・ベッドサイド等に尿器類を置いておく
・介助者の介助が可能であれば、呼びボタンを被介助者の手の届く所に置いておく
(ホームセンターで売っています。病院のナースコールの簡易版です)
・廊下に手すりをつけて移動しやすくする
・トイレまでの経路やトイレの扉に表示(コピー用紙等に“トイレこっち”等、矢印やトイレ表記)をする
・引き戸の場合はスライド式の扉にかえる(住宅改修が必要ですから簡単な対応ではありません)
など
紙おむつが不要になったり軽減化されれば、被介助者の自立心やプライド保持等にもつながる可能性があり、結果として介助者の介助も楽になることも期待できます。