第34回 歩行の介助(2)〜よく見かける介助方法〜
読者の皆さん、こんにちは。
今回は歩行介助の2回目で、施設や家庭介護の場でもよく見かける介助方法について解説します。
今回は歩行介助の2回目で、施設や家庭介護の場でもよく見かける介助方法について解説します。
被介助者の状態像
よく見かける介助の方法
・介助者は被介助者と向き合うように立ちます
・介助者、被介助者とも両手を前に出し、手をつなぎます
・この状態で進行方向に歩きます(介助者は後ろに向かって歩くことになります)
・介助者、被介助者とも両手を前に出し、手をつなぎます
・この状態で進行方向に歩きます(介助者は後ろに向かって歩くことになります)
この介助方法の問題
介助者と被介助者の歩数や歩調が合わなくなる
介助者が後ろの障害物等を気にしながら歩くこと等により、被介助者との歩調が合わなくなり、被介助者の歩行姿勢が前に傾き過ぎてしまい、歩きにくくなる可能性があります。
姿勢が崩れることで転ぶ危険がある
過度の前傾姿勢でバランスを崩し、左右に転ぶ(この場合は手首をひねる可能性もあり)、膝砕けのようになる可能性があります。介助者は被介助者と両手をつないでいるため、転んだ場合、すぐ手を出すことができません。
介助者は後ろが見えない
後ろ向きで歩くため、障害物や人にぶつかる、つまずくことが考えられます。状況によっては被介助者共々転んでしまう可能性があります
前(進行方向)が見えないので不安がある
被介助者の進行方向が介助者によって視界が遮られてしまうため、歩きにくい可能性があります。
腰の曲がった被介助者等であれば、身体の痛みを伴う場合がある
介助者と被介助者の身長が同じ程度であれば、身体に痛みは出ないでしょうが、介助者の身長が高い場合や被介助者の腰が曲がっている場合は、向き合って手をつなぐ段階で被介助者の両手が上にあがり過ぎて(万歳のような状態)歩きにくい状態になるなど、どこかに負担がかかります。
以上のように、よく見かける歩行介助方法ですが、被介助者は歩きにくい場合や転ぶことにつながる可能性があります。この方法をとる場合は最低限、被介助者の歩調に合わせることを心がけましょう。
※次回は、9月14日(火)に公開予定です。
以上のように、よく見かける歩行介助方法ですが、被介助者は歩きにくい場合や転ぶことにつながる可能性があります。この方法をとる場合は最低限、被介助者の歩調に合わせることを心がけましょう。
※次回は、9月14日(火)に公開予定です。
撮影協力
○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○社会福祉法人こばと会 特別養護老人ホームいのこの里
(大阪府吹田市)
○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○社会福祉法人こばと会 特別養護老人ホームいのこの里
(大阪府吹田市)