第49回 片麻痺の衣類着脱の介助(1)〜介助編〜
読者の皆さん、こんにちは。新年度を迎え、この連載も3年目に突入しました。
今回は、片麻痺の被介助者の衣類の着脱介助をテーマに解説していきます。
今回は、片麻痺の被介助者の衣類の着脱介助をテーマに解説していきます。
被介助者の状態像
片麻痺で、健側(麻痺ではない側)の手・足の自由が効き、立位は1人で可能。
今回の設定
被介助者は左麻痺。介助者が全面的に介助を行う場合の手順の解説です。
ポイント1 着脱介助の基本
着る時は「麻痺側から袖等を通す」
脱ぐ時は「健側(麻痺ではない)から脱ぐ」
介助の方法
・被介助者(または介助者)が着替える洋服等を準備します。
・被介助者は椅子(ベッドサイドなど)に座っています。
・被介助者は椅子(ベッドサイドなど)に座っています。
・【着る】介助者は(着替える上着を)被介助者の麻痺側腕から袖を通します。
ポイント2 速やかな介助方法
この際、袖口を折りたたむようにまとめ、自分の手に通します。
↓
介助者は上着の袖口を折りたたんだ状態で、左手で握手するように被介助者の麻痺側の手を取ります。
↓
介助者はそのまま右手を使い、麻痺側の袖に上着を肩まで上げます
※立つ際(立ち上がった際)、被介助者が麻痺側に倒れること等に注意が必要です。
・【着る】座った状態で、麻痺側から裾を通します。
※この際、上着を着る際のポイントと同様に、ズボンを裾からズボンの
丈を折りたたむようにしてから、足を通すと介助しやすくなります
※介助の際、被介助者の足を握るように持つのはやめましょう!痛み
等が伴う場合があるからです。掌(手のひら)の上に足を乗せる、手
を添えるように持つと余分な力を掛けずに済みます
※この際、上着を着る際のポイントと同様に、ズボンを裾からズボンの
丈を折りたたむようにしてから、足を通すと介助しやすくなります
※介助の際、被介助者の足を握るように持つのはやめましょう!痛み
等が伴う場合があるからです。掌(手のひら)の上に足を乗せる、手
を添えるように持つと余分な力を掛けずに済みます
・【着る】麻痺側に続き、健側も同様に足を通します
※実際の介助場面では、被介助者のできる部分は介助することなく見守るのが良いでしょう
○撮影協力:
記内 恵(日本福祉アカデミー専任講師)
上山 明美(日本福祉アカデミー非常勤講師)
記内 恵(日本福祉アカデミー専任講師)
上山 明美(日本福祉アカデミー非常勤講師)