第7回 福祉用具の理解と活用(1)〜電動ベッド編〜
今回は、在宅介護の場においても数多く使われている福祉用具について、その選び方や使用のポイントを解説します。
福祉用具は使い方によっては被介助者の自立を高め、介助者の介護負担の軽減にも役立つものです。その反面、使い方によっては被介助者の重度化やけがにつながることがあるので、注意が必要です。
福祉用具は使い方によっては被介助者の自立を高め、介助者の介護負担の軽減にも役立つものです。その反面、使い方によっては被介助者の重度化やけがにつながることがあるので、注意が必要です。
電動ベッド(特殊寝台)の種類
電動ベッドは一般的に3種類あります。
●1モーターベッド
上半身(背中)を起こす機能またはベッド本体の高さが上下する機能のどちらかを備えている
●2モーターベッド上半身を起こす機能に、ベッド本体全体が上下する機能を備えている
※機種の一部には、上半身と膝部分が同時に持ち上がる機能が付いたものもあります。
●3モーターベッド
2モーターの機能に、膝を持ち上げる機能が別に備わっている
●1モーターベッド
上半身(背中)を起こす機能またはベッド本体の高さが上下する機能のどちらかを備えている
●2モーターベッド上半身を起こす機能に、ベッド本体全体が上下する機能を備えている
※機種の一部には、上半身と膝部分が同時に持ち上がる機能が付いたものもあります。
●3モーターベッド
2モーターの機能に、膝を持ち上げる機能が別に備わっている
選び方のワンポイント(1)
被介助者の身体状況(一人で起き上がれるか、ねたきりの状態なのかなど)に合わせて選ぶとよいでしょう。たとえば、ベッドの付属品(サイドレールなど)を使って一人で起き上がることが可能なら、「2モーター」(もしくは本体が上下する1モーター)が適しています。
被介助者の身体状況(一人で起き上がれるか、ねたきりの状態なのかなど)に合わせて選ぶとよいでしょう。たとえば、ベッドの付属品(サイドレールなど)を使って一人で起き上がることが可能なら、「2モーター」(もしくは本体が上下する1モーター)が適しています。
電動ベッドの形(タイプ)
ベッド本体にサイドボードが取り付けてあるもの
●タイプ2
タイプ1のサイドボードが頭と足側だけで、中央がカットされているもの(写真1)
●タイプ3
サイドレールの柵を差し込める穴だけが本体のサイドに付けているタイプ
電動ベッド(特殊寝台)の特徴・良さ
※ちょうどよい高さを一定に保つ方法は、前回(第6回)を参照ください。
選び方のワンポイント(2)
被介助者が下肢(特に膝下)に拘縮や変形が見られる場合や足(靴のサイズ)が25cm程度以上ある場合などは、ベッド本体の上下する高さに注目します。一番低い設定にして30cmは必要でしょう。被介助者が足を曲げた時などに、ベッドと床に挟まれるように引っかかってしまう場合があるからです(写真)。また、こうした状況が心配であれば、「タイプ2」や「タイプ3」を選ぶのも一つです。
※被介助者の身長などを前提に、マットレスの厚みやエアマット類などを使うかどうかによっても変わってきます。このあたりは次回お話していきたいと思います。
被介助者が下肢(特に膝下)に拘縮や変形が見られる場合や足(靴のサイズ)が25cm程度以上ある場合などは、ベッド本体の上下する高さに注目します。一番低い設定にして30cmは必要でしょう。被介助者が足を曲げた時などに、ベッドと床に挟まれるように引っかかってしまう場合があるからです(写真)。また、こうした状況が心配であれば、「タイプ2」や「タイプ3」を選ぶのも一つです。
※被介助者の身長などを前提に、マットレスの厚みやエアマット類などを使うかどうかによっても変わってきます。このあたりは次回お話していきたいと思います。
撮影協力:メッセコミュニティケアセンターつつじ野(兵庫県加古川市)