第40回 入浴の介助(3)〜バスボードを使った入浴介助(1)〜
読者の皆さん、こんにちは。入浴介助の3回目です。今回は、バスボードという福祉用具を活用した入浴方法および介助方法で、浴槽内に入るまでを解説します。
バスボードとは?
使い方
浴槽の両縁に渡して、バスボード裏の可動式ストッパーでボードが動かないように固定(浴槽の縁に乗せる状態)させ、設置します。洗い場から一度バスボードに腰かけ、浴槽内に足を入れます。
留意点
バスボード本体の厚みは2〜4cm程度のものが多いです。浴槽縁の高さ、被介助者の身長等などを考え、厚みを選ぶとよいでしょう。バスボードを設置することで浴槽縁の高さが2〜4cm程度高くなり、座りづらくなる場合などがあるからです。
※種類によって形状や厚みに違いがあります。
※種類によって形状や厚みに違いがあります。
被介助者像(対象者)
片麻痺の人などで浴槽の縁をつかみ、またいで入ることが困難な人。片麻痺ではあるがひとりでの入浴動作が可能な人。
バスボード使用が困難なケース
浴槽が深い場合、小柄な被介助者にはバスボードは不向きです。浴槽内に足が届きにくいからです。
使用する福祉用具
シャワーチェアも活用します。
介助者の動き
・洗い場の移動中は見守るか、必要に応じて歩行介助します(歩行介助の詳細は第36・37回を参照)。
・被介助者から目を離さないように、バスボードに移乗する動作などを見守ります。
・バスボードに座った際に、被介助者は浴槽内に足が着地していないので、前傾姿勢になり倒れることなどがないように見守ります。
・被介助者が浴槽に足が着地し腰を浮かした際に、バスボードを外します。
・被介助者が浴槽内にしゃがみこむ動作を見守ります(必要に応じて身体を支えます)。
被介助者の動き(写真は左麻痺を想定)
この段階では両足は洗い場に残った状態です。
ワンポイント
バスボードに座った際に、浴槽の側面に足が密着するぐらいの角度がベストです。片足を浴槽内に入れた際に、股が開き過ぎないようにするためです。股を開く角度(Vの字)が大きいと足が痛くなったり、麻痺足を浴槽内に入れる動作が取りづらくなります。
・浴槽の縁などをつかみ、座位を安定させます
撮影協力:
○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)