第26回 車いすの介助(5)〜車いす介助方法と注意点(1)〜
今回は、より安全で安心な車いす介助方法を解説します。
一般的には、介助者は両手で車いすのハンドルを握り、前に押します(第22回参照)。ただし、こうした押し方では“被介助者の足元が見えない”ため、けが等につながったり、被介助者が不安になる場合があることを解説しました。
しかし、(電動車いすなら別ですが)押さなければ車いすは前に進みません。そこで、一般的な介助方法をひと工夫し、気をつけることを頭に入れておきましょう。被介助者も介助者もお互い安心して行動することができます。
では、介助のワンポイントと注意点を解説していきます。
一般的には、介助者は両手で車いすのハンドルを握り、前に押します(第22回参照)。ただし、こうした押し方では“被介助者の足元が見えない”ため、けが等につながったり、被介助者が不安になる場合があることを解説しました。
しかし、(電動車いすなら別ですが)押さなければ車いすは前に進みません。そこで、一般的な介助方法をひと工夫し、気をつけることを頭に入れておきましょう。被介助者も介助者もお互い安心して行動することができます。
では、介助のワンポイントと注意点を解説していきます。
(比較的)平らな場所での介助の場合
<介助のポイント(1)>介助者は車いすになるべく近づく
車いす近づくことで、大きく2つの効果があります。1つは、被介助者の足元(フットレスト)が見やすくなります。仮に足がフットレストから落ちたとしても、すぐ介助を止めるなど、対応しやすいでしょう。もう1つは、スピードに制限が加えられることです。近づくことで介助者の歩幅(踏み出す一歩)が短くなるからです。
※注意点
・近づいているため、介助者の膝で被介助者の背中を蹴らないように(あたらないように)しましょう。その場合は近づきすぎかもしれません。また、介助者の身体の幅によっては、ちょうど車いすのハンドル間に“スポッと”はまってしまう場合があります。そのまま押すと、車いすが蛇行するような動きになるので、被介助者は必要以上に揺られて車酔いのような状態になってしまうことがあります。
・近づいても見えない場合、足元や肘が当たっていないか確認することを頭に入れておきましょう。介助者や被介助者の身長などにより見えるとは限らないので、その場合は、介助中に時々、横から覗き込むように足元が落ちていないか注意しましょう。
・近づいているため、介助者の膝で被介助者の背中を蹴らないように(あたらないように)しましょう。その場合は近づきすぎかもしれません。また、介助者の身体の幅によっては、ちょうど車いすのハンドル間に“スポッと”はまってしまう場合があります。そのまま押すと、車いすが蛇行するような動きになるので、被介助者は必要以上に揺られて車酔いのような状態になってしまうことがあります。
・近づいても見えない場合、足元や肘が当たっていないか確認することを頭に入れておきましょう。介助者や被介助者の身長などにより見えるとは限らないので、その場合は、介助中に時々、横から覗き込むように足元が落ちていないか注意しましょう。
<介助のポイント(2)>ハンドルを持ちながら、被介助者の腕に指先を軽く触れる
被介助者の「後ろの介助者が見えない」という不安に対して、介助中、車いすのハンドルを持ったどちらかの手で、ハンドルを持ちながら指先を被介助者の腕に当てることで、存在を知らせ、安心感を得ることができます。
※注意点
平地以外では車いすを押しづらくなる場合があります。また、被介助者の肩に手を乗せるのは肩こり等の原因にもなりますのでやめましょう。
次回は、傾斜のある歩道での介助等について解説します。
撮影協力:
○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○社会福祉法人 三桂会(神戸市垂水区)
※注意点
平地以外では車いすを押しづらくなる場合があります。また、被介助者の肩に手を乗せるのは肩こり等の原因にもなりますのでやめましょう。
次回は、傾斜のある歩道での介助等について解説します。
撮影協力:
○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○社会福祉法人 三桂会(神戸市垂水区)