第52回 片麻痺でも一人で可能な生活動作(1)
読者の皆さん、こんにちは。
今回は、片麻痺でも一人で可能な生活動作を紹介します。
今回は、片麻痺でも一人で可能な生活動作を紹介します。
スラックス(スーツのズボン)をはく
片麻痺になると、着る服が変わってしまう場合があります。被介助者・介助者とも着替えの手間等を考えて、ウエストがゴムで楽にはけるもの、大きめなものなどを選ぶことも多いのではないでしょうか。特にスラックス(スーツ)のようなズボンははくのが大変というイメージがあります。
確かに、片手でスラックスを腰まで上げたとしても、生地の素材感やゆったりとした作りになっているため、手を放すと落ちてしまいます(第50回参照)。こうしたスラックスのようなズボンの場合でも、ちょっとした一工夫ではくことができます。サスペンダーを使いましょう!
確かに、片手でスラックスを腰まで上げたとしても、生地の素材感やゆったりとした作りになっているため、手を放すと落ちてしまいます(第50回参照)。こうしたスラックスのようなズボンの場合でも、ちょっとした一工夫ではくことができます。サスペンダーを使いましょう!
≪ワンポイント≫
あらかじめ、スラックスにサスペンダーをしておきます。腰まで上げた際に肩に掛けておくことによって、手を放してもずれたり、落ちることがありません。片手でも何とかチャック等をすることができます。
詳細は次回以降で解説します。
片手で背中など身体を洗う
入浴の際、片手では身体を洗うと、手の届かない部分が出てきます。背中や健側(麻痺ではないタオルを持つ側)の腕などは、洗うのが困難でしょう。
そこで、一人で洗うための工夫を考えます。背中であれば、ボディブラシを使って背中を洗いましょう。タオルやブラシを持つ健側の腕を洗う場合はどうでしょうか。洗い場の壁に縦手すりを付けて、そこにヘチマブラシを付けましょう(ヒモで巻く、ヘチマに切り目を入れて手すりに巻く等)。身体をヘチマブラシに近づけて、手や腕を擦りつけるように洗うのです。
洗い場の広さによって、一度立ち上がるなどの動作が必要かもしれないため、実際行う場合は気をつけましょう。
そこで、一人で洗うための工夫を考えます。背中であれば、ボディブラシを使って背中を洗いましょう。タオルやブラシを持つ健側の腕を洗う場合はどうでしょうか。洗い場の壁に縦手すりを付けて、そこにヘチマブラシを付けましょう(ヒモで巻く、ヘチマに切り目を入れて手すりに巻く等)。身体をヘチマブラシに近づけて、手や腕を擦りつけるように洗うのです。
洗い場の広さによって、一度立ち上がるなどの動作が必要かもしれないため、実際行う場合は気をつけましょう。
≪ワンポイント≫
背中であればボディブラシを、健側の腕であればヘチマブラシを活用しよう!
被介助者の状態も一人ひとり違いますし、本人の意志が大切ですが、介助者のこうした工夫や発想(アイデア)で介助も楽になります。そして、被介助者の自立心を高めることにもつながるでしょう。