第57回 車いすの路上介助(1)〜視野と距離感の違い等によるけが〜
読者の皆さん、こんにちは。8月に入りました。連日、暑い日が続いてく中、節電しながらの被介助者や介助者自身の体調管理等に務めていることと思います。大変でしょうが、栄養や水分を十分にとり、自分の時間も大切にしながら、この夏を乗り切りましょう!
今回から、路上での車いす介助の注意点や方法について紹介・解説していきます。
今回から、路上での車いす介助の注意点や方法について紹介・解説していきます。
路上で見られた出来事
被介助者の状態像
先日、車いすに乗った高齢者が歩道と車道の段差につま先をぶつける場面を見かけました。介助者はホームヘルパーのようでした。近くに信号のない路上で、反対側の歩道(歩道から歩道)に横断しようとする場面でした。結果、車いすのフットサポートに乗せた高齢者(被介助者)の足(つま先)が歩道の段差にぶつかってしまったのです。
考えられる理由
なぜこうような事が起こるのでしょうか? 3つの理由が考えられます。
○介助者が介助を焦ってしまう
介助者の心理状態として、信号のない路上を横断することに少しの焦りが生まれ、急いで渡ってしまおうとすることで起こるのです。
○介助者は被介助者の足元が見えない
○ 道路(車道)が“かまぼこ型”になっている
日本の道路は雨水を流すため、車道が平ではなく、歩道に近づくにつれ“かまぼこ”のような傾斜になっています。結果として、介助者が平行に車いすを押しているつもりでも、車いすの前輪が下方に向かう状態が生まれてしまうために起こるのです。
以上のような状況等を介助者が意識していないと、被介助者のつま先を歩道の段差にぶつけてしまうことになります。大抵は靴を履いているでしょうから、ぶつかっても気がつかずに済んでしまっているケースが多いかもしれませんが、被介助者の足の状態等によっては、フットサポートと段差の間につま先を挟んでしまい、骨折等を引き起こしてしまう可能性もありますので、注意が必要なのです。
以上のような状況等を介助者が意識していないと、被介助者のつま先を歩道の段差にぶつけてしまうことになります。大抵は靴を履いているでしょうから、ぶつかっても気がつかずに済んでしまっているケースが多いかもしれませんが、被介助者の足の状態等によっては、フットサポートと段差の間につま先を挟んでしまい、骨折等を引き起こしてしまう可能性もありますので、注意が必要なのです。
撮影協力:
○まんてん堂ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○沼田 由美(まんてん堂すま飛松 ホーム長)
○藤原 直子 (株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○徳永奈津子(まんてん堂すま飛松)
○まんてん堂ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○沼田 由美(まんてん堂すま飛松 ホーム長)
○藤原 直子 (株)ベストウエル ベストケア神戸(神戸市中央区)
○徳永奈津子(まんてん堂すま飛松)