第13回 車いすからベッドへの移乗介助(5)〜片麻痺の介助(2)〜
前回は、私としてはおすすめできない方法として、よく見かける片麻痺の介助方法を解説しました。
今回は、介助者にかかる負担が最小限であり、被介助者の自立支援にもなる片麻痺の介助方法を紹介します。
今回は、介助者にかかる負担が最小限であり、被介助者の自立支援にもなる片麻痺の介助方法を紹介します。
被介助者の状態と車いすの位置
前回と同様です。
介助者の立つ位置(ポジショニング)
介助者の行う介助方法
片麻痺の介助については、被介助者の状態にもよりますが、原則は健側の手(腕)や脚力を活用することで、自らの力で移動することが十分可能です。ですから、被介助者に密着するように行う介助は必要ありません。
ただし、1つ心配事があります。それは、(被介助者の)麻痺側の足が(被介助者の)健側の右足に絡むようにねじってしまう恐れがあることです。
※前回、被介助者の両足の間に入れた介助者の足を軸に、麻痺側の足が絡まってしまうと解説しました。一人で動作を行う場合は、自分の健側の足が軸になる可能性があるのです。
ただし、1つ心配事があります。それは、(被介助者の)麻痺側の足が(被介助者の)健側の右足に絡むようにねじってしまう恐れがあることです。
※前回、被介助者の両足の間に入れた介助者の足を軸に、麻痺側の足が絡まってしまうと解説しました。一人で動作を行う場合は、自分の健側の足が軸になる可能性があるのです。
ワンポイント:半歩(1歩)健側の足を前に出す!
麻痺側の足が絡むことを防ぐ方法は、健側の足(ベッドに近い足)を半歩(一歩)前に出すことです。
実際の介助者が行うこととしては、
実際の介助者が行うこととしては、
<注意事項>
(1)車いすに座った状態で、半歩(一歩)前に出しますが、足を後ろに引くのはやめましょう。足を引いてしまうと、立ち上がった際にうまく足が回旋せず、捻挫等の原因になります。
(2)逆の動き(ベッド⇒車いすに移動する)の場合は、半歩(一歩)前に出す足は反対側(麻痺側)になります。つまり、出す足は内側(進行方向側)となるわけです。このあたりは、自力で移動が困難な場合の介助方法とともに、次回以降に改めて解説します。
(2)逆の動き(ベッド⇒車いすに移動する)の場合は、半歩(一歩)前に出す足は反対側(麻痺側)になります。つまり、出す足は内側(進行方向側)となるわけです。このあたりは、自力で移動が困難な場合の介助方法とともに、次回以降に改めて解説します。
被介助者が健側の力を有効に使うことで、介助者も楽であり、被介助者もスムーズに身体を動かせる上、自立の支援にもなるのです。
撮影協力:
○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウェル ベストケア神戸(神戸市中央区)
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○まんてん堂 ひょうご湊(神戸市兵庫区)
○(株)ベストウェル ベストケア神戸(神戸市中央区)