第2回 起き上がり介助(1)
今回はベッド(布団)上で起き上がる場合の介助方法をご紹介します。
ポイント:人間の自然な動作に合わせて介助する!
皆さんはどのようにして起き上がりますか? 若い人の中には仰向けに寝ている状態から直角(腹筋運動をするよう)に上半身を起こす人がいます。この方法は腹筋等の力が必要になるため若者向きで、高齢者には不向きといえるでしょう。
では、普段どのように起きているか考えると、(仰向けの状態から)一度横向きになりながらベッド(布団)上に肘を着くなど反動をつけながら上半身を起こしていませんか?介助の際に大切なのは、こうした日常的な自然な動作を取り入れることです。被介助者も身体が自然と介助の動作についていくので、動いている間、力まずにすみます。被介助者が力まなければ介助者側にかかる力も少ないといえます。
ポイント:人間の自然な動作に合わせて介助する!
皆さんはどのようにして起き上がりますか? 若い人の中には仰向けに寝ている状態から直角(腹筋運動をするよう)に上半身を起こす人がいます。この方法は腹筋等の力が必要になるため若者向きで、高齢者には不向きといえるでしょう。
では、普段どのように起きているか考えると、(仰向けの状態から)一度横向きになりながらベッド(布団)上に肘を着くなど反動をつけながら上半身を起こしていませんか?介助の際に大切なのは、こうした日常的な自然な動作を取り入れることです。被介助者も身体が自然と介助の動作についていくので、動いている間、力まずにすみます。被介助者が力まなければ介助者側にかかる力も少ないといえます。
パターンA:まひ等はないが、腰痛や一時的な体調不良により上体を起こすことが困難な場合(被介助者の手腕の力が少なからずある場合)
●起き上がりの流れ
<被介助者の動き>
(1)仰向けの状態に寝ている
(2)介助者の首に左手をまわし、起きる方向(介助者側)に顔を向ける(写真1、2)
(3)右腕を開く
(4)(介助者の動作に合わせ起き上がる際に)右肘に力を入れて踏ん張り、反動をつけ介助者の動きに合わせて起きる(写真3、4)
<介助者の動き>
(1)被介助者の腰あたりに立つ
(2)右膝(足)をベッドに乗せて(布団の場合は両膝をついて)、やや斜めに構える
(3)右手を被介助者の脇の下から肩甲骨〜首あたりに手を回す(写真1)
(4)頭が上がったら右肘で踏ん張り、反動をつけるように被介助者に声をかける(写真2、3)
(5)上半身を自分寄りに引き上げるように(斜めに引き上げるように)上体を起こす(写真4)
※介助者は回した腕の力に頼らず、身体全体を使い一緒に起き上がるようにしましょう!
(1)仰向けの状態に寝ている
(2)介助者の首に左手をまわし、起きる方向(介助者側)に顔を向ける(写真1、2)
(3)右腕を開く
(4)(介助者の動作に合わせ起き上がる際に)右肘に力を入れて踏ん張り、反動をつけ介助者の動きに合わせて起きる(写真3、4)
<介助者の動き>
(1)被介助者の腰あたりに立つ
(2)右膝(足)をベッドに乗せて(布団の場合は両膝をついて)、やや斜めに構える
(3)右手を被介助者の脇の下から肩甲骨〜首あたりに手を回す(写真1)
(4)頭が上がったら右肘で踏ん張り、反動をつけるように被介助者に声をかける(写真2、3)
(5)上半身を自分寄りに引き上げるように(斜めに引き上げるように)上体を起こす(写真4)
※介助者は回した腕の力に頼らず、身体全体を使い一緒に起き上がるようにしましょう!
パターンB:肘をついて反動をつけるなどの動きが困難で、全介助を要する場合
●起き上がりの流れ
<被介助者の動き>
(1)仰向けに寝ている(写真5、6)
(2)身体をリラックスさせ、介助者に任せる(写真7、8)
<介助者の動き>
(1)被介助者の腰あたりに立つ
(2)右膝(足)をベッドに乗せる
(3)右手を(被介助者の)右脇の下に差し入れる(写真5)
(4)左手は(被介助者の)首の下にまわす(写真6)
(5)やや斜め(自分の方に引き寄せるよう)に上半身を起こす(写真7、8)。写真のように被介助者の上半身がやや斜めになるようにしましょう。
※被介助者の体を起こす際に自分の方に引き過ぎると腰をねじるおそれあり。
※介助者の手を左右の使い方が混乱しやすいので、写真をよくご覧ください。
(1)仰向けに寝ている(写真5、6)
(2)身体をリラックスさせ、介助者に任せる(写真7、8)
<介助者の動き>
(1)被介助者の腰あたりに立つ
(2)右膝(足)をベッドに乗せる
(3)右手を(被介助者の)右脇の下に差し入れる(写真5)
(4)左手は(被介助者の)首の下にまわす(写真6)
(5)やや斜め(自分の方に引き寄せるよう)に上半身を起こす(写真7、8)。写真のように被介助者の上半身がやや斜めになるようにしましょう。
※被介助者の体を起こす際に自分の方に引き過ぎると腰をねじるおそれあり。
※介助者の手を左右の使い方が混乱しやすいので、写真をよくご覧ください。
やらないほうがよい方法:相手の両手を持って引っ張り起こす
次回は、起き上がりの介助(2)として、ベッドサイドに座るまでの介助をご紹介します。
撮影協力:メッセコミュニティケアセンターつつじ野(兵庫県加古川市)
撮影協力:メッセコミュニティケアセンターつつじ野(兵庫県加古川市)