国家試験を突破して晴れて社会福祉士の資格を取得した皆さんに、効果的な勉強法や仕事をしながら勉強を続けるコツ、資格を仕事に活かす展望などについてうかがいました。
第23回 藤原正嗣さん
〈所有資格〉社会福祉士、精神保健福祉士、キャリアカウンセラー(日本キャリア開発協会認定)、産業カウンセラー
藤原さんが使った参考書
社会福祉士受験ワークブック(専門科目編)
社会福祉士受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉士受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉士・精神保健福祉士受験ワークブック(共通科目編)
社会福祉士・精神保健福祉士受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉士・精神保健福祉士受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉士国家試験模擬問題集
(社)日本社会福祉士会=編
中央法規出版
(社)日本社会福祉士会=編
中央法規出版
社会福祉士国家試験過去問 一問一答+α
社団法人日本社会福祉士養成校協会=監修
中央法規出版
社団法人日本社会福祉士養成校協会=監修
中央法規出版
社会福祉士受験暗記ブック
飯塚慶子=著
中央法規出版
飯塚慶子=著
中央法規出版
藤原さんの合格までの道のり
社会福祉士を目指すきっかけ
1991(平成3)年に受験資格を取得したのですが、ずっと気になりながらも2007(平成19)年まで受験せずにいました。
これまでの業務が大学での学生へのキャリア支援、教育、開発等であり、学生との関わりの中で我が人生をふり返ると、「やり残した」数ある作業の一つとして、この試験のチャレンジがあることにあらためて気づいたのが受験のきっかけです。
これまでの業務が大学での学生へのキャリア支援、教育、開発等であり、学生との関わりの中で我が人生をふり返ると、「やり残した」数ある作業の一つとして、この試験のチャレンジがあることにあらためて気づいたのが受験のきっかけです。
勉強開始
受験を決意したのが、受験年度の7月でした。その段階では、参考書や問題集の書名さえもわからず、まるで、浦島太郎状態でした。インターネット等で、受験参考書を調べ、評判がよかったワークブックを選びました。
当初は通読をして勉強を進めようと思っていましたが、あまりにもボリュームがあり、時間を要することもあって、途中で通読することを止めました。通読するだけで試験日を迎えてしまいそうな気がしました。
気づくと、時は既に10月を迎えようとしていました。発想を変え、10月からは一貫して一問一答+α(「社会福祉士過去問一問一答+α」)を使用し、問題に慣れることに努めました。
そして、一問一答で間違った問題の箇所は、解説を漏らすことなく理解するよう努めました。間違った問題は、ワークブックでも探し当て、その箇所の理解を深めました。受験の直前まで、何度も同じ作業を繰返しました。
やはり15年間のブランクは予想以上にハードであり、用語や法制度、経緯や時代背景の理解には相当な時間を要しました。まさに困難を極めたというところです。
当初は通読をして勉強を進めようと思っていましたが、あまりにもボリュームがあり、時間を要することもあって、途中で通読することを止めました。通読するだけで試験日を迎えてしまいそうな気がしました。
気づくと、時は既に10月を迎えようとしていました。発想を変え、10月からは一貫して一問一答+α(「社会福祉士過去問一問一答+α」)を使用し、問題に慣れることに努めました。
そして、一問一答で間違った問題の箇所は、解説を漏らすことなく理解するよう努めました。間違った問題は、ワークブックでも探し当て、その箇所の理解を深めました。受験の直前まで、何度も同じ作業を繰返しました。
やはり15年間のブランクは予想以上にハードであり、用語や法制度、経緯や時代背景の理解には相当な時間を要しました。まさに困難を極めたというところです。
勝負は模擬試験を受けた後
私の受験勉強は、ひたすら独学でした。
10月下旬には、模擬試験(社会福祉士会主催)が行われ、予想通りの低い点数しか取れず、諦めムードになりました。しかし、模擬試験で間違えた部分は、どこを重点的に勉強したらよいかをはっきり教えてくれました。
そして、集中すればもしかしたら可能性もあるのでは…と逆に自身を駆り立てました。勉強を始めた頃は二年計画で合格を目指していたものの、この時期には、必ず1回で合格すると心に決めていました。
対策講座等は一切受講しませんでした。これは、通学時間や体力を考えると、自宅での勉強が最も有効だと判断したためです。
一問一答と並行して模擬問題集に取り組みはじめたのが11月初旬です。模擬問題は難易度が高く、なかなか解けずに落ち込み状態が続いたものの、諦めず、粘り強くと考えていました。
やっと勉強が波に乗り出し始めたのが、この時期です。
模擬試験の時に、受験書の展示販売があり、暗記ブック(「すらすら覚える社会福祉士受験暗記ブック」)を購入しました。コンパクトすぎるのではという不安がありましたが、要点をついていて、後半の勉強に役に立ちました。
10月下旬には、模擬試験(社会福祉士会主催)が行われ、予想通りの低い点数しか取れず、諦めムードになりました。しかし、模擬試験で間違えた部分は、どこを重点的に勉強したらよいかをはっきり教えてくれました。
そして、集中すればもしかしたら可能性もあるのでは…と逆に自身を駆り立てました。勉強を始めた頃は二年計画で合格を目指していたものの、この時期には、必ず1回で合格すると心に決めていました。
対策講座等は一切受講しませんでした。これは、通学時間や体力を考えると、自宅での勉強が最も有効だと判断したためです。
一問一答と並行して模擬問題集に取り組みはじめたのが11月初旬です。模擬問題は難易度が高く、なかなか解けずに落ち込み状態が続いたものの、諦めず、粘り強くと考えていました。
やっと勉強が波に乗り出し始めたのが、この時期です。
模擬試験の時に、受験書の展示販売があり、暗記ブック(「すらすら覚える社会福祉士受験暗記ブック」)を購入しました。コンパクトすぎるのではという不安がありましたが、要点をついていて、後半の勉強に役に立ちました。
勉強のリズム
平日は、仕事との兼ね合いもあり、1時間集中するのが限界でした。最も有効に時間を活用したのは土日祝日でした。休みは、朝5時には起床し、脳を覚醒させるために45分のウォーキングをし、その後、昼過ぎまで一問一答を行いました。
一問一答では、瞬時に問題の正誤を理解できるようにスピードアップを図りました。試験の問題量が半端ではなかったことを模擬試験の教訓として実感していたからです。科目ごとにどこまでやるかその日の目標を決めて集中力を高めました。
午後は休憩し、全く関係のない読書をし、夜間は、午前1時までは机に向かうという生活でした。
一問一答では、瞬時に問題の正誤を理解できるようにスピードアップを図りました。試験の問題量が半端ではなかったことを模擬試験の教訓として実感していたからです。科目ごとにどこまでやるかその日の目標を決めて集中力を高めました。
午後は休憩し、全く関係のない読書をし、夜間は、午前1時までは机に向かうという生活でした。
モチベーションの維持
やはり、ずっと机に向かう気持にはなれず、モチベーションを維持することに苦労しました。
机に向かわず、時間を無駄に過ごした時は、罪悪感に囚われ、悩む日々が続きました。
そんな時に役立ったのが、若い頃、教育訓練を受けた「ゲシュタルト療法」でした。自らの感情に気づき、今、何を選択するのかを自問自答し、「何もやらない(かった)ことを自身で選択する(した)」と感情を言葉にするようにしてからは、随分気分が楽になりました。これは、本当にありがたい気づきでした。
机に向かわず、時間を無駄に過ごした時は、罪悪感に囚われ、悩む日々が続きました。
そんな時に役立ったのが、若い頃、教育訓練を受けた「ゲシュタルト療法」でした。自らの感情に気づき、今、何を選択するのかを自問自答し、「何もやらない(かった)ことを自身で選択する(した)」と感情を言葉にするようにしてからは、随分気分が楽になりました。これは、本当にありがたい気づきでした。
当日に向けて…
本番直前の対策は、体調管理の一言です。特に一週間前からは、深夜に及ぶ勉強はせず、早寝して、睡眠を十分とることにしていました。
試験当日は、遅刻だけは避けようと、一時間前には会場に到着するように交通機関の時刻表を調べて臨みました。
試験当日は、遅刻だけは避けようと、一時間前には会場に到着するように交通機関の時刻表を調べて臨みました。
これから受験する方へ
年に一度しかない受験日から逆算して計画を立てることが必要だと思います。
最も必要なことは、なぜ「この資格を取得するのか」を明確にすることです。勉強するにあたって動機を試験までに何度もふり返ることが大切です。
最も必要なことは、なぜ「この資格を取得するのか」を明確にすることです。勉強するにあたって動機を試験までに何度もふり返ることが大切です。
現在は…
日本グリーフケア研究所の事務室長に本年4月1日に就任しました。
聖トマス大学日本グリーフケア研究所は、昨年11月に日野原重明先生を名誉所長としてお迎えし、名誉教授の高木慶子先生を所長とする研究所です。
日本で初めての、グリーフケアワーカーの人材養成講座をはじめとする、JR西日本あんしん社会財団(JR西日本財団)からの寄付公開講座を中心に、その運営全般にかかわる仕事をしています。現在、高木慶子所長の指導のもと日々研鑽しております。
http://www.st.thomas.ac.jp/free/grief/09grief.html
大きな事業の一つである「悲嘆について学ぶ」と題する寄付公開講座では、毎週約600名もの受講生が一同に集まります。
受講を終え癒されて帰宅の途につく皆さまにご挨拶をさせていただく時「こころの問題は、ひとのこころでしか癒されない」のだと実感します。
聖トマス大学日本グリーフケア研究所は、昨年11月に日野原重明先生を名誉所長としてお迎えし、名誉教授の高木慶子先生を所長とする研究所です。
日本で初めての、グリーフケアワーカーの人材養成講座をはじめとする、JR西日本あんしん社会財団(JR西日本財団)からの寄付公開講座を中心に、その運営全般にかかわる仕事をしています。現在、高木慶子所長の指導のもと日々研鑽しております。
http://www.st.thomas.ac.jp/free/grief/09grief.html
大きな事業の一つである「悲嘆について学ぶ」と題する寄付公開講座では、毎週約600名もの受講生が一同に集まります。
受講を終え癒されて帰宅の途につく皆さまにご挨拶をさせていただく時「こころの問題は、ひとのこころでしか癒されない」のだと実感します。