国家試験を突破して晴れて社会福祉士の資格を取得した皆さんに、効果的な勉強法や仕事をしながら勉強を続けるコツ、資格を仕事に活かす展望などについてうかがいました。
第12回 みきのこさん
知的障害児施設 児童指導員(自治体職員)<br />〈所有資格〉社会福祉士、精神保健福祉士
みきのこさんが使った参考書
必携 社会福祉士(専門科目編)
みずきの会・社会福祉士試験研究会=編著
筒井書房
みずきの会・社会福祉士試験研究会=編著
筒井書房
必携 社会福祉士(共通科目編)
みずきの会・社会福祉士試験研究会=編著
筒井書房
みずきの会・社会福祉士試験研究会=編著
筒井書房
精神保健福祉士受験ワークブック(専門科目編)
社団法人日本精神保健福祉士協会=編集
中央法規出版
社団法人日本精神保健福祉士協会=編集
中央法規出版
社会福祉士・精神保健福祉士国家試験 問題分析と受験対策(共通科目編)
中部学院大学研究会プラス=編
久美出版
中部学院大学研究会プラス=編
久美出版
精神保健福祉士国家試験 問題分析と受験対策(専門科目編)
中部学院大学研究会プラス=編
久美出版
中部学院大学研究会プラス=編
久美出版
新版 社会福祉士養成講座
福祉士養成講座編集委員会=編集
中央法規出版
福祉士養成講座編集委員会=編集
中央法規出版
国民の福祉の動向
厚生統計協会=編
厚生統計協会
厚生統計協会=編
厚生統計協会
みきのこさんの合格までの道のり
現在の職場環境
現在、みきのこさんは自治体職員として福祉の現場で働いていらっしゃいます。
「知的障害児施設に勤務しています。勤務先は子どもたちの生活の場なので、生活習慣の指導もすれば、子どもたちが充実した時間を過ごせるような取り組みも行います。また、子どもたちの療育だけでなく、児童相談所をはじめとする関係機関との連絡・調整も行っています。仕事は幅広く、まだまだ底が知れません」
「知的障害児施設に勤務しています。勤務先は子どもたちの生活の場なので、生活習慣の指導もすれば、子どもたちが充実した時間を過ごせるような取り組みも行います。また、子どもたちの療育だけでなく、児童相談所をはじめとする関係機関との連絡・調整も行っています。仕事は幅広く、まだまだ底が知れません」
資格を目指すまで
みきのこさんは、社会福祉士や精神保健福祉士といった資格の存在は大学に入る前から知っていました。でも、具体的にどんな職場でどんな風に働くかイメージできておらず、入学当初は「資格が取れるんだったら取っておこう」程度に考えていたそうです。
しかし、大学で福祉について学ぶうちに、「ソーシャルワーク」というものの存在を必然的に知ることとなります。このことが、みきのこさんの大きな転機となったのです。
「『ソーシャルワーク』は、支援を必要とする人への単なるサービス提供ではなく、周りの人や機関(社会資源)をつなげ、その人の生活(人生)を豊かにしていくためのものであり、その人の持っている力を伸ばす手助けであると私は理解していますが、そういった『ソーシャルワーク』の考えのもと、福祉の仕事に携わることができたら素敵だなと思いました」
ここで、さらに資格を意識するようになったようです。
しかし、大学で福祉について学ぶうちに、「ソーシャルワーク」というものの存在を必然的に知ることとなります。このことが、みきのこさんの大きな転機となったのです。
「『ソーシャルワーク』は、支援を必要とする人への単なるサービス提供ではなく、周りの人や機関(社会資源)をつなげ、その人の生活(人生)を豊かにしていくためのものであり、その人の持っている力を伸ばす手助けであると私は理解していますが、そういった『ソーシャルワーク』の考えのもと、福祉の仕事に携わることができたら素敵だなと思いました」
ここで、さらに資格を意識するようになったようです。
勉強終えてまた勉強
みきのこさんには、社会福祉士の試験の前に公務員の採用試験が控えており、夏前の6月までは採用試験対策の勉強がありました。
「社会福祉士の試験に向けては秋頃から勉強開始したのですが、かなり遅いスタートだという思いがあり、過去問を解きながら周辺事項を覚えていく方法をとりました。解けなかった問題を繰り返し、3回やってもわからなかったものは、チェックしておいて直前にも見直しました。そういった、よく間違える問題やわからない部分は教科書、『国民の福祉の動向』等を参考にして、ノートにまとめました」
大学では、卒業生も対象にした対策講座も定期的に行われていましたが、みきのこさんは受けませんでした。
「社会福祉士の試験に向けては秋頃から勉強開始したのですが、かなり遅いスタートだという思いがあり、過去問を解きながら周辺事項を覚えていく方法をとりました。解けなかった問題を繰り返し、3回やってもわからなかったものは、チェックしておいて直前にも見直しました。そういった、よく間違える問題やわからない部分は教科書、『国民の福祉の動向』等を参考にして、ノートにまとめました」
大学では、卒業生も対象にした対策講座も定期的に行われていましたが、みきのこさんは受けませんでした。
苦しい連鎖ではなく、楽しい連鎖に
社会福祉士の試験対策は、法学など、公務員の採用試験対策と重なる部分もあり、全てがゼロからというわけではなかったようです。
「大学内に社会福祉学科の人なら出入り自由の勉強部屋があり、そこで仲間と勉強していました。雑談の中で思い違いを発見することもありました。先生方からの差し入れをつまみながら楽しく勉強できたことが良い思い出です。下がりがちなモチベーションは勉強仲間のおかげで保つことができました。私の場合は、資格を取得しなければ就職できないというわけではなかったので、試験を重荷に感じることは少なかったのですが、それでも、模試の結果が期待通りではなかったりと、苦しい場面はありました。でも、採用試験で知り合った仲間にも資格取得を目指す人が多く、励まし合うことができました。助かりました」
「大学内に社会福祉学科の人なら出入り自由の勉強部屋があり、そこで仲間と勉強していました。雑談の中で思い違いを発見することもありました。先生方からの差し入れをつまみながら楽しく勉強できたことが良い思い出です。下がりがちなモチベーションは勉強仲間のおかげで保つことができました。私の場合は、資格を取得しなければ就職できないというわけではなかったので、試験を重荷に感じることは少なかったのですが、それでも、模試の結果が期待通りではなかったりと、苦しい場面はありました。でも、採用試験で知り合った仲間にも資格取得を目指す人が多く、励まし合うことができました。助かりました」
直前は勉強漬け。最後の詰めを怠らないように…
「試験直前は、ほぼ丸1日勉強する日々が続きました。学生の特権ですね。過去問を見直したり、予想問題集を解いたりしながら、気分転換を兼ねて厚生労働省のホームページで改正のあった福祉関係法や最新の統計数値をチェックしていました。当日は、往生際悪く、直前まで持ち込んだ参考書などを開いていました。でも、試験が始まってからは開き直るしかないので、自分はできる!と思いこむようにしました。ケアレスミスで点数を失いたくないので、試験中はどんな問題でも気を抜かない。そのかわり休み時間は友達と気を抜くことでメリハリがつきました」
みきのこさんは、精神保健福祉士の試験とダブル受験をしたので、試験は2日間に及びました。お疲れ様です。
みきのこさんは、精神保健福祉士の試験とダブル受験をしたので、試験は2日間に及びました。お疲れ様です。
これから受験される方へ
「学生の皆さん、学生の身分を大いに利用して友達・先輩・先生などを頼ってください。合格して自信がついたら、それが社会で踏ん張る力にもなるんじゃないかなと思います。
私は、念願の現場に出られたのはいいですが、日々あっという間に時間が過ぎていくことに驚いています。社会人の皆さんは、その中でこつこつ勉強するのは想像以上に大変だと思います。家庭を持っている方はもっと大変ではないでしょうか。頭が下がります。でも、試験を乗り越えることで、さらに素敵な支援者になるのだろうなと思います。
頑張ってください!!!」
私は、念願の現場に出られたのはいいですが、日々あっという間に時間が過ぎていくことに驚いています。社会人の皆さんは、その中でこつこつ勉強するのは想像以上に大変だと思います。家庭を持っている方はもっと大変ではないでしょうか。頭が下がります。でも、試験を乗り越えることで、さらに素敵な支援者になるのだろうなと思います。
頑張ってください!!!」
ますます素敵な支援者に
「社会福祉士の資格は、今後福祉の現場でますます求められる資格でしょうし、私は、資格を持っていることで背筋を伸ばして仕事に臨むことができます。
よく『取るだけでは意味がない』と言われる資格ですが、試験勉強の中で、実践のための基本的な知識はある程度おさえることができると思います。例えば、法令を調べるときに何をあたればいいか等がわかるだけでも違いますよ。実際に仕事をする上でも役立っています」
4月で働きだして2年目となるみきのこさんは、そう感じるそうです。
「今は、自分の働きかけによって前向きな反応が得られたときに仕事のやりがいを感じます。子ども、保護者、同僚問わず、前向きな反応が得られるのはうれしいものです。また、子どもたちについて、ああでもない、こうでもないと考えを巡らせているときや、会話しているとき、笑い合っているときは充実感があります」と、働く充実感も教えてくれました。
よく『取るだけでは意味がない』と言われる資格ですが、試験勉強の中で、実践のための基本的な知識はある程度おさえることができると思います。例えば、法令を調べるときに何をあたればいいか等がわかるだけでも違いますよ。実際に仕事をする上でも役立っています」
4月で働きだして2年目となるみきのこさんは、そう感じるそうです。
「今は、自分の働きかけによって前向きな反応が得られたときに仕事のやりがいを感じます。子ども、保護者、同僚問わず、前向きな反応が得られるのはうれしいものです。また、子どもたちについて、ああでもない、こうでもないと考えを巡らせているときや、会話しているとき、笑い合っているときは充実感があります」と、働く充実感も教えてくれました。