国家試験を突破して晴れて社会福祉士の資格を取得した皆さんに、効果的な勉強法や仕事をしながら勉強を続けるコツ、資格を仕事に活かす展望などについてうかがいました。
第19回 トモさん
高齢者福祉施設 相談員
トモさんが使った参考書
社会福祉士受験ワークブック(専門科目編)
社会福祉士受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉士受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉士・精神保健福祉士受験ワークブック(共通科目編)
社会福祉士・精神保健福祉士受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉士・精神保健福祉士受験ワークブック編集委員会=編集
中央法規出版
社会福祉士国家試験解説集
(社)日本社会福祉士養成校協会=編
中央法規出版
(社)日本社会福祉士養成校協会=編
中央法規出版
トモさんの合格までの道のり
現在、高齢者福祉施設で相談員として働くトモさんにお話をうかがいました。
振り返れば、きっかけは高校時代に
トモさんが、社会福祉士の資格取得を目指したきっかけはなんだったのでしょうか。
「私には、歳の離れた友人がいて、高校時代、その友人を通してボランティア体験をする機会が与えられました。その時は、障害者施設に行きました。気楽に『何かしてあげられることがあるだろう』と、今から思えば傲慢な気持ちでボランティアに向かいました。でも、実際に何かをもらって帰ったのは自分の方でした。
強いて言えば、このことが福祉職を目指した原点でしょうか。かといって、すぐに福祉に目覚めたという訳でもなく、何年もボランティアをしたことすら忘れて過ごしており、大学も文系ではありましたが、社会福祉士とは縁がありませんでした。卒業前に、就職活動を始め、社会への関心が高まったときに、ふと、ボランティア体験を思い出したのです。
その後、一般企業に就職しましたが、福祉の世界が気になり、調べていると、社会福祉士や介護福祉士といった国家資格があることがわかり、思いきって挑戦することにしたのです」
「私には、歳の離れた友人がいて、高校時代、その友人を通してボランティア体験をする機会が与えられました。その時は、障害者施設に行きました。気楽に『何かしてあげられることがあるだろう』と、今から思えば傲慢な気持ちでボランティアに向かいました。でも、実際に何かをもらって帰ったのは自分の方でした。
強いて言えば、このことが福祉職を目指した原点でしょうか。かといって、すぐに福祉に目覚めたという訳でもなく、何年もボランティアをしたことすら忘れて過ごしており、大学も文系ではありましたが、社会福祉士とは縁がありませんでした。卒業前に、就職活動を始め、社会への関心が高まったときに、ふと、ボランティア体験を思い出したのです。
その後、一般企業に就職しましたが、福祉の世界が気になり、調べていると、社会福祉士や介護福祉士といった国家資格があることがわかり、思いきって挑戦することにしたのです」
学生になる
「通信で単位を取れば社会福祉士の受験資格をもらえることがわかり、さっそく申し込みました。最初は、教科書もちんぷんかんぷん。スクーリングの機会には、貯めた質問をいくつも先生にぶつけていました。社会福祉援助技術には、目から鱗が落ちるような考え・技術があり、さすが国家資格と感じました。でも、自分にはちょっと大変な道のりなのでは?と不安もよぎりました。学ぶ範囲の広さに心が折れそうにもなりました」
やはり、社会人として働きながら学ぶということは、気持ちの強さが必要になるんですね。
「この時期きつかったのは、有給休暇を実習にあててしまっていたので、休みらしい休みがとれなかったことです」
やはり、社会人として働きながら学ぶということは、気持ちの強さが必要になるんですね。
「この時期きつかったのは、有給休暇を実習にあててしまっていたので、休みらしい休みがとれなかったことです」
受験資格を得て
その後、仕事と通信教育を両立して、無事卒業単位を取得。卒業後、少し期間を空けて試験勉強を始めたそうです。
「仕事と通信の学習と並行していたので、さすがに、国家試験まで一緒に対応できませんでした。
試験の申込をし、お盆を過ぎたあたりに、参考書・問題集を買いました。受験勉強を始めたのは、受験資格を手にした半年後でした。
同時期に、私は仕事を辞めました。資格を取得してから改めて就職しようと考え、思いきって9月には会社を辞めたのです。後から思うと、どうして自分がそんな大胆な行動を取ることができたのか不思議ですが、その時はどうにかなると思っていました。
そして、うまい具合に、住まいの近くの高齢者福祉施設で相談員の募集があり、これを逃したら後悔するという思いで応募したところ、4月からの採用が決まりました。施設の方からは、『是非、資格を取ってください』とは言われましたが、転職がトントン拍子にいきすぎて怖いくらいだなと思っていました」
「仕事と通信の学習と並行していたので、さすがに、国家試験まで一緒に対応できませんでした。
試験の申込をし、お盆を過ぎたあたりに、参考書・問題集を買いました。受験勉強を始めたのは、受験資格を手にした半年後でした。
同時期に、私は仕事を辞めました。資格を取得してから改めて就職しようと考え、思いきって9月には会社を辞めたのです。後から思うと、どうして自分がそんな大胆な行動を取ることができたのか不思議ですが、その時はどうにかなると思っていました。
そして、うまい具合に、住まいの近くの高齢者福祉施設で相談員の募集があり、これを逃したら後悔するという思いで応募したところ、4月からの採用が決まりました。施設の方からは、『是非、資格を取ってください』とは言われましたが、転職がトントン拍子にいきすぎて怖いくらいだなと思っていました」
時間はあるはずなのに…イライラ
「受験勉強で難しかったのは、勉強時間の配分です。仕事を辞めて時間ができた当初は、わからないことがたくさんあるだけに、勉強をしすぎてしまい、かえってイライラするようになってしまいました。
勉強は、量をやればいいってものではないですね。まるであり地獄に入ったように悪循環に陥ってしまいました。
その後、2時間以上続けて勉強するのはやめようと決め、休息をしっかり取るようにしました。長時間勉強していると、明らかに効率が落ちます。私は特に集中力が持たない方なのかもしれませんが(笑)。
1日の中で勉強しすぎない、けれど、毎日継続するというスタイルで勉強しました。各教科をワークブックと過去問題集を使って、1、2時間ずつ区切りのよいところまで勉強し、わからないことはすぐに調べるように自分で自分の尻をたたきました」
勉強は、量をやればいいってものではないですね。まるであり地獄に入ったように悪循環に陥ってしまいました。
その後、2時間以上続けて勉強するのはやめようと決め、休息をしっかり取るようにしました。長時間勉強していると、明らかに効率が落ちます。私は特に集中力が持たない方なのかもしれませんが(笑)。
1日の中で勉強しすぎない、けれど、毎日継続するというスタイルで勉強しました。各教科をワークブックと過去問題集を使って、1、2時間ずつ区切りのよいところまで勉強し、わからないことはすぐに調べるように自分で自分の尻をたたきました」
直前にモチベーションを高める
「自分の勉強だけでは不安もあったので、12月には、スクーリングで交流のあった友人と受験対策講座を受けました。受けてみて焦りも感じましたが、久しぶりに同じ資格の取得を目指している方々と1日を過ごして、モチベーションが上がりました」
すべりこみで合格?
「試験は難しく、法学に至っては、0点にならないようにと祈りながら解き終えました。手応えは、よくなかったです。受験対策講座で、7割得点できれば何とかなると言われていたのですが、自己採点では7割取れていなくて、もう一年必要かなと冷や汗をかいた覚えがあります」
福祉の世界に足を踏み入れ3年
「転職して3年。まだ慣れないことも多いですが、職場には若い職員も多く、意見を素直に言い合えることが、気持ちいいです。
正直に言うと、日々わからないことが出てきて、それを理解・消化していくのに精一杯な状況はありますが、今の職についていることはまだ後悔していません。これからも後悔しないよう、周りと協力・連携して働いていけたらと思っています」
正直に言うと、日々わからないことが出てきて、それを理解・消化していくのに精一杯な状況はありますが、今の職についていることはまだ後悔していません。これからも後悔しないよう、周りと協力・連携して働いていけたらと思っています」